ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

季節は秋の、ナマズ釣り。

残暑という言葉が懐かしく感じるほど、季節はすっかり秋ですね。

①

夏が短い北国では5月のゴールデンウィーク明けから、6月、7月、8月と各ターゲットの活性が急上昇するので「あれも!これも!それも!」と本当にせわしなくなるものの、例年9月になると台風シーズンということも重なり、回遊魚を除く大規模回遊をおこなわない地物の魚の活性は濁りや底荒れの影響等もあり少し落ち着いてきます。

今年は台風襲来が多く8月のお盆明け以降、天候不順の日が多い困惑の秋シーズンですが、9月になると青物と少しずつ入れ替わるように、シロザケも海から本格的な群れが遡上してくる季節。

ブリは南の魚、サケは北の魚。

食の分野においてもブリ分化(南・西)とサケ文化(東・北)による地域の境界があったりするので、面白いですよね。

2014年9月20日撮影

例えば、北の大都会・北海道札幌市を流れる豊平川では同水系で捕獲された遡上第1号のサケは札幌市豊平川さけ科学館に生体展示されたりするので、それを見ることでも普段、魚と接する機会の少ない人であったとしてもこの事実を垣間見ることで季節を改めて実感することも出来ますよね。

こういった積み重ねを幼少の頃から日常体験として繰り返してきた人は生き物への情愛も深いですし、この国の季節の巡りがどれだけ壮大なものかをつくづく理解できるようになります。

季節の感じ方に一層、敏感になるんですね。

葉が色づいては枯れ、虫たちは日に日に姿を消していき、母川に戻ったカラフトマスにサクラマス、そして釣りをしない人達にも馴染み深いシロザケの尽きた命もまた朽ちゆくのもこれからの季節。

②

実りの秋は、反面、命を全うした生き物たちの亡骸も目に止まる頃。

哀愁漂う秋、でもあるのです。(命の重さを知ること。自然の摂理に学ぶ姿勢、それは決して悪いことではないんですよ。)

 

 

と、いうことで!

もう少しその存在を身近で感じていたい私の場合には愛すべき「ナマズ」もいるわけですが、今年はことさら時間が取れずご無沙汰していたため、今日こそは!と思い、ちょいと夕方Let’s go!

 

今時期の蚊に刺されると、とても腫れ上がるので蚊に刺されないように徹底防御も心がけです。

私はディートを含有していないバズオフアウトドアスプレーを愛用しています。

②B

あとは、この写真のような虫避けアロマオイル配合の腕輪(アロマバンド)も気に入って使っています。

 

 

さて、釣り内容ですがナマズ用トップウォータープラグのみならず、何を血迷ったのかこの日の気分はバズベイトでもナマズを釣りたくなり「シャラシャラシャラ~」とバズを連打でキャストするものの、反応どころか…生き物感なし。

あれ…どこ行った!? ナマズ!(汗)。

私のナマズ釣行は原則、短時間釣行。

要は、短期集中型なのです。

もう暗くなるし…諦めて帰ろうかなぁ~とも思いつつ、もう少しだけ程近い別なポイントへ。

これ以上の時間を費やすと“本気の完全夜釣り”に突入してしまうため、釣りたい欲に支配されて脳内が超本気になってしまう前にサクッと釣ってサッと帰るのが個人的には理想なのです。

もう夕暮れ寸前もいいところなので、さすがにルアーを目で追いづらくなってきたこともあり、ナマズ専用ルアーに切り替えて更に発光体「ケミホタル」をルアーにセット。

ケミホタル

この光があるだけでルアーがどこまで飛んでいっっているのか、飛行中も把握しやすくなります。

あとは、キャストしたときの光の弾道がこれがまた幻想的なんですよね~。

 

場所変えしてクローラータイプからジタバグタイプにルアー交換。流れが強い浅瀬だった場所から、流れは少ないものの水深の深い釣り場へ移動したためのルアーローテーションです。

市販のナマズ専用ルアーって大半がトップウォータープラグなので、ナマズ釣り未体験の人からしたら、もしかするとどれも似たようなタイプ?に見えるかもしれませんが、全然違います。

なので、ナマズの数が凄く多くて誰もそこで釣りをしたことのないような場所であれば話はまた別なのでしょうけれども、今の世の中なかなかそうはいかずー。

よって、その場その場でのローテーションや段階別アプローチによる使い分けはやっぱり必要になってきます。それだけでナマズの反応がガラリと変わることも多いのです。

再びケミホタルをセットしたルアーを投げた3投目のことでした。

岸際30cm沿いをルアーがコポコポコポ…と心地よい音を奏でながら通過。

バシュッ!(乗らない!)

