ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

明日から3月ですね。

2月も本日で最後ですね。

はやいもので、明日からは3月です。

 

3月は、私たち社会人にとっては「年度末」ということもあり、ご当地それぞれにおいて春を象徴する魚たちが海に、川に、湖に、釣り人の熱い挑戦を待っていながらも、年度の変わり目という節目は普段にも増して輪をかけた忙しさゆえに時間に追われることも少なくありません。

それだけに釣りに行きたくても……嗚呼、悔し涙を心の中で流すこともしばしば……。

③

こちらの写真は「冷凍イクラ」ではないです(笑)。

「ロックンビーズソフト」が出来上がってきたばかりの状態です。

大量の粒を袋から取り出して、ピンセットで1粒1粒を検品して振り分けして、更に1枚1枚小分けパッケージにしていきます。

細かく、小さな製品であっても丁寧にお届けしたい。

いつもそんな気持ちです。

 

明日から突入する3月は、巻きジグ「ブルーオリオン」も全色揃って補充分が到着予定です。

パッケージの表面に記されている通り、なにぶんハンドメイドでお作りしているため、一括大量生産が難しい性質の製品なのですが、出来るだけのご要望に最大限にお応えしたく、一人でも多くの方々に行き渡るよう地道に生産に励んでいます。

手作業につき仕上がりまで多少なりともの時間を要するのが難点といえば難点なのですが、それをもってしてでも、このルアーがヒラメやアメマス、サクラマスなどの多くの釣り人が憧れる魚の口元に些少ながらも彩を添えることが出来れば、その釣り人はきっと喜んでくれるのではないかと信じて、発売から間もなく一年を迎えようとしています。

 

バリュープライス製品としてご提供している、お徳用の「クランクシンカーSP」も欠品分は順次3月から生産に取り掛かり、4月にまた入荷予定です。

 

それが完了しましたら、開発に2年以上の歳月を投じたこちらもいよいよです。

④

2015年は年末の忙しいときに自分でもがっかりしてしまうほどひどい風邪で不覚にもダウンしてしまったものの、点滴を受けたら思いのほか早く一時回復したので仕事復帰し、短い正月休みの半分を削った甲斐もあり(後半は再び風邪をこじらせてダウン。(泣))、そこではかどったことも大きく、今はこの段階まで作業が進んでいます。

⑤

2月~6月は隙間なく各製品の生産、荷受け、梱包、検品、出荷が「流れ作業」のごとく続くので時間の余裕のなさに戦々恐々としつつ身構えている状況なのですが、年度の変わり目は誰もが慌ただしい時期につき、そんな中でも身体が持ちこたえてくれれば、と心の中で言い聞かせつつ、今はただただ時間の流れに身を任せているこの頃です。

上の写真ですが時々、雑誌等でご紹介していただいているので“カン”の鋭い方はお気づきかもしれませんが、今作は「青」が印象的なデザインになっています。

 

こちらの方も、もう少ししたら改めてご紹介させてくださいね。

 

 

3月の始まりの明日は、朝一からフライトです。

関係者の皆様へはお会い出来ますこと、楽しみにしております。

幾分寒さも和らいで。

①

多少なりとも寒さ和らいでくる日があると釣り人は春の訪れを今か、今かと待ちわびるものです。

 

12月~1月までの積丹から松前までは相当な数のサクラマス(海サクラ)があがりましたから、それらが海峡を渡って降りてきて川に入り出すことを考えれば、道内のあの爆発的な余韻を残したまま本州においてもきっと良い年になるのではないか…ごく自然とそんな期待に心を躍らせてしまうもの。

②

北の荒波、冷たい大海を見事に泳ぎきるヤマメの成長した姿の勇ましいこと。

 

