ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

続!ロックフィッシュ最盛期!

引き続き、昨年・2012年7月ネタがまだ残っていたのでまずはそこからいきます!

この日は下記、横浜新山下の東京湾シーバスガイド「アイランドクルーズ」さんとの釣行から1週間後。

詳しくはバックナンバー「ロックフィッシュ最盛期!(その1)~(その6)」をご参照ください。

http://www.pros-one.com/blog/?m=20130716

(その1)~(その2)

http://www.pros-one.com/blog/?m=20130717

(その3)~(その4)

http://www.pros-one.com/blog/?m=20130718

(その5)~(その6)

 

場所は同じく宮城県牡鹿半島です。

例年7月の牡鹿半島はベッコウゾイがよく釣れます。

夏の海で、海草と海タナゴの群れがセットになっているワンド絡みの地形はベッコウゾイ狙いでは鉄板ポイントです。もちろん、海底は何らかのハードボトムや根になっていることが前提です。

水色はクリアで魚から見ての視界は良好ですが当日の朝は、うっすらと霧が漂い水中へ届く光量が少なかったことからワームの色は膨張色系からセレクト。まずはホワイト(具体的にはパールホワイトシルバーフレック←昔のカラーです)から投入。

パワーベイト/パルスワーム4”に、この時点ではプロトタイプだったクランクシンカー21gの試作品をウィードの中に貫通させ、スローフォール。と、いきなりフォール中に「コン!」とバイト。

一発喰い系のバイトの出方なので、あとはしっかりとアワセを入れてウィードに潜られないように強引にファイトすれば獲れます。そのあたりはシューティンウェイ“ブラインドサイト”SWC-722EXHがアングラーをしっかりとサポートしてくれます。

①

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベッコウゾイ。43センチながら魚体は幅広でコンディション上々です。

コンブの中にいた魚なので、全体的に黒い部分が多くカモフラージュしている個体だと分かります。

 

② 

 

 

 

 

 

 

開始早々に気持ちいいアタリの魚でした。

クランクシンカーのテストは昨春~昨夏にかけて大幅に改良を重ね修正をしていきました。

特に東北と北海道、つまり「コンブの海」では集中的にテストをおこない、対ウィード貫通性能を徹底して磨きました。感度が良いシンカーは世の中たくさんありますが、コンブ抜けのよいシンカーとフォール中のバイトを増幅させるためのシンカーには必然的な必要性を感じて誕生したのがクランクシンカーです。

 

話は戻って、その後は魚の数も出るは出るはの数釣りモードへ突入。

アイナメ、ベッコウゾイ共に30センチ~40センチ強までは、しばし釣れ続けたので写真は大幅に省略。

 

この日はどういうわけかホッグ系ワームにはまるで当たらず、カーリーテール系ワームばかりにヒットが続く。いくら釣れる状況でも、魚はルアーを選んでいる証拠です。

③

 

 

 

 

 

 

 

 

 

S君に46センチのアイナメ。ヒットルアーはパワーベイト/パルスワーム6インチ(カラー:CGBFO)。

 

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井上さんに53センチのアイナメ。ヒットルアーはパワーベイト/パルスワーム6インチ(カラー:レッド)。

アイナメと手にし、今度はベッコウゾイが釣りたい!と言うので、「ヒラヒラ系の白いワームを投げて、フワフワと漂わせながらゆっくりフォールさせれば釣れますよ」と伝えて、即実践。

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早速、釣れてました。パワーベイト/パルスワーム6インチ(ホワイト)でベッコウゾイです。やはりフォーリング中でのバイト。

クロソイもベッコウゾイもそうなのですが、基本、ソイ類はナチュラル系よりも原色系あるいは原色に近い、はっきり目立つ色に反応が良いことが多いわけですが、とりわけ白いワームに対する反応はとても良いので、ソイを釣りたい方は白いワームを携行することをおすすめします。

 

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船長の幸丸・内海さんには24センチのメバル。

 

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岩礁周りに生息するメバルに強い、おなじみガルプSWダブルウェーブ3インチ(カラー:ナチュラル)の3/8ozテキサスリグにて。

このワームのフォールにはやたらと良型メバルの反応が続きます。

 

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S君には64センチのヒラメ。

ルアーはガルプSWバイブラグラブ(CGBFO)の1ozテキサスリグでした。

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リフト&フォールのストローク幅を長く取りたいと7フィート2インチの“ブラインドサイト”ではなく、あえて8フィートモデルの“スキップラン”を使用しヒットに持ち込んでいました。

ベイトキャスティングロッドで8フィート以上のレングスは狭い船上ではどうしてもとりまわしが悪くなりますし(竿が長い分、投げるとき周囲に注意)、キャスト精度も7フィートクラスよりはだいぶアキュラシー性も落ちますが、そのブランクの長さゆえにリフト&フォールのリフト幅を大きく出来るので、完全に真下に落とす釣りやややバーチカル気味に釣る際には戦力になります。そういった意味でもソイやヒラメなど、底べったりを狙う魚でなければボートロックでも使い道はけっこうあるものです。

スキップランは強靭さの中にも粘り強い「柔らかさ」があるので、60UPのヒラメでも底を切る時(底から浮かせにかかる時)のパワーがとても楽で、ファイト時にもグリップを脇の下に挟めるのでビッグフィッシュとのやり取りでもアングラー側の態勢維持がとても楽になる作りの竿です。