バシュッ!!(もう一回!)

バシュッ!!!(よ~し、乗ったぁ~♪)

と、同じナマズが3回ルアーをついばんできて、3回目のバシュ!!!でフッキング。

③

3度目の正直というものです。

私が滞在していた間、ナマズの捕食音は一切なく、あたり一面シーン…としていて魚の雰囲気は正直なかったのですが、この魚は食い気があったのでしょう。

自身は釣り歴が長いことに加え、比較的イージーに釣りやすい魚から滅多にお目にかかれないレアな魚まで多彩な魚を広く狙っているため、その分、いろいろな想いを持って普段から釣りをしています。

なので、仮に魚が釣れなくても真剣に挑んだ結果なので嫌な思いはしない(別に気にならない)のですが、一尾獲れるか獲れないかのギリギリの状況で釣りあげることが出来た一尾っていうのはやはり格別で、今でも至極に感じます。

これが今の年齢の自分が心地よく感じる「釣りの醍醐味」ってやつです。

この想いだけは魚種に関係なく、うれしいです。

 

ルアーの針ですが、シングルフックを2本向き合うようにセットした天国針仕様。

④

サクラマス用スプーンでも多用されるこのフックシステムは、捕食吸引時に口腔内に吸い込まれやすく、かつナマズにおいても口の周りを必要以上に傷つけにくく私の場合には重宝しています。

⑥

セットすると、このような形です。

このルアーの場合にはリヤアイ1箇所に針をセットしているので、写真の通りハンドタイイングしたシングルフックを向き合うように掛けます。

尚、針の種類はカットフカセ(オーナーばり/カットフカセ16号程度)で、針の“カエシ”はあらかじめペンチで潰してバーブレスにしています。

これだけでも針外しのスピードが格段にあがり、第一にナマズの口から針を外す作業も楽になります。

トレブルフックを使うとフッキング率は高いのですが茂ったウィードやゴミ等を拾いやすい難点があり、ダブルフックはウィードレス効果は高いものの、意外と口の奥まで飲まれやすくナマズの眼球付近に針先が刺さっていたりと、意外とナマズの魚体に負荷が大きいものなのではないか…ということもあり、キャッチ&素早いリリース前提の釣りであるからこそ魚へのダメージも出来るだけ減らせることができたらなぁ…といつも考えています。

なにせ昔、好きでナマズは長年飼育していたことがあるので、そういう意味ではゲームフィッシュという釣り人目線だけでなく、生き物である「魚」としてのその存在までを含めて、扱い方も丁寧に心がけたいというナマズへのちょっとした思いやりです。

 

ナマズの表面のぬるぬるとしたヌメリはウナギやアナゴ同様に思われがちですが、これらよりも繊細で魚体が乾きやすいので針をはずしている時に魚体を水に浸せない釣り場では極力速やかに写真を撮って、急いで水に戻すこともナマズアングラーたる嗜み(たしなみ)です。

ネットなしの抜き上げランディングの際には、着地させる場所も周囲を見て草の生い茂ったやわらかい場所にソフトランディングで着地させてやることもナマズの魚体を労わる方法のひとつです。

抜き上げる瞬間、そこを一瞬で見極める目(とっさの判断)を養うこともナマズアングラーのスキルとして磨きたい技術。

それと表面のヌメリは極力落とさないようにすることも、リリース後のその後の生存率に関わります。

できるだけでいいので、「自分が釣って逃がした魚のその後」まで少しずつ気遣うことからまずははじめてみましょう。

 

それと!