東北地方でも日本海側の魚影のまとまりと濃さからして、続く北陸は福井県九頭竜川の解禁日の爆発力といい、今年は更に盛り上がるといいですね。

有名な言葉ですが海外ではシーマとかチェリーサーモンと呼ばれるサクラマスは世界的分布図が示す通り、国単位で捉えるとロシア大陸側に生息密度が高いこともあり、その関係もあって我が国においては日本海側の方が全体としての資源量は多いと思われるのですが、太平洋側もその前兆通り、上り調子の今季になってくれることを祈るばかりです。

 

海のサクラマスも、河川のサクラマスも、湖のランドロックのサクラマスも。

この魚をひたむきに追う誰もが夢中になる春も、もうじきにー。

 

③

水の中だけでなく、頭の中にもサクラマス悠々と泳ぐ季節。

2月も下旬を迎え、今年もそんな想いに心馳せています。

新潟キジハタ探索記(6)

前回からの続き

キジハタとカサゴを筆頭に、マゴチ、ヒラメ、ホウボウ、イナダ、メバル、ベラ、マゾイと、合計9種目が釣れている当日。

釣りの時間も終盤に差し掛かり、残り僅かとなってきた頃合いです。

再び手にしているのはテールスピンジグ。

テールスピンジグは朝夕の光量の少ない時間帯での効果はそこまでではないものの、日中の陽が高い時間帯、つまりデイゲームにおいては非常に効果が高く期待が持てます。

その効果たるや、時にワームリグを凌ぐことも珍しいことではありません。

ソフトプラスチック質のワームでは演出しにくい、金属質なフラッシングの強さとブレードの回転水流がテールスピンジグの持ち味。

キジハタゲームでは、ブレード1枚でこんなにまで釣果に差が出ることがあるのか!?と垣間見る機会も多いことでしょう。

ブレード系ルアーやブレード系リグは、その日の条件下もありますが、同日中においても太陽の位置や晴れ具合など様々な要素が重なり合って「最も活躍する時間帯がある」ということはロックフィッシュゲームに取り組むうえで覚えておいて損はありません。

各種ルアーはその起源や発生要因が全部違っていて、それぞれに与えられた機能もまた異なるので、「その差異と使い分け方法」をきちんと理解して、自分なりのプランを立てて適材適所で順序よく投入していければその時、その時でハマっていくルアーやリグはおのずと見つかるものです。

 

本日の釣り。

テキサスリグ、スコーンリグ、テールスピンジグ、ジグリグと来て、最後は再びテールスピンジグ。

テールスピンジグを扱う場合、操作面でスピニングリールの方が私の場合は楽なので本日の釣行の締めくくりはスピニングタックルに託します。

デカいのを一発、最後にもう一度追加したいがためのセレクトです。

 

基本、投げられるだけ遠くに投げます。

着水したら一度だけ底を取ったら、すぐに底から上げてあとはボトムを意識せずにルアーを宙に浮かせたままにしてリールを巻いてルアーを動かし続けます。

任意のレンジより上に来過ぎたなと思った場合にはフォールを入れて元に戻し、レンジを細かく調整。

このあたりは「マーキング入りのPEライン」が釣りを分かりやすく、優しくしてくれます。

あくまでもレンジ維持に努めるのです。

ルアーが沈み過ぎだと感じたら、リールを一時的に早巻きして目的の層にレンジが上がったらそのままのレンジをキープできるようにロッドワークとリールを巻くスピード、ラインスラックの処理量を微調整しつつ一定層を保っていく。

慣れないと最初は難しいかもしれませんがこれが出来るか、出来ないか、の違いで結局のところ大きな差がつくのがサスペンドしたクロソイを釣っていくケースにも似た要素を持つ、キジハタの釣りです。

 

すると!

来た!

重くも力強くもあり、ギュンギュンと走るのでこれもまたデカい!

