「ナマジングナイト!」のち「コチングモーニング!」
静寂を取り戻す、黄昏。
さぁ、フィールドに行ってみよう!
パス!パス、パス、パス、パス……。
チュパ!
バコッ!
ガバァッ~!!
漆黒の闇と化した水面に炸裂する白い水柱。
ルアーに襲い掛かる、浮きあがるシルエット。
心臓の高鳴る瞬間だ!
「やったぁ~!」手にしたナマズにうれしさがこみ上げる。
(最近の釣果です)
そう!今年もやってきました、ナマジングナイト!
ナマズ釣りの季節到来です。
輸入文化であるルアーフィッシングにあって、どこか“和のテイスト”を感じさせてくれるニッポンのナマズ釣り。
その愛嬌ある容姿だけに目先が終始することなく、釣りの対象魚、つまりゲームフィッシュとしての一連の過程を大切にしいていくと独自のテイストを醸し出す魅力がそこにはある。
例えば、人家のすぐそばに流れる用水路にでも出現することを考えてみる。
そうすると、つくづく思う。
こんなにも身近な大型肉食魚はある意味、この国では貴重な存在だろう。
事実、それが今日のナマズ釣りブームを支える一つとなっているのかもしれない。
ナマズを求めて夜の水辺を釣り歩くとナマズの存在って本当に際立っている。
元々が小場所での釣りが好きな性分のため、ついつい時間を忘れそうになるほど夢中になってしまうのですが今夜はここまで。
翌朝には一転、海へ。
夏の海を彷彿させる、清々しいサーフに立つ。
パシャッ!と舞い上がる波しぶきの気持ちいいこと!
この時期になると淡水魚・海水魚問わず、ターゲットが一斉に釣れ盛るので寝る時間が必然的に短くなりますが、魚釣りは「釣れる時に釣る」が鉄則なのでこれもまた例年のパターンです。
今年初のマゴチ釣りで手にしたのは、1尾目にしてこの日最大の56センチ!
「もう来ているかなぁ…」と様子見ながらの釣りでしたが、いきなりの型モノの出現はやはりうれしいですね。
それに、よく引きました。
70m先の沖の海底から波打ち際まで続くファイトは手ごたえ十分!
時折、激しく首を振る感触がマゴチを掛けた喜びを実感。PEラインは10mごとにマーキングの入っているラインを使うと飛距離とルアーの現在位置も容易に分かるメリットがあります。
水温の上昇が遅かった今シーズンは、確かに魚はいるものの魚影はまばらという場所も多いようで、水温が示すそのポイントの状況によっては広範囲からの拾い釣りを余儀なくされることもあるでしょう。
事実、この魚は「飛ばせるだけリグを飛ばす」という大遠投して、ようやく魚のゾーンに届いたかなという印象でした。
“カッ飛ばし”系の大遠投に向くクランクシンカー3/4oz(21g)+ロックンビーズソフト+岩礁カウンターロック1/0にワームはガルプSWパルスワーム4”のテキサスがそのヒットリグ。
リフト&フォールのメリハリ効いたテンポの速い動きにはまだついてこれないのか、こういった釣り方ではアタリは出ず、砂煙をあげながらゆっくりめにズル引きすると反応が集中。
もちろん、その釣り場の水温や捕食しているエサの違いによって、魚の反応するアクションも異なる場合もあります。
これから気温・水温共にぐんぐんあがると群れ全体が岸寄りするので大中小入り混じって総数も多くなり釣り方もよりライトに、ちょい投げ程度の近距離でも楽しめるようになるはず。
これからが益々、楽しみですね!
マゴチはその見た目も印象的ですが、魚としての美しさも魅力です。
身体の作りに対して逆行するように開く尾ビレはチョウ(蝶)の模様のようでも。
マゴチは一連の東日本大震災による津波被災地では、震災前に比べトータル的な絶対数が減った印象がとても強い魚の一つです。
この魚の生活史を考察しても、元々が沿岸の浅い砂地に生息する魚だけにその影響は大きかったものと容易に想像がつきます。
なので、震災後の今ではマゴチの姿を見ると「釣れてうれしい」という獲物を釣獲した喜びや気持ちよりも、「魚が少しずつ戻ってきているんだ」という安心感的なうれしさの方が強くなりました。
棘のある背ビレには薄いカーテンのような幕でつながっています。
とっても、きれいなんですよ!
マゴチは食しても大変美味しい魚として知られていますし、そんな美味な魚を食べるのも釣りの楽しみではありますが、「震災後は状況が変わった(以前とは違う)」という観点からも特に釣魚のキープ数に関しましてはどうか必要最低限度の範囲に留めて頂ければ今後のマゴチ釣りの将来のためにも有望だと思います。
別に特別難しいことではなく、「乱獲を慎む」という釣り人の志の部分がより大事になると考えています。
産卵目的で接岸する魚です。
個体数が一定の範囲に戻ってくるまでの間は尚のこと丁重に扱い、再放流に至る際には出来るだけ優しく放してあげましょう。
ナマズもマゴチも個人的にとても思い入れのある魚につき、ブログの綴りも長くなってしまいました(汗)。
どちらも昔、幼魚から成魚になるまで長期飼育していたからこそ並々ならぬ愛着があります。
大きく育てたナマズ2尾は小学校へ寄付、マゴチは松島水族館(宮城県)に寄付したんです。
そんな魚たちと今は釣りを通して、自然環境の中でまた会えているのがうれしいのです。
皆さんもぜひ、初夏のフィールドへ!
■使用タックル(マゴチ・ロングスピン釣法)
●ロッド:サーフスレイヤーSSLS-96MH-F
●リール:AR-CエアロCI4+4000
●ライン:シーガーライトタックルフラッシュⅢ1号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●シンカー:クランクシンカー3/4oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁カウンターロック1/0
●ルアー:ガルプSW/パルスワーム4”
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●フローティングベスト:リトルオーシャン/ロックフィッシュPFD Ⅰ
●ウェーダー:リトルプレゼンツ/SP3 AQ ZIPウェーダー
●ウェーディングシューズ:リトルプレゼンツ/ミッドストリームWDシューズ ラバーソール
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
2014年6月3日 | カテゴリー:釣行記