牡鹿半島オカッパリ~大遠投釣法~
レッドとチェリーキャンディーシードのこの2色だけは最低でも必要だったバークレイ・パワーベイト/パワーホッグ4インチも無事復活を果たし、カルティバ・岩礁カウンターロックも来年度は♯1番もラインナップが決定し(カサゴ狙いの方もぜひどうぞ)、リトルプレゼンツ社ロックフィッシュ用フローティングベストも完成間近。
そして、今月21日発売の地球丸/SALTWATER誌の連載「サカナサク、海の旅。」岩手県陸前高田~大船渡編のページ校正も終了し、プロズワンでは限定アイテムとして生産したLIMITED仕様のキャスケットも出荷を完了しました。
バタバタと忙しない日々の今日この頃ですが、社会で働く以上世の中みんなが忙しいこの時期。
年末時期ですからね、次々にこなしていかないと…。
皆さん、風邪など引かないよう何とか乗り切りましょう!
さて、先日は宮城県牡鹿半島に。
夜明け早々、堤防で朝マズメにベッコウゾイを狙うものの無反応。
結構な人数の釣り人が並んでいましたが状況が悪いのか結局、誰にもソイは掛からず、ヒットしても35センチ以下のアイナメが時々釣れている程度。
この堤防では私もアイナメ2尾のみと芳しくない状況だったので、外洋に面した磯場へ大きく移動。
が、こちらでは更に魚の気配なし。
小型のアイナメのバイトすら皆無なので堤防よりも釣れる感じがしなく、次に内湾に面した磯に移動するものの、先行者ありのため引き返し更に別の場所へ。
ハイシーズン中につきポイントというポイントには人が多いため、またまた大きく移動してきて遠浅の小磯からアプローチ。
いかにも釣れなさそうな小場所でも、こういった所は普段からあまり人も来ないだけに“竿抜け”になっている可能性も考えられるため、激戦区の釣り場ではそういった場所も視野に入れた釣りを展開することで攻めるに値する釣り場は広がることがあります。
沖まで投げても遠浅の水深には変わりないので手前側では魚とのコンタクトは殆ど期待出来ないため、ロックフィッシュ用ベイトタックルをここで仕舞い、ヒラメ用ロングスピニングタックルを取り出します。
9ft6inのヒラメロッドに3000番のハイギヤスピニングリール、ラインはPE1号に20lbフロロリーダーをセットして3/8ozと1/2ozのテキサスリグを飛ばせるだけ遠くまで大遠投します。
水深さえあればPEラインは1号ではなく、0.8号まで落としたいのですが(極めつけはPE0.6号まで下げられれば最高なのでしょうが)、手前側の浅いところに意外ときつい根が点々と張っているため、沖で掛けた魚を寄せて来る最中に万が一ここにメインラインのPEが擦れた時のことを考え、残存強度を残すべく今回は1号にしました。
替えスプールを持参しているとその場で1号にするか0.8号にするか使い分け出来るので便利ですよね。
遠浅の地形ゆえに沖を見ても偏光グラスを掛けていれば根の位置は一目瞭然で把握出来ます。これも「ブラインドサイト」という釣り方です。
40m以上投げた沖のシモリ根にリグを着水させるとそのフォール中に即座にアイナメの反応あり。
そこからは立て続けに9尾のアイナメをキャッチ&リリース。
ワームはガルプSWダブルウェーブ3”のレッド、パワーベイト/パルスワーム4”のパンプキングリーンフレック、ガルプSWパルスワーム4”のホワイトグローに反応を示し、ホッグ系に代表されるクロー系ワームにはこの日は全く反応得られず。
ちなみに通常、ダブルウェーブやパルスワーム4インチには岩礁カウンターロックの2/0を標準で用いていますが、飛距離優先の釣りではフックひとつとっても空気抵抗が影響するためこの時は同フックの1/0まであえてフックサイズもダウンしました。些細なことですが、軽めのリグを使いながらもどうしても飛距離を優先したい場合、ワームもフックも小さくした方が必然的に飛距離は伸びます。
その甲斐あってかポンポンと釣れ続け、夕マズメ近くになっての、ようやくありつけた感のある釣果でした。
全部、沖でのヒットでした。
リグはフォール時間を長く稼ぐために極力軽く(出来れば1/2oz以下に留めたい)、でも飛距離は出来るだけ遠くに、というのがこの日釣っている限りではキモでした。
