ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

鋭意製本中

釣りとは直接関係ない話で恐縮だが、「トランスフォーマー」をご存じだろうか―。

トランスフォーマーは私が子供の頃テレビで放映されていた、善と悪のロボット生命体(乗り物や武器などに変身する)のバトルアニメであり、玩具や初代ファミコン・カセットでも人気を博したことで知られている。私と同世代あるいは、それに前後する世代の男子ならご存じの方も多いはず。

「ファミコン」~「スーパーファミコン」世代の私にとって、「トランスフォーマー・コンボイの謎」のファミコン・カセットは当時、私のお気に入りの一つでスーパーマリオシリーズやキングコング、ゾイドと共に熱中したものだった。

そのトランスフォーマーであるが、近年では実写版大作映画として制作・公開され、2007年にはトランスフォーマー、2009年にはトランスフォーマー・リベンジ、そしてこの夏(2011年)にはトランスフォーマー・ダークサイドムーンと、3部作における完結編が公開されたばかり。

原作アニメとはまた異なる要素やSG映画ならではの、あの凄まじいまでもの戦闘シーンは実にエキサイティングだ。勿論、いちトランスフォーマー・ファンとしては、私も全作品観ているし、DVDも持っている。

ところで、なぜ映画「トランスフォーマー」の話をしたかと言えば、この作品は2年周期で公開されてきたということに話が繋がる。

偶然にも、当「アイナメUNDER WATER」(2007年10月15日発売)、「アイナメUNDER WATERⅡ」(2009年12月26日発売)も、このトランスフォーマーが公開された年と合致しているのだ。

そして、アイナメUNDER WATERⅡの発表から2年後の今年。その血筋を受け継ぐ最新作が11月に登場する。

その名も「佐藤文紀著:ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」。

この本は一冊まるごと根魚釣りについて書き下ろした単行本。

11月下旬の発売に向けて只今、猛烈編集中作品コンセプトは【自称・中級者】の人が【本当の中級者】へとステップアップするための実用参考書。よって、ライティングも自称・中級者の方々へむけて書き綴ってある。

又、豊富な写真を添えながら、DVD映像では伝えきれなかった要素に関しても改めて本文に書き記している点も特筆モノ。本書は144ページにわたり、その全てが“ロックフィッシュ”で構成されているが、魚の習性、狙い方、タックル、テクニック、応用とその内容は盛り沢山。

 ……本日で10月も最後。

本の発売まで残り1ヶ月弱。

原稿は全て書き終えているものの、製本までにはもう僅かの時間しかないため、只今追い込み真っ最中!! 本はトランスフォームしてくれないので、著者と出版社が総力を結集して一つずつ地道に作業しています…。

 

時は2011年11月下旬。

アイナメUNDER WATERの血統を受け継ぐ・根魚本「ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」、いよいよ出版です。

 

ちなみに今日の画像は、編集・製作現場のひとコマ。

これは本の枠組み。言わば本の“骨格”に相当します。これに文章(つまり肉づけされて)が乗って、一冊の本に仕上がっていくのです。

 

■発売元:つり人社書籍部さんのブログ↓

http://e-tsuribito-shoseki.blogo.jp/archives/3992026.html

釣りビジョンモバイルサイト「佐藤文紀コラム」連載復帰のお知らせ

3月11日に発生しました東日本大震災により休筆しておりました㈱釣りビジョンモバイルサイト・連載「佐藤文紀コラム」ですが、11月1日(火)掲載分より復帰・再開致します。

ご登録・ご愛読頂いておりましたユーザー皆様へは長らくお待たしたことを改めてお詫び申し上げると共に、今後とも引き続きご愛読いただければ幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

UNDER WATERの血統

予てより進めていたプロジェクトの一つが、ようやく終着点が見えかけてきた。

長かった…、実に長かった…。

雑誌へ入稿する原稿の場合、いったん頭の中で構想を描いてしまえば、後はスムーズに書き進めることが出来るのだが、今回ばかりはそうはいかなかったから、さぁ大変…。

現在、最終調整作業の真っ最中。来月半ばにはゴールを迎え、この猛烈なドタバタ状態からは多少なりとも解放されそうだ。

詳しくはこちらを↓

http://e-tsuribito-shoseki.blogo.jp/archives/2011-10.html#20111025

 どうぞお楽しみに。

その先の未来へ。~震災後の釣りを今一度、考えるということ~

宮城県牡鹿半島・金華山の海で児島さんが釣り上げたベッコウゾイ。シューティンウェイ・ブラインドサイト(SWC-722EXH)が綺麗な弧を描いた。金華山ボートロックにてベッコウゾイをキャッチした児島玲子さん。