40cmオーバーは、ほぼ確定の引き。

 

海面上にはベイトフィッシュ(カタクチイワシ)の気配が見られなくなったため、先程よりはだいぶレンジは下がりましたが、それでもヒットレンジはボトムまで達していません。

水深22mのポイントに対して15mのラインでヒットしているから、ボトムから7m浮き上がっている状態でのヒットです。

本日最後になるであろう、3尾目の大物キジハタの手応えを噛みしめて寄せにかかります。

この強烈な手応えは本当にいい。

無我夢中になってファイト出来る魚。

 

無事にランディング。

①

至福の瞬間。

②

サイズもよく41cmと、先にキャッチしている45.5cm、43.5cmに続く本日、自身3尾目の40cmアップでした。

これに武田さんの45.5cmをプラスすると船中4人で4尾の40cmアップのキジハタが本日は釣れていることになります。

自分の釣りを締めくくる最後の魚が出たことで、一足早く私はこれにて納竿しました。

 

この匹数を多い釣果とみるか、少ない釣果とみるかは各々の育ってきた環境や自己の基準で異なるものに違いないですが、巷では時にマダイやヒラメの更に上を行く【幻の高級魚】とさえ形容されることも多いキジハタだけに、いつも必ずしも釣れる魚だとは限らないことを考えると、私からみても今回は凄く釣れているという実感がした日でした。

 

尚、キジハタの引きは35cmくらいから急に変わり、40cmに達すると別格の強さに変化していきます。

③

数も物凄く多いわけではなく、釣り方もそれ相応に難しい根魚ですが、それだけに釣れた時の達成感がハンパないものです。

 

キジハタは生まれて最初はメスとして生きのちに産卵に参加し、その後更に成長していく段階でメスからオスに変わっていく個体が多く出現していきます。

なので大きな魚はほとんどの場合オスなのです。

大きな魚ほどメスのように抱卵することもないので魚体としての全長はあっても、それほど太くはなりませんが「1キロ」あれば立派なオスであり、世の中一般的には大物という認識をされています。

 

もちろん、その後……45cm、50cm、60cmと更に成長していく個体(オス)も中には出現してくるわけですが、数はその分だけ限りなく少なくなるので、なにびとにもいつ・どこで・出会えるかなどはなかなか検討がつきません。

 

東北某所での63cm、四国某所での65cmというのが私の聞いた限りの「釣り」であげられたキジハタの最大サイズなのですが、いずれも船釣りで深い水深であることを考えるとルアーキャスティングで快適に釣りが出来るレンジにどこまでのサイズが留まれるかは不明確な点も残るものの、ショア&オフショアであっても水深20mくらいまでの浅場で、40cmオーバーも期待できる可能性がある釣り場が日帰り圏内や貴殿のお住まいの最寄にあるならば、キジハタに興味ある釣り人であれば楽しまない手はないでしょう。

 

キジハタはロックフィッシュアングラーだけでなく、エサ釣りの沖釣り師も好むし、ショアジギンガーも好むし、オフショアジギンガーも好む釣れてうれしい魚。

仮にマダイ釣りや青物釣りの外道で釣れたとしても毛嫌いされるケースはほとんどないに違いありません。

 

釣りあげるのが適度に難しく、希少性、幻の高級魚とさえ称される食味もまた絶品であり、どの部分を取ってもやはり皆、釣れてうれしい“釣り心”を満たしてくれる魅惑の魚。

夜、岸近くにいる個体を狙うベイトタックルでの接近戦はもとより、魚と人にかなりの距離が存在する場合の釣り場やデイゲームにおいても今ではロングスピン釣法の浸透により、ひと昔前に比べ格段とキジハタへの距離感は縮まりました。

私が本格的にキジハタを狙い出した10年前とは状況は明らかに変わってきています。

 

10年前の8月に富山県でのロケでキジハタを釣ったのが私のキジハタゲームの始まりでした。

SALTWATER2006年12月号

釣り雑誌「SALT WATER 2006年12月号」、“キジハタ探して東へ西へ”という企画でした。

10年ひと昔。

10年前、皆さんはどんなロックフィッシュを、どんなスタイルで狙われていましたでしょうか。

 

