ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

未来を切り開く勇気。その生き方、サケに学ぶ

北上川の未来を切り開いた男、川村孫兵衛の像(石巻市日和山)戦国時代を生き抜いた名武将にして仙台藩藩主・伊達正宗公の命を受けて北上川水系の治水に尽力した川村孫兵衛。

没後の今日もまた彼はこの石巻市を見渡す日和山から現代を生きる私達の母なる川を見守り続けている。

 

 

 

 

東日本大震災に見舞われた今年も残すところ、あと僅かで幕を閉じようとしている。

忘れもしない3月11日。宮城県沖を震源とする最大震度7(M9.0)ものとてつもない揺れが大地を激しく揺さぶった。続く巨大津波は我々人類の想像を絶するもので街と共に多くの尊い命を黒い濁流で包み一瞬にして飲み込んでいった。街が、人々の日常が全停止した。その後、間もなく東京電力福島第一原発の事故が加わり、更には同原発の爆発によって国内はおろか世界中へと拡散した放射性物質により、あらゆるものが侵され、そして今に至る著しい風評被害に東北の地は悩まされ続けた。まさに四十苦である。

自分の人生始まって以来、29年目の今年。生きながらにして私は地獄を見た気がしてならない。津波が引いた後、ガレキとヘドロの下に埋まる多くの亡骸。ドロまみれになって、傷だらけになりながらも必死に探すものの、いつになっても姿の見えない状況に私は絶望し途方に暮れた。涙が止まらなかった。運良く生き残れた身とは言え、この地と共に生きてきた人間ゆえに「あぁ…、私の人生もこれで決まったのか」とさえ思えてきた。

日和山より眼下を望む。下に見えるのは甚大な津波被害を受けた石巻市の南浜町本当に悲惨極まりない光景を見てきた。目をつぶっても、そのまぶたに深々と焼き付いた惨劇はとうてい消し去れるようなものではない。

建物は作り直すことが出来るが、一度崩壊寸前まで追い込まれた人の心はそう簡単に癒えるものではない。心の底からエグられるようにして傷ついた深手。この辛い悲しみと憎しみは、いつの日かの墓場までもっていくつもりだ。

2011年12月30日までの警視庁のまとめでは、この東日本大震災による死者数は岩手県4667人、宮城県9506人、福島県1605人で全国15844人。行方不明者数は岩手県1368人、宮城県1861人、福島県218人、全国で3451人となっている。

幸いにも今日まで生き残った私達も突然、その未来が奪われた。家族に自宅、仕事に日常のごく普通の平穏な生活があの日を境に奪われたこの想いは正直どこにぶつけてよいものか、いまだに分からない。

それでも犠牲者の鎮魂を祈り、人々の平和を願う私達の気持ちは変わることはない。

一歩踏み出す勇気、これからの人生を生き抜こうとする勇気。私達は亡くなった方々の分までその人生を全うしなくてはならない義務がある。

そして幸せになる権利がある。

生きるために、生きるのだ。

かつてアイヌの人々が神の魚と呼んだサケ。その生きざまには私達への道しるべを示してくれている気がしてならない。

 

 

 

 

 

 

 

これからこの国がどうなっていくのか、東北がこの先どうなっていくのかは誰もが先行きの見えぬ不安にかられているのも確かだが、一人一人がその心を胸にとどめながら、いずれまた足並みを揃えて進んでいきたい。

目指す、ただ一点に向けてサケ達は川をのぼり続ける。

 

 

 

 

 

 

 

ご周知の通り、サケは4年後の秋を迎えると生まれた川へ戻ってくる魚だ。ちょっと専門チックに言うと「母川回帰性」という。自分の生まれた故郷に迷うことなく帰還し、次の世代へと繋いでいく。

私はこのサケという魚の生き方がとても好きで、見ていると力がみなぎってくる。

身体がボロボロに傷つきながらも、自分の目指す一点を目指して一生懸命前に進んでいく姿にこれほど感銘を受ける魚もいない。

かつてアイヌの人々はサケを「神の魚」、「神様からの贈り物」として捉えていた。

4年後の秋、サケ達は最後の最後までその命を全うしようとする。

 

 

 

 

 

 

 

古来より川と海を結ぶ神の魚は山に緑をもたらし、人々の暮らしをも支える貴重な存在でもあったわけだ。

時は変わっても今、私達に求められているのはこのサケの生き方なのかもしれない。

自分達の故郷を自分達の手で再生し、もう一度この地に人々が自然に集える場所にすること。

震災から半年が過ぎた頃。今年も母なる川へと帰還したサケ達が示してくれた“道しるべ”は果てしなく大きい。

厚い雲の間から、希望の光が差し込む。私達はあきらめない、絶対に。

 