ちょっとこう…気の抜けたような?…ユニークな風貌がそのようなイメージを与えているのかは定かではありませんが、なんとなく過去において魚の価値として軽視されがちな時代もあったこともあり、「ナマズだから!」とかという偏見や雑な扱いもなしです。

ナマズはナマズで1尾の魚として、きちんと向き合いたい魚です。

海外ではナマズ(キャットフィッシュ群)はスポーツフィッシングの対象魚としても、食材としても一級のステータス・フィッシュになっています。

日本とは違う見方・捉え方をされます。

元々が淡水肉食魚の種類が極めて少ない日本においては、我が国のルアーフィッシング・シーンではことさら貴重な存在であるとも言えます。

 

さてさて、この後もルアーを投げ続ければ…もしかすれば再びのヒットチャンスは訪れるのかも!?とは思われましたが、個人的にはこの1尾でもう満足。

今日はこの1尾に出会えた喜びを大切に、潔く納竿!

 

 

身近な大物・ナマズ釣り。

やっていることは、たいして少年時代と変わりなかったりするのですが(笑)、これが大人になっても面白いから止められずー。

 

秋も楽しい、ちょい釣りナマズゲーム。

賞味2時間半の水遊びを堪能!でございました。

皆さんも天候を見計らって思い思いの秋の釣りにぜひ。

 

今月最後の綴りの更新は、読書と共に秋の夜長が有効に楽しめるナマズ釣りの話題をお届け致しました。

よかったらナマズ釣りも行ってみてくださいね~。面白いですよ。

 

 

■タックルデータ

●ロッド:6.6ft M ベイトキャスティングロッド

●リール:アルデバラン

●ライン:シーガービッグラン20LB

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ルアー:でんぐりガエル鯰SP

●フック:オーナーばり/カットフカセ16号(シングルフック仕様)

●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ

●グローブ:リトルプレゼンツ/ストリームグローブ

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/Vanq

●偏光レンズ:TALEXモアイブラウン(夜釣り対応偏向グラス)

 

 

 

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凄いっ! 西伊豆でチャイロマルハタ!!

今日は、凄いロックフィッシュのお話です。

静岡県伊豆半島西伊豆の「ふじなみ丸」若船長・藤井伸一郎船長(愛称:伸さん)からお寄せいただきました昨日の釣果情報です。

チャイロマルハタ

「今日(9/27)は、ボートロックで出船しました。

オオモンハタ狙いをメインに、オオモンハタは船中8尾。他にアカハタ、座布団級のヒラメ、マゴチ、カサゴ、ショゴ(カンパチの若魚)が釣れました。

そして、こちらのチャイロマルハタも出ました!

チャイロマルハタが釣れた水深は15m、魚の重さは2.5キロ位です。

ジグヘッドリグのスイミングで釣れました。

僕も初めて見ましたが、かなり珍しいかと思います。」

 

 

なんと! 西伊豆でチャイロマルハタが!!

このハタは小型はシャローでミノーでも釣れたり、大型は深場でジギングで揚がったりするハタとしてその名が知られるものですが、いずれにしてももう少し南方系のイメージが強かったのですが調べれば2014年1月の情報で千葉県でも近種のヤイトハタ(それもなんと80cmという情報!)が定置網で捕獲されている例もありますし、それを考えれば静岡県伊豆半島でチャイロマルハタが揚がっても(しかも今回のように沿岸の浅場釣りで釣りあげられても)近年ではその可能性もなくはないわけです。

実際にこうして昨日、こんな凄いのが釣りあげられたわけですし、現在はハタの勢力図が急激に変わりつつある激動の時代を迎えています。

アカハタといい、オオモンハタといい、それにしても凄いです、秋の伊豆半島のポテンシャル。

 

やはり釣り方はジグヘッドのスイミングなんですね~。

テキサスリグのボトムネチネチ釣りではこういう遊泳タイプの大きなハタはなかなか喰ってはこないのでしょう。

 

写真をよくご覧いただきたいのですが、魚としての輪郭はハタはソイに類似しているようにも見えますが、仮に各ヒレを取り除いた状態を想像してご覧いただくと身体の輪郭はソイよりも遥かに細長い体型をしているのが、この写真からもお分かりいただけると思います。