今月21日にリリースされたルアーマガジンソルト(2011年12月号)には児島玲子さんとのボートロック釣行についての取材記事が掲載されている。

場所は北海道と並び、大型根魚釣りのメッカである南三陸の宮城県牡鹿半島一帯だ。

この取材では金華山、網地島、田代島、清崎~黒崎、金華山瀬戸方面の磯周りをグルっと回ってきた。9月半ばという中途半端な時期だけに、ロックフィッシュの活性はひと段落しており、魚の定位するスポットも岸寄り側のシャローではなく、沖目のディープ側が主体ではあったものの、アイナメやベッコウゾイ、オウゴンムラソイ、更にはヒラマサ・カンパチ・ブリの幼魚達がひっきりなしにテキサスリグを急襲してくる状況。

パワーベイト/パルスワーム6”やガルプSWダブルウェーブ3”の1ozテキサスをシューティンウェイ・ブラインドサイト(SWC-722EXH)で軽快に操る児島さんも実に楽しみながら、そして被災地で再開に至った釣りを心に噛みしめながら挑んでいたのが実に印象的だった。

又、砂地のポイントでは上記ベイトタックルからスピニングタックル=シューティンウェイ・スイミントレーサー(SWS-702L)に持ち替えた石巻市渡波港所属のルアー船「幸丸」内海船長もガルプSWダブルウェーブ3”のジグヘッドリグでイシガレイとハナダイ(チダイの若魚)を、私にはマゴチ、更には少し沖合に移動してのジギングでは、児島さんと私と船長の3人同時トリプルヒットも多々あり、イナワラ~ワラサに至っては終始入れ食い状態で釣れてくるなど、児島さんも「こんなに釣れるの~!!」と、びっくりするほど多彩な釣果に恵まれた取材となった。

震災後、被災地での釣りに関しては様々な考え方があるかと思うが、その判断は誰に委ねられるものではなく、最終的には自分自身の判断が大切だ。要は、貴方がどう考えるか―。

宮城県では6月から漁業と遊漁が足並みを揃えて再開していることは宮城県内にお住まいの方ならずとも、ご存知の方も多いことだろう。船宿が再開に至るということは、以前のようにお客さんの受け入れ態勢が整いました、という何よりの証であり、「どうぞ、またいらして下さい」という言葉へと続いていくことになる。だから、もし貴方が再びこの海で釣りをしたい、釣りをしていきたい、とお考えであれば、釣りをしていいのです。戻って来ていいのです。

 取材を終えて。左は今取材に尽力頂いた宮城県石巻市渡波港所属の遊漁船「幸丸」内海船長。操船技術は勿論、釣りのウデも一級です!!むしろ被災地に残り、この地でもう一度頑張っていこうと再建している人達を応援してあげてほしいと私は思います。船宿は釣り客が訪れるからこその船宿であり、お客が来なくなれば当然、その仕事は成り立たなくなる。自分でボートを所有しており、船頭要らずの方であればともかく、マイボートを有する人は一般的に考えればごく僅かであろう。

ともなれば、船を出してくれる人、船に乗せてくれる人=「船頭」がどうしたって必要なわけです。その船頭さん達が、自身も被災者であるにも関わらず、みな一生懸命再起を図っている現在において、そういった貴重な存在である彼らの頑張りを、心を、私達・釣り人が後押ししていかなければ、この先の釣りが断たれてしまうことにも繋がるのです。

現状を見てもご察しの通り、沿岸部における「足場の安全」が完全に整う間の岸釣りはどうしても限定的になってしまう。ただ、今一度考えて頂きたいのはロックフィッシュや青物は沼や湖には生息しない。川の中にも野池にもいない。海に行かなくては釣ることの出来ない純な海水魚達です。そういう意味では、この釣りを震災後の現在も続けられるのは、この海と共に生きている船頭さん達の存在によるところが大きいという事実なのです。

 今回、これだけの打撃を受けながらもプロズワン再起を決意し、遅れを取りつつも決死の覚悟でリリースへとこぎ着けた魂のロッド・シューティンウェイ。未だ先行きの不透明かつ長期戦となるこの大震災との闘いにおいて、その過程で生まれた複雑な想いや葛藤は言葉では語りつくせないのも確かだが、みんなも辛い思いをしていることを重々噛みしめているだけに自身もその心の中だけに留めていたが、それを察してくれた児島さんが「何もしないことが一番よくない。何かお手伝いできることがあれば協力させて下さい」と、震災から半年を機に当地へと自らの意志で駆けつけてくれた。