当時はキジハタを専門に狙うルアーアングラーも全国的に少なく、そして開示された情報も極めて少なく、専用タックルもほぼない頃でしたので、分からないことだらけで私も“手さぐり釣行”を繰り返していました。

10年前のロケで初めてのキジハタを手にした後も、この魚にはただならぬ将来性を感じ自分の中で追求しつつも、いつの日かロックフィッシュゲームのひとつのキャラクターとして十二分に成り立つように確立したいと思い、個人的に何度もキジハタのいる海には足を運びました。

A

B

しかし上記の理由からお世辞にも釣れる率は良いものとは言えず、思いのほか釣果も伴わなかったことの方が多かったので、昔はキジハタ釣りへの苦手意識すらありました。

 

(ちょっと昔の写真でお恥ずかしいですが…。)

C

D

なので、それまでの自己基準でしかなかったアイナメ釣り・ソイ釣りとは違うタイプの習性を持つ根魚であることをよく理解し、その難易度の高い釣り方を覚え、苦手意識を克服するためにその分たくさん研究して、練習して、キジハタならではの釣り方を模索し続けてきました。

E

キジハタに想いを馳せるあまり、時には見知らぬ土地で夜通し釣り続けたこともあります。

せっかく行った遠出の地でがっかりするくらい終始雨に降られ、ずぶ濡れになりながらも釣り続けたこともあります。

それでもめげずに「夢」と「情熱」と溢れる若さも一心に全力投球していたのです。

かつてはサクラマスの釣りもそうだったのですが、「釣れない釣り」を人並み以上に長く経験しているからこそ、ようやく願い通じた1尾の有難味をつくづく重んじられるし、今では手軽な釣り~希少魚に想いを託す釣りもまたそのどれもがそれぞれの魚釣りの良さである、と認識することが出来ています。

昔は特定のスタイルを基準とする釣りにどうしても偏っていたことも多かったのですが、キジハタと出会ったことで認識も大きく変わり、北~南まで、果ては海の向こうにいる海外の未知の根魚に至るまで、その魚、その魚に合った適切なアプローチをその都度深く考えるようになり、それぞれのターゲット毎に、今ではベイトタックル~スピニングタックル、フロロカーボンライン~PEライン、ソフトルアー~ハードルアーに至るまで、繊細さと豪快さを臨機応変に総動員しつつそれらを自在に使いこなせる技を身に着ける工夫をしています。

 

全国の釣り場、海外の釣り場で経験を重ねることで、「釣りの仕方」、「釣りの運び方」が次第に変わり自己の釣りを大きく成長させることにも繋がりました。

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貴重な時間と一生懸命働いて手にしたお金を投じてもなかなかキジハタが釣れなくて苦しんだ昔の記憶も今となってはこれもまた良い思い出であり、なつかしい記憶のひとつです。

 

もちろん!

今でもそう易々とキジハタは釣れてくれなくて困ってしまう場合も多々あるのですが(笑)、それはそれで!その時さえも(釣れない時間さえも)昨今では思いっきり楽しんでいます。

 

今後のロックフィッシュゲームが進んでいく世界を、アイナメ・ホッケ・ソイ・カサゴ・カジカ、メバルなどと共にいま一度、楽しくしてくれるハタという存在。

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そんなハタ科の中でも中核を担うキジハタを狙った釣りは、かつて北のアイナメ、クロソイ、ベッコウゾイたちが辿った道のように今後もどんどん進化・発展していくことでしょう。

 

近年では中国・四国・関西などを筆頭にキジハタ放流事業に取り組む漁協が増えてきていることが報道でも時々取り上げられるようになってきました。

いずれも高付加価値のあるキジハタを養殖することで水産業界としては事業の収益性を高めようとする働きです。

その恩恵を受け、私たち釣り人に至ってもキジハタを狙って釣れる地域が少しずつながらも拡大してきているわけですが、その一方で人工種苗放流を行っていない限り元々の自然生息数ではそれほど多い魚ではないために、「魚の扱い」と「この魚への関わり方」には最善の良識と敬意を持って、今後もこのキジハタ釣りを【ニッポンのロックフィッシュゲーム全体】としても、永く、大切にしていけたらと切に願っています。