あとはソイよりもハタは総じて厚みがなく薄い(偏平気味)のも泳ぎ回るのに適した進化の形だとも見受けられます。

それゆえに同寸であればハタよりもソイの方が厚みがある分、重さは効くのですが、40cm前半のキジハタでもその重さは900g~1100gくらいが大半で大きさの割りにそんなに重さが乗らないのもハタの特徴だったりするのですが(それでも、めちゃくちゃ引きますが)、先日私が釣ったキジハタの50cmくらいでもその重さは1700gほどしかありませんのでしたので、今回のこのチャイロマルハタの2.5kg(2500g)の引きともなれば、どんなに凄い引きだったか…容易に想像が掻き立てられます……。

ハタもアイナメやカサゴ、メバル、ソイ、カジカ同様の根魚の括りではありますが、これらと決定的に異なる習性としては「泳ぎまわるタイプの種類が多い根魚グループ」なので、ジグヘッドリグでのスイミングでのヒットということからも積極的にルアーを追う習性がそこから垣間見れるものですよね。

要は、小魚食のフィッシュイーターであるということです。

 

オオモンハタも船中8尾も出た!!とのことですし、絶好調ですね~伊豆半島。

 

首都圏からも多くの釣り人が訪れる静岡県伊豆半島。

関東近郊でこんなビッグロックゲームが楽しめる現在。

 

皆さんも、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

このチャイロマルハタの揚がった伊豆半島ボートロックに対応してくれる遊漁船「ふじなみ丸」さんはこちらです。

★静岡県伊豆半島ボートロック船宿<安良里地区>

ふじなみ丸(藤井船長)【090-3384-9396】

 

ふじなみ丸・若船長の伸さんはご当地ボートロックを開拓された功労者です。

親切で優しい、凄腕のロックフィッシュアングラーでもあるので、ハタやカサゴ狙いのロックフィッシュゲームのノウハウをいろいろ教えて下さいます!

 

 

今日は静岡県からのチャイロマルハタの釣果情報でした。

お釣りになりましたアングラーの方、素晴らしい釣果、大変おめでとうございました!!

 

 

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迫る禁漁期。リバーでウォークを満喫しよう!の今週です。

①

本州ではあと数日を持って渓流釣りが禁漁期間に入りますね。

 

②

禁漁期間は、イワナも、ヤマメも、アマゴも、産卵期の魚を釣りあげてしまうことでそこの生態系へかかる環境負担を懸念し、その期間だけは釣り人を封じることで、元々キャパシティーの少ない釣り場・生息できる数に限りのある「渓流」というフィールドで暮らすトラウト達への負荷を減らす役割を担う期間として設定されているものです。

 

今年は8月のお盆過ぎ以降は不安定な天候が続いておりますが、今週はいよいよ迫った2016年の渓流ラストウィーク。

北海道を除く、全国各地の渓流釣りは原則・今週30日(金)まででお終いです。

 

安全第一のもと、釣りに行ける方は存分に絶景ならぬ“絶渓”を楽しんでください。

それにウェーダーをはいて、川の中を歩いているだけでも楽しいですよね~。

③

でも、もしも…こんな貴重なシーンに遭遇することが出来たならー。

その時はどうか、魚を驚かさずに…そっと静かに見守ってあげてくださいね~。

 

こちらの魚はサケではなく、サクラマスです。(2尾のサクラマスの周りに群れているのはヤマメです。)

サクラマスはサケよりも遥か森の奥まで遡上していく魚です。

 

なので、山の奥・森の奥という人の気配が少ない「渓流」というフィールドまで足を運ばなければ、サクラマス達の命の最終章にはまずお目にかかれない、希少な光景でもあったりします。

④

先日、新出版された川本「RIVER-WALK」が大好評の、㈱リバーウォークさんの公式ブログでなんと!ご紹介いただきました~。

トラウトファンにはたまらない濃厚な一冊。

http://river-walk.co.jp/?p=1274

ありがとうございます~。

 

 

皆さんもどうか良い渓流ウィークを!

RIVER-WALK~川歩きが楽しくなる本~

①

川の上流で、釣りザオとリールと釣り糸を駆使して人が放った異物(疑似餌=ルアー)が生命感を帯びたときガブッ!!と喰らいつくイワナのダイナミズム。

その躍動はまさに、一瞬だけ交錯するサカナとヒトの奇跡の出会い。

非日常な現実がそこにある。

(これだから、魚釣りは止められない……。)

 

 

 

トラウトファン、川釣りファン待望の書、川本、「RIVER-WALK」(株式会社リバーウォーク)が21日(水)に新しく創刊されました。

森の主・熊が木彫り化されたマスコットがこの本の目印。

②

秋の夜長の読み物にぴったりといいますか、むむむっ!

