2017年冬。デプス×プロズワンコラボワーム新色テスト釣行のとある一日。
この日は来春リリースのデプス×プロズワンコラボワーム新色テスト釣行です。
デプス×プロズワンコラボレーションワームの特徴には『釣れる魚が平均的に大きめの個体が掛かりやすい』というメリットがあります。
好評頂く中で「デッカイのが釣れます!!」というお声は日頃多くいただくのですが、ワームを構成する素材の伸縮性や硬さなど、大きめの個体が好むワーム質感ってのはやっぱりありまして、そういうことを私たちは長年の経験から知っています。
そのことを狙って作り込んでいっているのがこのコラボアイテムの数々なんです!
誰にとっても、平均的に「サイズを選んで釣りやすい」というメリットは実釣上うれしい限りの性能です。
そんな機能が与えられて今日ここにロック専用として誕生しているのです。
又、「これまでバス釣りしかしたことがありません!」というルアーアングラーさんにとっても、バスの釣れにくい時期にはお手持ちのバスタックルで海の魚を楽しんでいただいたり、これを機に海釣りが身近になってくれましたならうれしいです。そんな新しいキッカケ作りにもなるアイテムだと思います。
そこで新色です!
新色候補は実のところ初回カラー5色と一緒に初期から開発を進めていたものもあり、そんな色に関しては以前から決定していたのですが、このシリーズが初めて登場したときにはとりわけ全体の生産量が多いことが予想されたため、カラーを5色に絞ることで供給の安定化を図り、残りのカラーは来年度追加カラーとして後に回していましたが、2018年4月に新しいアイテムと共に新色も仲間入りしますので、今日はその最終局面のフィールドテストにやって来たというわけです♪
試作を作るたびにワームの流し方も修整を重ねたり試行錯誤はしているので、毎度毎度プロトはいろいろ改良してあります。
素材毎に色出しサンプルがあるので量産時の素材をどの素材にするかの検証をおこなうのが目的。
結局のところワーム1色ごとにたくさんのプロト量になるので、その違いを実釣の場で明確にするためにもフィールドでの検証を重ねつつ最終的に一つに集約しなければならないんです。
メーカー内での仕事はもちろん、実釣でなければ分からないことはフィールド検証。
フッキング性能と針持ち(耐久性)の焦点を見出す作業などはその典型的な例になります。
こういう作業もとても大切にしています。
ワームが硬いと針持ちは向上しますがオフセットフックを使用したリグではフッキング性能は落ちます。
ワームが柔らかいとフッキング性能は向上しますが、その代償としてワームの耐久性は下がります。
1パックあたりのワームの入り数と値段のバランス感覚も大切です。
これは当たり前のことなので、その妥協点をどこに設定するかもアイテム毎に決めているんです。
アイテム毎に用途も異なりますしね。
ワームの硬さとフッキング成功率の因果関係。あとは1本のワームの針持ち耐久性。このあたりはエンドユーザーが直接感じるレベルのフィーリングになってきますから、釣り人感覚を持っていなければ、いくらメーカー人とて務まらない領域。
開発にはメーカースタッフはもちろん、様々なアングラーにも協力していただいています。
それだけにそれぞれの立場からいろいろなお話が集まってくるわけですが、先述したように商品化にあたる際のこの“見極め”を間違うことは許されないため、最後の最後は私自らの経験を持ってして判断しています。
それと、本日のテストにはまったくもって関係ないのですが、個人的には2017年度釣り納めを兼ねています(笑)。
1投目からすぐ来ました!
今日は、アイナメ釣りが目的です。
スパイニークロー3.5インチの「ロックベイトシュリンプ」カラー。
ロックベイトシュリンプはアイナメやアカハタに効果抜群です。
赤系ワームにとりわけ反応が良い種類の根魚狙いでそのカラーローテーションに加えられます。
2投目もまた釣れます。
3投目でもまた釣れます…。
3尾目のアイナメを釣ってもワームが引きちぎれず耐久性も良い具合です。
3連続ヒットしましたが、もちろん適当に投げて探るのは効率悪いので目で投げるべきポイントを決めてからルアーを撃ち込んでいます。
本日は水深5m~7mラインのシャローをピッチングで撃って、そのフォーリング中にバイトさせる感じです。
探る釣りはしないので、1点に撃ち込んでそのキャスト中に魚を1尾釣るイメージでやっているので、展開は非常に速いです。
ロッドはロックトランジットヘビーライト。ヘビーライトは言わずもがなシューティンウェイブラインドサイトの兄弟分なので、キャストはバシバシと楽に決まります。
アキュラシーキャストにこだわる方には、おすすめの1本です。
さて!
