北の大地を釣り歩く。(10)前編
マガレイのポイントを後にし、向かった先は更に岸寄り。
海岸のほんのちょっと沖で、船から道路沿いを走っている車が普通によく見えるほど近い。
水深は5m~7mといったところ。私の感覚で言わせていただくと…地元の宮城県沿岸でのコチ(マゴチ)釣りという感覚。仮にマゴチを狙うなら1/4oz~3/8ozのジグヘッドでOkという水深だ。
「こんなところにマツカワがいるの!?」と思ったが、安瀬君いわく「大丈夫です。タカノハ(マツカワ)のポイントです」と。
早速、仕掛けを投入すると即・ヒット!が、引き方からしてカレイではないような…。
カレイにしては重過ぎる引き。あがってきたのはカジカのダブル(笑)。
そして……お次もまたカジカのダブル(↓)。まさにボトムはカジカの絨毯のよう。
海底は完全なる砂地。それも砂浜のちょい沖ながら、仕掛けを落とすたびにカジカが怒涛の入れ食いになる。1投ごとにカジカ、カジカ、カジカのオンパレート。
ロックフィッシュであるはずのカジカであるが、いつからフラットフィッシュの仲間入りしたのでしょう…というレベルの凄い釣れっぷりだ。
と、突然これまでとは違う強烈な重さにロッドが大きく絞り込まれる。
私はマツカワを釣ったことがないのだが(狙ったことがないですので)、他のカレイよりも体幅があり菱形をしていることもあって、重々しい引きをすると安瀬君から聞いていたので、一瞬「いきなり来たか!」と思ったが、底から引き離すと引きがカレイのように暴れるものではなく、とにかく重くてゆったりとしたモーションで魚が動いているのが分かる。
「デカいカジカかも」と言ったら、見事にその通りだった。
ご覧の通り、大物カジカが登場。
こんなカジカならロックフィッシュタックルで喰わせて掛けても最高にエキサイティング間違いなし!
完全なる砂地、それもシャローで釣っていることもあり、どうもコチ釣りをしている感覚がある。
特に横から見ると……まさにバルキーなマゴチっていう感じだ。
だんだんとカジカがマゴチに見えてくる始末(姿形も似てますよね?)。
この時点でこのエリアにおけるカレイのヒットは全くなし。
同じ砂地には変わりないが、マツカワ狙いの場所はマガレイのポイントとも絶妙に違うこともあり、本命が釣れない間はカレイのアタリはない。
船中、釣れるのは決まってカジカのみ。
そこで大きくコズいてエサを躍らせるとアピールし過ぎるためか、最初にカジカが寄ってきてガブリと喰らいついてしまうと考え、エサを海底の潮流だけでフワフワと漂わせるだけに繊細に釣っていこうと誘い方を変える。
ロッドワークはコズキやシャクリといったカレイ釣り動作ではなく、ルアーフィッシング的なシェイキングアクションに変えた。
すると、コンコンと繊細なアタリが来たので「これはカレイだな!」と悟り、少しだけ喰い込むのを待って一気にアワセるとズドン!と重々しい重量感が乗った。
入れ食いペースで釣れるアベレージサイズのカジカよりも遥かに引きがいい。
これはもしかして本命のマツカワでは、と期待をしながら巻き上げてくると、竿の曲がり方を見て安瀬君も気がついていたようで水面に浮上した独特の存在感に「タカノハだ!」と歓喜が飛ぶ。
よっ!と抜きあげたのは自身も初めて釣り上げた“タカノハ”こと、マツカワ!!
元々カレイ釣りが好きだったためこれは非常にうれしい1枚。
最後の最後に感激しました。
次回に続く。
2012年11月12日 | カテゴリー:釣行記