内容が濃くて、パラパラと急いでページをめくるには実にもったいない本。

 

個人的なツボは裏表紙にも。

②a

流れの中で身体をくねらすイワナの表情がとてもいい!

イワナってヤマメ以上に個々の顔の表情が豊かな魚なので観察していると面白いものですよ。

②b

「流れのなかで待ってます」の、ふきだしには個人的にやられましたね(笑)。

こういう、ちょっとした演出・遊び心を本の作者は“釣り人のツボ”をお分かりになっているんですよね~。

 

 

さてさて!

山と海を結ぶ、川という環境で生活するサケ科魚類の魅力。

その心は実に奥ゆかしく、時にダイナミックで、ある時はその出会いすら希少だったりもします。

③

④

⑤

⑥

 

⑦

⑧

源流・上流・中流・下流・湖沼・海。

そこに生きるサケ科の魚達に、さぁ! 想いを馳せてみましょう。

 

例えば、イワナ。

仮に、手のひらの乗るような小魚であってもそこに秘められた色彩美は見る者を圧倒する太古のロマンとメッセージが見え隠れ。

(※凄くないですか? どんなに昔から世代を繋いできたのでしょう!)

 

例えば、サクラマス。

潮流と共に押し寄せる弾丸と化した大きなマスもまたその存在、人知の及ばぬ世界ゆえに人はまた大きな憧れを抱く。

(※なかなか釣れないもどかしさ。でも、これがまた釣れた時に何倍もの喜びになって返ってくるから全然OK!)

⑨

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数年の取材を続けて今年9月の創刊に至ったというこの一冊、それはもうページ毎に宿る、夢や憧れの情景が広がる小宇宙。

本の作りが、雅なんです。

目に見たワンシーンをそのまま切り抜いたビジュアルが凄い。

見ごたえあります。

 

奥付にも制作に携わった人物が書かれているのですが、カメラマンさんやライターさん、研究者の方々までその分野の第一線で活躍されている凄い方々なので話の切り口、切り出し方(導入)や展開、視点にも圧倒されました。

 

それから、山に分け入る以上は、川に立ち込む以上は、時に危険との遭遇も考えられるわけですが、そういった自己防衛意識術は勿論のこと、川辺ならではの楽しみ方の提案にもきちんと触れられていて、いろいろな視点から「川と魚」を楽しめるようになっています。

 

まさに、“魚好きな釣り愛好家”にはたまらない一冊。

 

ロックフィッシュとも多くの共通項があるトラウトの世界。

魚が持つ美しさという点においても両ジャンル共に注視したいところです。

⑫

⑬

読書が楽しい秋の夜長、本州では間もなく閉幕迫る渓流釣り。

今シーズンの余韻にしたりつつ、その情景を思い浮かべながら楽しんでいただきたい川本です。

 

⑭

余談ながら、小生筆のサクラマス物語「Green&Blue 森と海をつなぐサクラマス」もご一読いただけたらうれしいです。

春に川を遡上したサクラマス達もそろそろ命の最終章へ向かおうとしている秋にこそ、ぜひ知ってほしいストーリーです。

 

 

【RIVER-WALK Vol.1のご購入方法についてのお知らせ】

http://river-walk.co.jp/?page_id=1165(←こちらでご確認いただけます!)

RIVER-WALK Vol.1 DATA

配本開始日:9月20日(発売日:9月21日)/版形:A4変形判(280×220mm)/頁数:98頁/価格:1,700円+税/販売:全国の書店・釣具店・ネット書店

「RIVER-WALK」発売

★プロズワンからのお知らせ★

9月21日(水)、雑誌「RIVER-WALK First Issue」(リバーウォーク)が発売されました。

 

■川時間を感じる4つのストーリー

“釣る”だけじゃない釣りの話 4話

「森と海をつなぐサクラマス」

文=佐藤文紀

 

 

ぜひ、ご覧くださいませ。