 

3月に入れば、早くは九州からキジハタ釣りが順にスタートし季節の進行と共に“キジハタ前線”もまた北上していきます。

⑦

今年も列島各地で素晴らしいロックフィッシュゲームに、キジハタゲームに、全国津々浦々の根魚釣り愛好家の皆さんが恵まれることを願ってやみません。

 

「新潟キジハタ探索記」【終】

 

 

スピニングタックル(テールスピンジグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラC3000HG

●ライン:シーガーTENYA0.8号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ルアー:テールスピンジグ20g、30g

●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ

●アンダー:リトルプレゼンツ/ウェットボトム

●パンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーショーツ

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO

●偏光レンズ:TALEXラスターオレンジ、 TALEXアクションコパー

★新潟県糸魚川市ボートロック船宿

彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】

新潟キジハタ探索記(5)

前回からの続き

キジハタの大物が2尾続き、船上はますます活気づく。

 

皆さんもそれぞれの釣りを満喫しているようです。

①

クランクシンカー+ガルプSWダブルウェーブ3”(カラー:モエビ)のテキサスリグで粘り通してキジハタの釣果。

②

こちらのキジハタの口からはエビ(写真の写真参照)が吐き出されました。

③

ワームセレクトと実際に捕食されているエサがマッチしているのが分かります。

ご当地のキジハタの場合、甲殻類を主食とする時間帯にはカニよりもエビを盛んに捕食率していることが大半です。

これまでの経験を踏まえても、夜間~朝マズメのうちにキジハタに捕食されていたものと容易に推測がつきます。

 

 

こちらはベラの仲間。

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クランクシンカー+ロックンビーズソフト+岩礁カウンターロックのテキサスリグにて。

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こちらもエビ系シェイプのワームで釣れていました!

ベラ類はハギやフグ同様に好奇心が強いうえに何気に気性が荒く好戦的な習性も持ち合わせているため、ベラをルアーで専門に狙う釣りもいずれもっと拓かれていってもいい魚種のひとつです。

メバルやアジに続き、今後の可能性があるライトゲームで狙うのが楽しいターゲット。

 

 

イナダの回遊は時々あるようです。

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魚の群れがまとまって近くにカタクチイワシの大群がいると一斉にイワシの群れに突っ込むので突然、ナブラが立ちます。

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ナブラのその下にはこんなキジハタが実はついているのです。

 

 

 

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リグを浮かせずにボトムを叩くと、カサゴの反応が強くなります。

片腕分のロングリフトしたくらいのストローク幅では小魚に意識がいき停滞レンジが浮き出したキジハタの目線にはリグが到達していないため、まだカサゴのテリトリー内にリグが留まっています。

カサゴもキジハタもどちらも魅力的なロックフィッシュですが、カサゴを専門的に釣りたい時にはボトムをきっちりと取る釣りを。

キジハタ狙いに焦点を絞りたい時には底を切って、かぎりなく上(最低でも底から3m)を泳がす釣りを心掛けるとルアーの通過ゾーンが変わるので釣り分けも可能です。

 

 

ヒラメ・マゴチ・ホウボウの砂地系ボトムのターゲットが立て続けに。

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⑩

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ライトジギングを筆頭にルアーでもホウボウを専門に狙わせてくれる地域もところどころにありますが、うらやましいですよね。

ホウボウは根魚のカテゴリーではないですが、釣り方がロックフィッシュやフラットフィッシュの類に共通する部分も多々あるため、釣りの趣向性という部分では個人的に好みなタイプの釣りなので、ホウボウを専門に狙えるような釣り場が日帰り圏内にあれば、いつでも飛んで行きたいくらいです。

 

 

 