 

 

 

 

 

 

2011年は復旧の年。そして明日から始まる2012年は復興の年となる。

 どうか平穏で静かな日々の暮らしが一日も早く訪れますよう、そして来年はすべての皆さんが明るく楽しい出来事が一つでも多くありますこと、心よりお祈り申し上げます。

心をつなぐ、北海道からの便り

過日、出先から事務所に戻って来ると北海道から大きな荷物が届いていた。

事務所に荷物が届くのはごく日常的なことであるが、取引先や契約メーカーからの段ボールのみならず、その中に発砲スチロールの荷物も一緒に届いていた。蓋を開けてみればホッケの開き干し(それもオホーツク海産のシマボッケ)、毛ガニ、シシャモ、数の子など北の海の幸がぎっしり詰まっていた。

余談で恐縮ながら北海道産のホッケは私の大好物でもあるから、突然の贈り物に驚いた。送り主は、道内でロックフィッシュゲームを楽しんでいるシューティンウェイご購入のユーザー様で、「これまで様々なロックフィッシュロッドを買って使い倒してきたが、正直なところ自分に合う竿が見当たらずにいたところシューティンウェイに出会いました。早速、日々使い出してみてからというもの自分の理想通りの竿で、まさにこんな竿を待っていました。」と使用感とコメントが添えられていた。文末には「北海道の私達も東北の復興を祈願しております。北海道の幸を食べて、どうか元気を出して下さい」と綴られていた。

弊社製品ユーザーからの心温まる贈り物に一同、大変恐縮しつつもありがたく拝受させて頂きました。送って頂いた方、誠にありがとうございました。大変美味しく頂戴致しました。

その数日後、同じく北海道から私宛に封書が送られてきていた。送り主は、去る10月10日(体育の日)にロックフィッシュ講習会を開催して頂いた札幌市内のプロショップ・ノースキャストの平中社長様で、お手紙と一緒に同店のオリジナルカレンダーが同封されていた。

北海道札幌市内のプロショップ・ノースキャストさんの2012年カレンダーお手紙には「いまだお客様と佐藤さんの講習会のお話をしております。…(略)来年度はぜひ実釣イベントとアングラーズパーティーの開催を出来ればと切に願っております。」との年末の挨拶と共に大変ありがたいお言葉が綴られていた。

ご多忙にも関わらず、丁寧に、真心のこもった数々のお言葉を頂戴し、私も胸が熱くなると同時に北の方角を向きながら御礼の一報をさせて頂いた。どうもありがとうございました。

ちなみに同封されていたカレンダーは同店のお客さんと一緒に作り上げたものだという。毎月釣りにまつわる写真を募集し、1ヶ月毎にお客さんの釣果写真を入れて作ったとのことで、どの写真も写っている皆さんお一人お一人が生き生きとされており、釣り上げた魚を持っているその表情は明るく、そして何より幸せそうで、1ページ毎に拝見しているこちらも心がほころんでくるものでした。

先程の平中社長様のお手紙の続きには「3月の大震災。同地区(道内)においても釣り自粛モードになり、同月の写真募集は1通もありませんでした。」と書いてあり、「忘れてはいけない教訓として3月のカレンダーには『頑張れ日本!!』『頑張ろう東北』の文字と佐藤さんから頂いたコメントを掲載させて頂きました。」と綴られていた。

 私が北海道のフィールドに伺うようになって早6年。ノースアングラーズ取材風景(北海道苫小牧市)シューティンウェイ“ブラインドサイト”(SWC-722EXH)ブチ曲がり!!今、確かに実感として湧いていることは北海道の方は素直でフレンドリーな方が多く、そして穏やかな人が多いということだ。

私は東北生まれの東北人であるが、それゆえ自分の性格のみならず、東北人ゆえの気質というのもよく分かっている。東北の人は世間一般に言われる通り“粘り続く辛抱強い人が多い”ことは私も昔から誇りに思っているが、なにぶんシャイで恥ずかしがり屋の人も多く、控えめで口数が少なく、人前でうまく自分を表現出来ない人が多いのも東北の人の特徴の一つである。決して自分のことだけではなく、常に周りの人のことを気にかけている(周囲への配慮する心)のだけど、根っからの“恥ずかしがり屋さん”ゆえににそれを表(人前)には表わさない、いや表せないタイプというか、東北の人とはそういう人達でもあるんですね。

