雪の季節と大荒れの三陸。
東北は三陸も雪の季節到来。
北国の雪道。踏み出す一歩が重い季節になりました。
過日、雪虫の話をしたかと思うのですが、やはり生き物たちの前兆というか、示す行動って凄いですよね。
SALTWATER誌の「サカナサク、海の旅。」岩手県釜石市~宮古市編のロケに行ってきました。
道中、美しき渡り鳥・白鳥の姿も。川の清らかな流れが気持ちよさそうです。
いいですよね、ほっとする光景です。
それにしても、この冬は海が穏やかになる日が極端に少ないですね。
荒れ模様の日が続き、ようやく海が平穏になったかと思えば、そんな日は…たいてい1日半くらいしか持たない。
そしてまた次の低気圧が下に控えているか、沖からの高いウネリが入ってくるか、という繰り返しのサイクルになっています。
事実、秋から気になっている宮城県牡鹿半島で続く水色の悪さ。
満潮になると濁りが強くなり、干潮で水が澄んでいく水色変化を起こす理由も、沖の潮が濁っているからというのも影響しているのでしょう。
潮の変わりめで水質も変わる、というのがはっきりしている。
話は戻りますが、年末ということで年内中にページレイアウトするデザイナーさんに素材を渡さなくてはならない雑誌ロケ2本立てを消化すべく岩手県に滞在していたものの、竿を出せたのは半島内湾部の最奥の船だまりのみ。
最初の実釣ロケはヤリイカのエギングだったのですが、悪条件ではあるものの外海が荒れているためカタクチイワシの群れが避難するかのように入ってきていたのを日中に偏光グラス越しに私は見つけることができたのです。
もしかして夕方以降になったらイカもベイトフィッシュを追って回ってくるのではないか、と悟り、一か八かの釣りを強いられるも、幸いにも【読み】が当たってくれてビシッとミミイカとヤリイカをキャッチ。
ミミイカです。昼間は砂地に潜っていて夜になると捕食のために徘徊する小型のイカです。
ドローフォー2.5号(カルティバ)と対比するとミミイカの大きさが分かるかと思います。
こちらはヤリイカ。こちらのヒットエギは餌美2号(ジャッカル)です。
いずれもボトムは完全なる砂地エリアでした。
ツツイカエギング(岸釣りでの話)の先進地となっている北海道のエギング名人の教えで「ヤリイカはベイトさえ回っていれば底が砂であろうが根であろうが底質は気にしなくてよい」との言葉を思い出したのもこの結果に結びつきました。
そしてエギをフリーフォールではなく、極力張らず緩めずのラインテンションを維持したカーブフォールで、リールから元ガイドまでの区間にラインの「たわみ」を意図して作っておいたのも良かった。
ポイント選択とラインメンディングのこの2点だけとっても、これまで自分の中で構築していたヤリイカエギングの概念が少し変わりましたね。
特に三陸の海でのヤリイカエギングにおいて、「水深」と「根」をかなり意識していた旧来からの自分の釣りに変化がもたらされた釣果でした。
ちなみにミミイカは2.5号と1.8号のエギ、ヤリイカは2号のエギでのヒットでした。
そして残りもう1本の企画はロックフィッシュですが、ご覧の通り、漁港の堤防の遥か上方で砕ける波。
海は大荒れ。遠くから見ているだけでもゾッとするほど怖いウネリでした。
定位性のある根魚相手だと回遊魚であるイカよりも釣り場としての制約がもっとあるので海が荒れている中での釣りは厳しくなります。
実際、このような時には釣りをしても魚はほぼ釣れないし、釣りをするのも危険。
この時ばかりは残念ながら、探せど探せど「釣りが成立する場所」はありませんでした。
もちろん、大波が堤防の高さを超えている段階で、磯場に至っては最初から完全に論外。
どうあがこうとも釣りにならず協議の結果、再度の撤収に。
世間では3連休となっている本日も例の年末進行により着々と原稿を進めています。
年の瀬ですからね、雑誌の世界では決まりごとでカメラマンも、ライターも、デザイナーも、編集部も、印刷所も、みんな忙しいのです。
いったん、お互いの仕事に区切りをつけてから年末年始にもう一度、ロケが組み直されるため現在日程調整中。
ということで今年も年越し業務(ほぼ)確定。
2013年も間もなく幕が閉じる歳末にあたり―。
今年も最後の最後まで全力疾走するつもりです。
年末年始、釣行を計画している方もいらっしゃるかと思います。季節が季節ですので無理はせず、天気予報を確認しつつ安全第一の元に釣りを楽しんでくださいね。
2013年12月22日 | カテゴリー:雑誌掲載・DVD