ヒラメ。

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スピニングタックル×ジグヘッドリグのスイミングにて。

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泳がせてよし!止めてもよし!のガルプSWダブルウェーブ3”(カラー:ホワイトグロー)ですが、このヒラメはヒラヒラとワームを泳がせての釣果。

動体視力に優れるキジハタやヒラメを狙う場合にはワームは止めずに泳がせ続けていた方が「吉」と出ることが多いです。複数同時可動系ワームの利点が活きます。

 

 

 

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ジグリグでのカサゴ。

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ブルーオリオン30g(カラー:仙台 蛍光ずんだグリーン)+ガルプSWダブルウェーブ3”(カラー:モエビ)のジグリグ。

リグを底ベッタリつけてしまうとカサゴが先に掛かるので、着底の瞬間にすぐに底を切って上に上にリグを持っていくとキジハタやヒラメのヒットゾーンに素早く入りやすくなります。

⑯

後にまたキジハタが続きます。

 

 

日中、キジハタがカタクチイワシの群れを追い出して浮きあがりテキサスリグへの反応が薄くなった時間帯でも粘り強く、耐えつつ再びキャッチとなったキジハタ。

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クランクシンカー+ロックンビーズソフト+パワーベイトSWパワーホッグ4”のテキサスリグ。

ワームの色は、なつかしの“エメシャ”こと「エメラルドシャイナー」。

ロックフィッシュ歴10年くらい経験のある方ですと知っておられるかと思います。

 

 

次は、ワインドでの大物キジハタの釣果です。

ワインドはシーバス、青物、タチウオに有効な釣り方として西日本を中心に発展したジグヘッドリグのバリエーションのひとつの釣法です。

中でもタチウオにおけるワインドの威力はことさら有名ですよね。

それだけにタチウオの魚影が薄い地域、あるいは通常に考えてタチウオ生息圏外となる東京湾以北の東日本~北日本では地域柄か、あまり馴染みが少なく「ワインドそのものを知らない」あるいは「知ってはいるけど実際には使ったことがない」という方も多いのが現状です。

そうなると、東~北のロックフィッシュアングラーにおいては益々その存在は珍しく映るかもしれません。

しかし、ことキジハタに関してはワインドはヒット率が高いリグとして有望です。

「今日初めて使った」というワインド(ロックワインドリグ)に試行錯誤を続けつつも、特有の“横っ跳びダート”の操作が馴染んできた頃合いで、45.5cmの大物キジハタをキャッチした武田さん。

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「一瞬、ロッドが持っていかれるかと思いました!」と、あきらかにこれまでとは違い過ぎるその引きの強さに驚きつつも、今日が人生初めてのキジハタ釣行で手にした大物に感無量のようです。

初40cmの記念が、いきなりの45.5cmは大変な釣果です。

おめでとうございました!

 

 

写真点数が多いため抜粋して紹介しておりますが、私の経験上でも当日のキジハタ釣行はよく釣れている部類だと思います。

しかし、まだこれで終りではありません。

カンカン照りの暑い正午過ぎにデカいキジハタを狙って釣るパターンも今は手駒の内にあるので、最後はこの一手でラストフィッシュを引っ張り出そうと思いつつー。

 

次回の綴りへと続きます!

新潟キジハタ探索記(4)

前回までの続き

カタクチイワシを追うイナダのナブラは消えてなくりました。

さすが足の速い青物。

現れるのも突然ですが、いなくなるのもあっという間です。

 

先程までの海面に騒がしさはなくなり、またマッタリとしてきました。

しかし先程のキジハタがトビウオを喰っていたということは、魚の意識が上層にあったことは確か。

 

そこで!ルアーを横引き展開すべく、ただ巻きでクネクネ泳ぐブルーオリオン30gのジグリグに切り替えます。

ブルーオリオン30gグリーンゴールド

色は「グリーンゴールド」です。

ジグリグは光を放つ可動部分は異なれど、テールスピンジグ同様にフラッシングを有しつつも、メタルジグ本体が動く「よりワイドなアクション」でルアーを泳がせられるのがメリットです。

 

一度ボトムを取ったところ、「巻きはじめ」にいきなりカサゴが反応しました!