2011.10.10ノースキャストさんで開催された講習会の様子だから、私が北海道に講習会に伺った際、道内の皆さんの真剣な目つきや態度姿勢は勿論ですが、自分から私に積極的に話かけてくれる人が多かったのも新鮮に感じる次第であった。同じ北国にあっても北海道の人と東北の人は雰囲気が違うなぁ、と―。

会場にお集まり頂いた皆さんの中には本や映像以外で生身の私を見たのは殆どの方が初めてのことしょう。そして、私を前に緊張していた方もいらっしゃったかもしれません。

北海道が誇る若船頭・ボイジャー安瀬君にも大変お世話になりましたロックフィッシュ講習会では沢山の方々にお集まり頂きましたでも、質問コーナーの際や講習会終了後も最後まで残って、順番に並んでまで自分の言葉で私に何かを伝えたい、普段自分が抱いている疑問や質問を直接聞いてみたい、という感情が凄く伝わってきて、道内の皆さんの人間性の素直さや積極性を改めて実感すると同時に「あぁ、ここに来て本当に良かったな…」と強く思いました。なにぶんタイトスケジュールでの来道のため、講習会とはいえ限られた時間内での滞在ではあったものの、一緒にいる時間を通じてご参加頂いた皆さん方とお互いに時間を共有出来たことは私にとっても大きな財産です。

 これまでこのことはあまり一般向けにお話することはありませんでしたが、私の祖母は北海道旭川の生まれということもあり、その孫である私にも少なからず“道産子の血”が流れている。そういうご縁もあって、私にとって北海道とは見ず知らずの土地ではなく、安心できる地というか、親近感が湧く、懐かしい感じがする土地で行けば行くほどに好きになり、本州に帰る時には毎度のことながら名残惜しい気持ちになる場所でもあります。

北海道のオカッパリ。スイミントレーサー(SWS-702L)がきれいな弧を描く

 

 

 

 

 

 

だから、あの人気根魚専門誌「ロックフィッシュ地獄」の編集長やら同誌に携わるカメラマン達はそのことを知っているから、ときどき言われるわけです。「佐藤さん、そろそろ北海道に引っ越した方がいいんじゃないの?(笑)」って。

いずれにしても雑誌の誌面で私の北海道記事が続けられているのも道内の皆さんから私の北海道での釣りが見たいというお声が多く寄せられているからこそ、それにお応えさせて頂いている誌面にもなっています。

根魚釣りの本場からお呼びがかかることは本当にありがたいこと。

ロックフィッシュ地獄Ⅶの取材風景(北海道室蘭市)10月10日に開催された当方の講習会には熱心な道産子アングラー皆様に多数ご参加頂き、幸いにもご好評賜りました。そこで来年はノースキャスト平中社長様からご提案頂いたように、道内の皆様と一緒に楽しく竿を出せる場として、機会に恵まれれば実釣イベントもぜひお受け致したいと考えております。

 最後に平中社長様からの手紙にはこう書かれておりました。

「今の私の夢を書かせて頂きます。それは、三陸地方に釣り人が戻ってきた時、弊社のお客様と『三陸釣りツアー』を行なうことです。その時はぜひご協力の程よろしくお願い申し上げます。まだまだ震災後の深刻な状況とは思いますが、来年は東北の皆さんが笑って過ごせる日が一日も早く訪れる事を心よりお祈り致しております。」と―。

この素晴らしき根魚釣りをまた来年も一緒に楽しみましょう。この度の東日本大震災で被害に遭われた同じ東北に住まう釣り人の皆さん。

海を越えて北海道の皆さんも私達の東北のことを大変気遣ってくれていますよ。

これまでロックフィッシュシーンの先進地でありながら、相互において全くといってもいいほど交流が図られてこなかった北海道と東北。

そんな日本が世界に誇るロックフィッシュ文化発信2大聖地を結ぶ“橋渡し役”として、被災地・三陸に残った私も、もう一度頑張っていくつもりです。

 三陸が限りなく本来の姿に戻ろうとする頃、北海道の人は道内には生息しないベッコウゾイを釣りにぜひ当地にお越し下さい。

もちろん、アイナメやクロソイは道内の皆さんが普段釣ってらっしゃるような特別大きな魚は正直なところ、こちらではそうそう釣れるものではありません。逆に、東北のアイナメって(アベレージサイズが)ずいぶん小さいな~と思われるかもしれません。