本当は10ftのスピニングロッドの方がもっと飛距離は飛ぶので、10ftを振り回したいところですが、10ftロッドはモーションの小さなテイクバックでは降り抜きにくいため、狭い磯での釣りの場合、バックスイングの時に後ろに生えている木や岩の壁にロッドがぶつかってしまうのでギリギリの妥協点で9ft6inに最近は落ち着いています。
シーバスロッドも代用可能ですが、魚が掛かるとシーバスロッドは曲り過ぎるタイプの竿が多いのでバラしが少ない点ではいいのですが、その代わりに遠投先で掛けた根魚に根に張り付かれて獲り逃してしまう可能性も高くなります。
そのためシーバスロッドよりもブランク全体の張りの強いヒラメロッド(フラットフィッシュ系ロッド)は根魚釣りにおいてはシーバスロッド以上に有効と捉えています。
なにせサーフの離岸流の中でルアーを操作するジャンルの釣りだけにティップ~ベリーにかけても必要以上に曲り過ぎないのがロックフィッシュゲームでも活きてくるのです。
この時、竿の長さは最低でも9ft、出来れば10ftがほしいところ。そこで、その中間を取って普段は9.6ftを用いることが多いです。
東北以南にご在住の方は驚くかもしれませんが、ロックフィッシュゲームにおける遠投釣法の先進区である北海道では10ft~11ft級、あるいはそれ以上の長さの海アメ・海サクラ用ロッドで100m先のピンポイントの根を攻めて大物のアイナメ・ソイを獲る釣りも以前から実践されていますから、9.6ftはまだ短い方かもしれません。
100m先に潜んでいる根魚を岸釣りから狙って獲る―。
実際、メタルジグを超遠投する青物のショアジギングや海アメの釣りでは当たり前に行われている既成事実もロックフィッシュシーンではまだそこまで公に発展していませんが、足元に思いのほか魚が少ない東北の海では100m先とまではいかなくても、遅かれ早かれそういった釣り方は時代の流れと共に必要になってくると思います。
ロッドの長さがいくら長くてもベイトタックルの射程距離では獲れない魚も9ft以上のロングスピニングタックルを使うことで、これまで釣るに釣れなかった魚が釣果の一部に加わるのですから導入するメリットは大きい。
足場が固定されている岸釣りではボート以上に遠投能力は欠かせない武器になります。
私も常に模索し続けています。
気が付けば朝から12時間近くの実釣…。かなり本気でした(笑)。
帰り際、海に降り注ぐ太陽と雲のカーテンの光がやわらかでとても幻想的で、ほっこりしました。
今年の牡鹿半島は水色がずっと濁りっぱなしの影響か、釣況が思いのほか伸びない印象が強いです。
そのため、宮城県の方でも最初から岩手県に遠征して釣りに行っている人も多いようです。それだけに魚が「多い場所」と「少ない場所」の差が開き気味でどの海域のどの場所に入釣したか、によって釣果ムラを感じることの多いシーズンとなっています。
現在の三陸では岩手県大船渡市以北がアイナメの釣果が比較的安定しているので今後も引き続き推移していってくれるでしょう。
宮城沿岸も水色が安定し(水色が早く元に戻ってくれればいいのですが)、今後もう少し良くなってくれることに期待したいところです。
タックルデータ
■ベイトタックル
●ロッド:シューティンウェイSWC-802EXHスキップラン
●リール:メタニウムXG
●ライン:シーガーR18フロロハンター16lb
●シンカー:クランクシンカー1/2oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁カウンターロック1/0、2/0
●ルアー:パワーベイト/パルスワーム4”
ガルプSWパルスワーム4”
Superオキアミ(L)
■ロングスピニングタックル
●ロッド:サーフスレイヤーSSLS-96MH-F
●リール:ステラ3000HG
●ライン:シーガーTENYA1号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●シンカー:クランクシンカー3/8oz、1/2oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁カウンターロック1/0
●ルアー:パワーベイト/パルスワーム4”
ガルプSWパルスワーム4”
ガルプSWダブルウェーブ3”
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
2013年12月11日 | カテゴリー:釣行記