トレーラーのガルプSWダブルウェーブ3”の色は「オレンジタイガー」です。

①

魚からの即座の反応はうれしい限りですが、カサゴとキジハタを釣り分ける場合には注意点があります。

ボトムを意識した釣りに集中するとキジハタよりも個体数の多いカサゴが先にバイトする確率が高くなるので、もしもキジハタのみに狙いを絞るのであれば、あくまで底べったりのレンジにルアーを長く留まらせない意識をするとキジハタのヒット効率は上がります。

 

そんなとき、水面直下近くを1枚のヒラメが泳いでいるのが偏光グラス越しに視界に入ってきました。

夏の日本海。

ヒラメが凪の海を水面から見える範囲を限りなく表層に近いところをスーと悠々と泳いでいるのです。

一瞬、エイかと思いましたがヒラメでした。

見た目のイメージと異なり、ヒラメは泳ぐ魚です。

エサの群れを追って探しているのでしょう。

 

海面は静かでも海の中はまだ“魚っ気”がある。

ジグリグをフルキャストして着底。素早く底を切ってルアーを浮き上がらせ、ロッドワークでレンジコントロール。海底から5m少し浮かせたあたりを「ただ巻き」していた時です。

ガツン!と強制的にリールを巻く手が止まるような衝撃が来て、反射的にフッキングするとそのままロッドがギュン!と海面に押し倒されるような急激な負荷が圧し掛かります。

またしてもデカい魚。

魚が乗った状態ですが、念のため追いアワセを入れました。

掛かっているのはキジハタあるいはヒラメ(先程泳いでいるのを見た直後につき)のどちらかだと思いつつ、痛快なファイトに突入していきます!

ベイトタックルということもあり、リールはドラグをフルロックしていたのですが、ほぼ伸びのないPEラインに高弾性のロックフィッシュロッドを用いているため、魚の重みがダイレクトに掛かってくるので引き味は確かに凄いのですが、相手がキジハタの場合、俊敏性に優れるため急激にスピードを増して走り出すこともあるので、その場合にはクラッチを切って“指ドラグ”で応戦します。

根魚釣りの基本として本来はドラグは緩めたくはないものの、どうしてもドラグを効かせないといけないタイプの魚や状況時にはファイト中にドラグ調整するよりも、瞬間的な突っ込みがあった際にリールのクラッチをその時だけ切って、指ドラグで対応するとその場合には良いです。

強烈な引きをいなして、ランディングは結実。

②

このキジハタもまた大型で、43.5cmもありました。

③

ブルーオリオン30gにスプリットリング♯4番を介してオフセットフック2/0を取り付け、これにガルプSWダブルウェーブ3”(色:ナチュラル)をセットしたジグリグでの釣果です。

④

ブルーオリオン30gのジグリグは使っていただくと分かるのですが、S字蛇行するようにクネクネ系のジョイントミノーのようなアクションを出せるのですが、視覚的にも波動的にも大きなウェーブ効果があり、この動きがビジブル系アクションに反応するロック系ターゲットの誘い出しに活躍します。

ジグリグのセッティング方法

ジグリグのセッティング方法はとても簡単で、写真のようにブルーオリオン30gの後部アイにスプリットリングを介し、あとはオフセットフックを取り付けたら、針にワームをセットするだけでOKです。

 

至ってシンプルな構造のジグリグですが、この動きは既存のジグヘッドリグやテキサスリグでは出せない動きなので、横引きしながら魚を追わせて喰わせるようなシチュエーションではメリットが多い、遠投が出来て深場まで送り込めるスイミングリグです。

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トレーラーのガルプSWダブルウェーブ(色:ナチュラル)のカーリーテール先端がキジハタの鋭利な歯で噛み切られてしまっていますが、ワームまでセットすると上の写真のような構図になります。