ルアーを投げいれるところは偏向グラス越しに見て「ここ!」という場所に的確にリグが入るようにしています。
キャスト精度がモノを言う、昔ながらのアイナメ磯撃ちスタイルです。
スパイニークロー3.5インチの「グルーパーオレンジ」。
グルーパー=ハタ用カラーですが、♯03ビジブルチャートオレンジで「色が強すぎる」状況で活躍するカラーです。
ご覧の通り、ハタにとどまらずアイナメ釣りでも威力を発揮してくれる、色の濃さ(トーン)を落としたオレンジ系カラー。
冬ということでプランクトン濃度が下がり水の透明度が更にあがってくる今時期のアイナメ釣りには有効に使えると思い、持参しました。
写真が物語る通りアイナメもよく釣れますが、ハタゲームで多用するカラーなのでキジハタ・アカハタ狙いの方にはぜひどうぞ!
他にもカラーはたくさんあります。
ウィードカモフラージュに、ケイムラキビナゴフラッシュ、青金イワシにオオモン金黒フラッシュ…ここでは全部ご紹介しきれないですね。
ワームの色って最終的には個人の好みが大きく反映されてしまう分野ですが、共用できるような微妙な色を数多く作ってラインナップしてもユーザーを必要以上に迷わせてしまうことにもつながってしまいます。
ですので、「代用のきかない」必要な色に絞ってカラーリングは決めています。
アイテム毎に採用しているカラーリングも特定の地域だけで集中テストを重ねていてもあまり効果の具合が判断できないため、全国規模でのフィールドテストを必要とします。
それだけにこの共同開発作品における私の成すべきは、総括役として日本のロックフィッシュゲーム全体を公平な目を持って判断する必要があるため、そこだけは常に肝に銘じています。
その範囲で、ときにはご当地の釣りに精通した方々にモニタリングテストをお願いすることもあり、そういった意見が製品に反映されるケースもまたあるのです。
幸いにも当日はアイナメがたくさん釣れました。
海域にもよりますがオオモンハタやキジハタのように1日投げ倒して1発アタリがくるか来ないかのような希少魚を相手にする場合にはわずかなチャンスを確実に引き出してくれるかものかどうかを見極めるテストをすることもありますし、アイナメのようにサイズ1本に絞らなければある程度の数釣りも見込める場合には数釣ることで判断に至るテストもあったりと、求められるテスト内容はいろいろありますので、今日はまさに後者のテスト。
魚がよく釣れてくれて助かりました。
持ち帰ったデータを元に適正な値を割り出し量産指示へ工程は進みます。
ラメの形や大きさ、配合密度、色の出し方等までも細かい部分までこの製品に関してはひとつずつ判断と決定しなければなりませんので実のところ大掛かりな仕事を最終的に背負ってこなしているのですが、コラボアイテムは共作のデプス社さんも開発サポートしてくださるのでとても助かっています。
デプスの技術にプロズワンのロックフィッシュノウハウが融合して誕生しているのが、ジャンルの枠を超えたこのプロジェクトの取り組みです。
人知れず、こういった地道なテストが日々繰り返され最終的にひとつひとつの製品に仕上がっていくのです。
ほんと、手間隙かかっているんです(汗)。
テスト結果は上々!!
個人的にも、良い釣り納めになりました。
それにしても当日はスパイニークロー3.5インチとデスアダーホッグ3インチは大アタリ。
すべて開発中の新色プロトカラーによる釣果です。
デスアダーグラブやデスアダーカーリーのプロト他いろいろあるのですが、この日はスイミングアクションへの反応が乏しい日で、デスアダーホッグ3インチとスパイニークロー4インチのロングフォールの釣りにアタリが集中したので、またひとつ海の中は季節が進んだようです。
今年も残り少なくなってきました。
皆さんも良い釣り納めを迎えられますようにー。
この日のタックルです。
ロッド:ロックトランジットRTC-702H”ヘビーライト”
リール:エクスセンスDC-XG
ライン:シーガーPE X8 2.5号
リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号
シンカー:カルティバブラスシンカー1oz、クランクシンカーSP 17.5g
クッションビーズ:ロックンビーズソフト
フック:ツイストロック1/0、2/0、岩礁メガトンロック♯1、1/0
ルアー:デプス×プロズワンコラボレーションワームプロト色々
偏向グラス:ZEALOPTICS ENZO
偏向レンズ:TALEXトゥルービュースポーツ
なにかのご参考になれば幸いです。
2017年12月15日 | カテゴリー:製品情報