でも、この地に来なければ目に出来ない絶景の中で、ここでしか楽しめない釣りがあるのも事実なんです。

それに、復興を成し遂げようと必死に頑張っている東北をもっともっと応援してほしいです。

ベッコウゾイ。北海道の皆さん、ぜひ三陸にもお越し下さい

 

 

 

 

 

 

 

そして東北の人は、我が国におけるトラウトとロックフィッシュの“最後の楽園”と称される、広大な北の大地の凄さをぜひ一度はご自身で体感してほしいと思います。 東北でロックフィッシュをやっている方であれば、北海道のウサギアイナメやシマゾイは憧れの根魚であり、いつの日にか絶対釣りに行きたい!と思っているはず。   

そうであれば行きましょうよ、北海道へ。

釣りましょうよ、憧れの魚を。   

本州のロックフィッシュアングラーの憧れ・ウサギアイナメ。北海道に行かなければ出会えない貴重な魚だ。 

 

 

 

 

 

 

今年も北の二大フィールドには大変お世話になりました。

ありがとう北海道。

そして、これからも共に歩もう、東北。

黒いワームに与えられし“力”

今月号の雑誌(いずれも12月21日発売誌)ではアトリエ・ボイル「SALTY!」で岩手県重茂半島のロックフィッシュを、内外出版社「ルアーマガジンソルト」でシューティンウェイの紹介を、地球丸「SALT WATER」のリグ特集ではスプーンリグとアンカーリグを解説しています。(SALTY!誌では恐縮ながら、P104のクレジットページ【永幸釣覚】欄にて並木編集長が当方について触れていて下さり、どうもありがとうございます。誠に恐れ入ります。)年末年始の読み物として、ご一読頂ければ幸いです。

 さて、今年も残すところあと僅かとなった。

先週、再び石巻市渡波港の幸丸の内海船長を訪ね、牡鹿半島周りを流してきた。

冬の根魚シーズンも折り返し地点。最後まで皆さん楽しみましょう。前回訪れた際には白濁したひどい濁りで、朝の時点で正直あまり期待していなかったが、幸いにも魚の方は高活性でよく釣れ、船中アイナメ60本以上(この他にヨロイメバル1匹、ミズダコ1杯)の釣果だったから今回も期待をして行ってきたというわけだ。

産卵期が重なり、魚が岸寄りしていて好調ペースが続いていること、更に当日は水の透明度が回復し偏光グラス越しなら水深7~10mまでならボトムまで目視出来るほどに水がきれいに澄んでいた。

水温は12.6℃。「これはきっと期待出来るに違いない!」とばかりに張り切って投げた1投目から岩礁カウンターロック3/0にセットしたパワーワーム7インチ(色はチェリーキャンディーシード)の3/4ozテキサスをガッツリ喰ってきた40後半サイズを景気よくぶち抜き、期待感は更に膨らんだものの、その後は船中バイト数が少なくなり、飽きない適度にポツポツ釣れる“拾い釣り”展開に。

予想に反し今日は魚の反応が悪い。それでも魚はシャローに差しているのは確かで水深にして2mほどの岩礁周りから45cm前後のアイナメならポツポツ釣れる。深くても3~5m以内を釣っていれば間違いなく魚とコンタクト出来る感じだ。

この日天気は良かったが、潮も動かず魚のヤル気はかなり微妙な具合で釣りをしていて気持ちが盛り上がらない。

「このままではちょっと寂しいね」ということで少しでも喰い気のある魚を探し回って拾っていく展開をしていき、結果的にはそこそこの釣果に落ち着いた。

 

ブラインドサイト(SWC-722EXH)を駆使してポンポン釣り上げる幸丸・内海船長

 

 

 

 

 

 

 

シューティンウェイ“ブラインドサイト”(SWC-722EXH)でガンガン釣り込む幸丸の内海船長。

 

カジカベッコウゾイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当日、乗り合わせた方はそれぞれ船中1本だけの貴重な釣果となったカジカとベッコウゾイをキャッチされていました。

 近年の牡鹿半島では環境の変化も著しく、ベイトタックルのヘビーテキサスだけではその場にいる「釣れる魚」と「釣れる見込みのある魚」の全てを獲ることは難しくなってきている。そこで同じテキサスリグでもベイトタックルではなく、あえてスピニングタックルで操作することにより、その豊富なラインスラッグ量のよる操作性の違い、ルアーの質感の違いという点からも、テキサスリグをスピニングタックルで操作するとベイトタックルには反応しなかった個体でも獲れる事例が増え続けている。