ブルーオリオン30gの場合には、スプーンやミノーのように「“ただ巻き”できるメタルジグ」として、ショアからのヒラメとビッグトラウトの釣果が印象的ですが、ロックフィッシュゲームでも使えるように予めワームを接続してもリグとしてのバランスが取れるように研究を重ねることで、スイミングリグを追う習性があるキジハタにも良いルアーとなっています。

ブルーオリオン30gグリーンゴールド

キジハタ狙いでは、キジハタが本能的に好むカラーとして知られる「グリーンゴールド」を多用するのですが、紫外線発光するケイムラカラーと共にやはりこの色へのキジハタの反応は他の色彩よりも格段に良いと思える印象があります。

カラーセレクトでも、けっこう釣果差が表面化しやすい魚です。

 

このままジグリグを投げ倒して巻き続けていれば、また時合が来たときに大型のキジハタがヒットする可能性はあるわけですが、本日はいろいろなリグ・ルアーの可能性を細かく試したく、今度は同じ場所にフォローベイトを投入してみます。

ベイトタックルを用いて、動きの大きいワイドアクションのリグ(ジグリグ)を投入した後のため、フォローベイトとしてはスピニングタックルを用いて、動きのタイトなテールスピンジグを再投入。

「ルアーの強さ」を少し落としたセレクトです。

この付近に今、釣れた大型のキジハタ以外にも“釣りこぼし”の魚がまだ残っていれば、今の段階で獲ってしまいたいという考えです。

ブルーオリオンが「30g」という重さのルアーにつき、テールスピングも20gから30gに重さを上げました。

その数投目のこと。

巻きからフォールへの移行した最中に「コン!」という明確なアタリを感じ、そのままフッキング!

クンクンクンという小気味良い引き味の末にランディングに至ったのはマゴチ。

サイズもなかなかのもので、52cmありました。

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全国的に人気の高まっているルアーで狙うマゴチ釣りですが、この海域でもマゴチは人気のターゲット。ご当地ではワインド釣法への反応がすこぶる良いですが、今はテールスピンジグに反応してきました。

 

続いては、テールスピンの巻き中にツン!ツン!ツン!とルアーに連続してジャレつくような小さなアタリがあり小鯛やベラの仲間あたりがルアーを突っついている可能性も思いつきましたが、釣ってみなければ正体はつかめないと思い、仮にスッポ抜けてもいいからアワせることにし、いざクイックにアワせを入れると重みが乗ります。

喰ってきたのはメバル。

⑦

メバルだったのは少し意外でしたが、こちらもうれしい魚。

メバルもロックフィッシュの一員です。

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ご覧の通り全体的に金色の色彩がとても強い個体で、いわゆる“金メバル”と呼ばれる「アカメバル」に分類される個体と思われるのですが、メバルのカテゴリーもアカ・クロ・シロの3種に昨今では分かれていますので各地を釣り歩いて3種のメバルをキャッチするのもロックフィッシュゲームとしては面白いと思います。

 

このように本日は天候も良くなり、凪も良く絶好の釣り日和。

キジハタを筆頭に、まだまだ釣果は続きます!

 

 

タックルデータ

■ベイトタックル(PEラインでのジグリグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:エクスセンスDC

●ライン:シーガーマルティア2号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●ルアー:ブルーオリオン30g

●スプリットリング:カルティバ/スプリットリングハイパーワイヤー♯4

●フック:岩礁メガトンロック2/0

●ルアー:ガルプSWダブルウェーブ3”

スピニングタックル(テールスピンジグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラC3000XG

●ライン:シーガーTENYA0.8号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ルアー:テールスピンジグ20g、30g

●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ

●アンダー:リトルプレゼンツ/ウェットボトム

●パンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーショーツ

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO

●偏光レンズ:TALEXラスターオレンジ、 TALEXアクションコパー

★新潟県糸魚川市ボートロック船宿

彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】