東北や北海道のように北国の夏の海では、真正の根魚のみならずヒラメも磯周りに普通にいるので、専門的に狙ってみるのも面白いですよね。

 

その後、太陽が真上の位置になるに従い、大きめのシルエットのワームへの反応があからさまに悪くなってきたのでダブルウェーブに変更。

釣り上げた魚が吐き出すベイトも最初はカニの割合が多かったものの(その割にはなぜか甲殻類系ワームでは極端に釣れず…)、一定のエリアからはカニよりも小エビの割合が増えたので、ダブルウェーブがアタルのもなおさらです。

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写真の色は「モエビカラー」を食紅で染めた佐藤オリジナルカラー・クリアレッド。「レッドバグキャンディー」よりも発色が明るく色味もきれいなので重宝します。

食紅染めワームの作り方はとても簡単です。詳しくは「ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」に明記していますので、ご参照ください。

 

一通り、撃った後は湾内系の小場所へ。こういった場所は普段から竿抜けになっていることが多いのですが、丁寧に粘って釣れば確実に魚を引っ張り出すことが出来るので私はこのような場所での釣りは好きなタイプです。

その理由は「そこに魚がいることを前提にした釣りが出来ること」で、常に確信を持った釣りが遂行できるのと、キャスト回数というよりは「繊細さを伴う段階別アプローチ法が重要」になるからです。

当然、このような場所ではヤル気MAXの高活性の魚ばかりではないため、重いシンカー&太いライン、でっかいワームだけでは喰わせられないセレクティブな個体も生息しているので、ベイトタックルのみならず、豊富に出るラインスラックを活かせるスピニングタックルによるソフトな攻めの有効度は高まります。

そうなるとPEラインと“スイミントレーサー”によるライトテキサスの出番です。根掛かりさえ少なければライトテキサスだけでなくジグヘッドも有効です。

潮止まりの日中のピーカンに小場所。水色も非常にクリアだったのでセレクトする色はその時点で「ブラック」に決定。真っ黒なワームはこういったシチュエーションで大いに働きます。

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ダブルウェーブの黒! 間もなくアイナメが釣れます。

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続いてベッコウゾイ。ロックハンプのショルダー部分のウィードの隙間でフワフワやってバイトを得ました。

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口元の拡大です。ヒットルアーはご覧の通りダブルウェーブの黒!効果テキメンです。

やはり黒は釣れます。

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ただし、黒いワームは使い方にコツがあるので、それを分かっていて使うと効果的ですが、投入するタイミングを間違うとあまり釣れない色にもなってしまうこともあるので、そのあたりは自分の釣りの中で「どこで使うか?」の基準を引いて明確にしておく必要があります。

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それ故に昔から黒色のルアーは玄人好みの色とも言われる由縁ですが、私的には釣れる釣れないに素人とか玄人というよりも最終的な問題として、試すか、試さないかの違いの方が大きいと思われます。

だからこそ、まずはあまり悩んだり、深く考え込まないで、気の向いた時にでもいいので気軽に黒いワームを試して頂きたいですね。

 

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この日のラストフィッシュ!S君のベッコウゾイ。ヒットルアーはやはりダブルウェーブの黒でした。

 

内湾系のマッタリとした場所では、それぞれの手駒の数だけ多彩な攻め方が出来るのがいいですね。

このように夏の牡鹿半島の根魚釣りでは色々な釣り方が楽しめます。

大場所を豪快に撃つのも釣り、小場所をじっくりと丁寧に釣るのも釣りです。これに水深の違いによって、また釣り方は変わってきます。

 

以上、これは昨夏の釣行記事になりますが、早いもので8月中旬に差し掛かったこの夏も釣れ続いています。

ロックフィッシュゲームも、思い思いのスタイルで楽しめる自由度の高い釣りが出来ると、純粋に「魚釣り」としての裾野も更に広がることと思います。

例年、9月・10月は日本列島は台風シーズンになってしまいますが、8月までは天候&釣果共に良い釣りが出来るのも三陸ロックフィッシュゲームです。

ぜひお出かけください。

 

タックルデータ(2012年7月時)

■ベイトタックル

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:レボエリートIBHS

●ライン:シーガーR18フロロハンター16lb

●シンカー:タングステンバレットシンカー5/8oz~1oz

      プロトシンカー3/4oz~1oz

     (※現在のプロズワン/クランクシンカー)

●クッションビーズ:オーナー 夜光ビーズソフト原色4号

●フック:岩礁カウンターロック3/0、2/0

●ルアー:パワーベイト・パルスワーム4”

     ガルプSWダブルウェーブ3”

 

■スピニングタックル<ライトテキサス>

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラ3000HG

●ライン:シーガーTENYA1号

●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb

●シンカー:タングステンバレットシンカー3/8oz

      プロトシンカー3/8oz

     (現在のプロズワン/クランクシンカー)

●クッションビーズ:オーナー 夜光ビーズソフト原色4号

●フック:岩礁カウンターロック2/0

●ルアー:ガルプSWダブルウェーブ3”

 

●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq

●偏光レンズ:TALEXアクションコパー

 

★宮城県牡鹿半島ボートロック船宿<石巻地区>

■幸丸(内海船長 )【受付番号090-1490-3622】