ベイトタックルでガンガン強気に攻めてダメだったところを、「アタリないからここには魚がいないんだね」と見切る前に、シンカーを軽くしたライトテキサスで同じ場所にもう一度ルアーを放り込んでやると、今、同じ場所を攻めたのにも関わらず、不思議とバイトが出ることがある。そして魚が釣れる。

つまり魚はいるのは確かなのだが、魚の方でルアーやリグを選り好みしているというか、ヘビーテキサスのあのズドン!ズドン!とした動きを嫌がる魚も出てきているということだ。こういう繊細な神経の持ち主の魚を相手にする場合、釣る側のアプローチも繊細にしてやることで解消されることが多い。

水深7mのボトムまで丸見えです。特にPEライン+フロロリーダーを用いたスピニングタックルで1/4oz~3/8ozまでのライトテキサスを「フワァ~」とスローフォールさせてやると、ガッツリと本気喰いしてくるケースが見られる。

 

ベイトタックルでしか取れない個体もいるように、その反面スピニングタックルでしか口を使わせられない個体もいるのが昨今のフィールド事情であることを釣る側は認識しておかなければならない。場所やシチュエーション、水深、季節、魚の活性に応じた柔軟な釣技展開が求められている。

当日はまさにそんな状況だった。

まずはベイトタックルで3/4ozテキサスリグにセットしたパワーベイトパルスワーム4”あるいはガルプSWパルスワーム4”で撃ち、それでダメならガルプSWダブルウェーブ3”にチェンジして撃ち直す。たいていこれで喰ってくる場合が多いが、それでも思わしくない場合には、スピニングタックルに持ち替えてガルプSWダブルウェーブ3”のライトテキサスをもう一度入れる。ここでいうライトテキサスとはMax3/8ozまで。こういう釣況ではリアクション狙いの釣り方とは逆に極力、シンカーの重さを軽くするのがアタリを誘発するコツだ。

この3段階ローテーションを行なえば、獲れる魚は確実に増える。現に北海道ではフィールド環境柄当たり前に求められるスピニングタックルを駆使したハイレベルアプローチも東北ではやる人が少ないので、ぜひ東北の皆さん方にも覚えてほしい。事実、最近の私の釣り方も牡鹿半島で釣りをする際はそうなってきているのでこれは確かな一例として、参考にして頂ければ幸いである。

特に「潮止まりの水が澄み気味」の時はダブルウェーブのブラックカラーがアタる。そんな時はレッドやCGBFOなどの“ケバイ色”は投げてすぐの一撃ヒットは仮に得られても、投げる場所を変えない限りはなかなか後が続かないことも珍しくない。使い方が今一つよく分からないという人が多い代表格のブラックという色であるが、他の色が思いのほか芳しくない状況ほど黒いワームが強くハマることがある。逆に的確に使いこなせれさえすれば黒は強力な武器になってくれる色でもあるのだ。

黒いワームはタフな時ほどその威力を発揮するちなみにこの日、投入したダブルウェーブのカラーはレッド、CGBFO、レッドバグキャンディー、ナチュラル、モエビ、モエビを食紅で染色したクリアレッド、カモ、ブラックの8色だったが、私が使っていて一番反応が良かったのはブラック。

 

季節柄、大半のアイナメ・ベッコウゾイがアフタースポーンになってきているタイミングにつき、年明け後は緩やかに釣果が低迷していくタイミングに差し掛かる。

魚はいるけど喰いが渋い…そんな時こそ“黒いワーム”の力を信じて試して頂きたい。

きっと力強い戦力になってくれるはずだ。

 

タックルデータ

■ベイトタックル<テキサスリグ&スプーンリグ>

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:レボエリートIBHS、レボエリートパワークランクHS

●ライン:シーガーR18フロロハンター16lb

●シンカー:カルティバ ブラスシンカー3/4oz

●クッションビーズ:オーナー 夜光ビーズソフト原色4号

●フック:岩礁カウンターロック3/0、2/0

●ルアー:パワーベイトパワーワーム7”、パワーベイトパルスワーム4”

     ガルプSWパルスワーム4”、ガルプSWダブルウェーブ3”

※スプーンリグでは23gスプーン+岩礁カウンターロック2/0+ガルプSWダブルウェーブ3”のナチュラルとブラックカラーを使用。

 