その心意気に、同じ釣りの世界に身を置く人間として、改めて感謝御礼申し上げたい。

 今回は被災地の声を、被災地で頑張っている様々な人々の生の声を、どうか誌面を通じて皆さん方ご自身の目で捉えて頂きたいと存じます。

ルアーマガジンソルト2011年12月号、ぜひご一読頂ければ幸いです。

素晴らしき、秋の北国を旅する(2)~トークセミナー編~

本日は10月10日(月)体育の日、北海道札幌市(株)ノースキャストさんにて開催されたトークセミナー(講習会)の模様をご紹介。

セミナー風景【1】当日はあいにくの強い雨脚の中、更に一時雷も鳴り響く悪天候にも関わらず、定員を超えるお客さんで店内は大賑わい。おかげさまでお店の駐車場に入りきれず、道路向かいのレストラン駐車場を臨時にお借りしての盛況振りでした。前日までの取材を終え、苫小牧から向かった私が同店に到着したのはセミナー開始時間である14時の40分前。にもかかわらず、その時点で会場の熱気がムンムンとするほど沢山の皆さんにお集まり頂いており、こちらも改めて気が引きしまる想いでした。

いざセミナーが始まると、参加者の皆さんの眼差しは真剣そのもの。

中には積極的に質問を頂戴し、普段抱いている疑問・質問・お悩みなど私の説明出来る範囲ではありますが、可能な限りお応えさせて頂きました。

セミナー風景【2】取材や開発テストで北海道の釣り場を訪れることはあっても、いつも時間の限られる慌ただしい道中、なかなか北海道のファンの皆様方と直接ふれあう機会が少ない私にとって、今セミナーにお集まり頂いた皆さん方との交流のひと時は大変有意義で貴重なものとなりました。

座学の次は、店内に設置してある180cm水槽を使ってのルアー(リグ)のスイミングアクションについての実演解説。

ここでは、「アイナメUNDER WATER」DVDシリーズでも度々登場している“佐藤オリジナルカラー”こと、ガルプ素材ワームの食紅染色チューンの実演(※モエビカラーのワームを手軽にクリアレッドに染める方法)や、これから益々開花し発展していくであろう“例のリグ”についてのアクションチェックやセッティング方法等もご紹介させて頂きました。

続いては、協賛メーカーから頂いた賞品をGETする、じゃんけん大会。まずは私とじゃんけんし、私に勝った方同士がじゃんけんで勝ち進んでいく展開ですが、店頭には出回らないレアな非売品も用意され、皆さんそれぞれお目当ての賞品を目指して、かなりエキサイト(笑)。

その後もサイン会・撮影会と順次時間は進み、帰りのフライト時間が迫ったため別れを惜しみつつも急ぎ足で空港へ。本当にあっという間のひと時でした。

セミナー風景【3】今回、熱心な北海道のロックフィッシュアングラー皆さんと接していて思ったのは、どなたも真剣に釣りをされており、向上心のある方ばかりだったのは私もうれしかったし、何より幸いでした。

 

又、先の大震災による被災状況などお気遣い頂いた方や、会場には親子連れや女性の姿もあり、アットホームな雰囲気の中、この釣りが道内においてどれだけ身近で多くの釣り人に愛好されているのかが、改めてヒシヒシと伝わってきた次第。

このロックフィッシュゲームは、中でもアイナメ・ソイの釣りに関しては、その多くが北国から発信されてきた釣りです。そういった環境の中、北海道と東北という根魚の二大聖地において、震災後の東北地方に一定の回復が見られ、復興の勢いが加速していくまでの間、今こそ北海道の皆さん方が先頭に立ち、ロックフィッシュアングラーとしての自覚と誇りを持って、この釣りを継承し守っていって頂きたいと切に願います。

どうか根魚釣りの火を絶やすことなく、未来へとこの釣り文化を繋げていってほしい。

今回、私は北海道の皆さんから多くの元気と勇気を分けて頂きました。

改めて深く、感謝御礼申し上げたい。

セミナー風景【4】私も東北に、三陸に、従来のような多くの釣り人達がまた戻って来てくれる日がそう遠くない未来に訪れることを心から願いながら、これから東北の再生、新たなる一歩へ向けて復興に際し、全身全霊の想いで尽力してまいりたいと存じます。

 

尚、今回このようなイベントを開催して頂きましたノースキャスト様、多数の賞品を協賛頂きましたピュア・フィッシング・ジャパン様、クレハ様、グレンフィールド/ZEAL OPTICS様、つり人社北海道支社様、誠にありがとうございました。

又、ノースアングラーズ取材でご一緒し、移動を含めセミナーをサポート頂いた、苫小牧市・勇払マリーナ所属の遊漁船「ボイジャーDスペック」船長の安瀬君にも毎度ながら感謝。

若い君の頑張りには道内の皆さんも大きな期待を寄せています。日本中、どこを探しても若い船長って本当に貴重な存在なのです。

これからも全国に誇る素晴らしき北海道の釣りを、次世代の釣りを担う船長として明確なプロ意識を持って一生懸命、精進していって下さいね。