■スピニングタックル<ライトテキサス>

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラ3000HG、レボネオス2500

●ライン:シーガーバトルシーバス1号

●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス16lb

●シンカー:タングステンバレットシンカー1/4oz~3/8oz

●クッションビーズ:オーナー 夜光ビーズソフト原色4号

●フック:岩礁カウンターロック1/0

●ルアー:ガルプSWダブルウェーブ3”

 

●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq

●偏光レンズ:TALEXトゥルービュースポーツ(シルバーミラー仕様)

 

★宮城県牡鹿半島ボートロック船宿<石巻地区>

■幸丸(内海船長 )【受付番号090-1490-3622】

※ロックフィッシュ料金は通常4人でのチャーターの場合1人8000円~8500円、3人でのチャーターの場合は1人あたり10000円~11000円。

根魚釣りの必需品・ZEAL OPTICS偏光グラス

根魚釣りの必需品、偏光グラス。複雑なボトム地形に潮流になびくウィード、人為的に敷き詰められた波消ブロック、防波堤足元の敷石…。

ロックフィッシュを狙い撃つには、あらかじめ魚が定位するスポットを明確に把握しておく必要があるのは皆さんもご存じの通りだと思います。

そんなこの釣りに求められるのが高品質の偏光グラス。超人的視力の持ち主は別としても通常、人間の裸眼には【見える・見えない】にはどうしても限界がありますから、実釣シーンでは偏光グラスの性能を最大限に活用したいものです。いや、偏光グラスの力を借りなければ成り立たないものです。

日本が誇る、偏光グラス界のトップメーカー・ZEAL OPTICSのウェブサイトで、当方著の「ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」をこの度ご紹介頂きました(↓)。

http://www.zealoptics.jp/blog/2011/12/21

まだまだ好調ペースに推移している東北ロックフィッシュ。とりわけ水のきれいな三陸の海こと。抜群の解像度を誇るZEAL偏光グラスで、海の中をもっともっと観察して貴方の釣りに役立てて頂きたいと思っています。

良質なタックルとは決してロッドとリールだけではないのです。意外と忘れがちな偏光グラス。良い物を持っている人と持っていない人の“その差”は明らかです。

ロックゲームの必需品、ZEAL OPTICS偏光グラス。皆さんもぜひ!有害な紫外線を防ぎ、酷使する目への負担を和らげる健康意識からも、ぜひ偏光グラスの着用をオススメします。偏光グラスには自分の目を防御する役割がある、ということを私はもっと多くの人に知って頂きたい。

 

冬のゲレンデでスキーヤーやボーダーがゴーグルを着用するように、陸上マラソンランナーやゴルファーがスポーツグラスをするように、釣りには偏光グラスが必要なのです。

 皆さんご存知の通り、シューティンウェイにラインナップしている“Blind Sight”=ブラインドサイト(SWC-722EXH)も、実はこの偏光グラスの性能をフルに活かした釣法から与えられた名前なのです。

カサゴ釣れ釣れ東京湾

年の瀬を迎えた現在、江戸前の海・東京湾ではカサゴがムラソイ混じりで絶好調のようだ。

東京湾の釣りのエキスパート・澤村氏が、ダブルウェーブで東北ロックばりのいい釣りをしていると一報が入った。詳細は下記、「湾奥遊園地Ⅱ」参照(↓)

http://wanoku-u.cocolog-nifty.com/blog3/2011/12/post-268c.html

東京湾内のシャローカバーをテキサスリグで狙うカサゴ釣りは一般的に夜釣りで楽しまれている。

丸1日ルアーをひたすら投げ続けないと結果が伴わない釣種ではないため、これなら仕事帰りの多忙な方でも手軽に楽しめる釣り方だろう。

しかも東京湾はカサゴの魚影が濃いので、余程のことがない限りは釣果も期待出来る点もうれしい限り。

更に今時期はカサゴ同様に産卵前のムラソイやメバルも一緒に狙えるから、カサゴ&ムラソイタックルとメバルタックルの2本立てで用意していけば、「根魚三目釣り」も楽しむことが出来る。

今年最後の釣りは“アブレのない釣り”をしたいものですね。

そんな釣りに打ってつけの好ターゲット・カサゴ。

北国のハードロックスタイルの醍醐味を都心の海で体感出来る、今が狙い目の小さな大物を皆さんも狙ってみてはいかがでしょうか。