ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

JGFA評議員再々就任のご報告

2013年4月1日~2015年3月31日の期間において、NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(以下:JGFA)評議員第2期を全う致しましたが、この度、同協会より2015年4月1日~2017年3月31日(任期:2年)の期間において評議員再々就任の要請を受け、4月1日付でお引き受けすることになりました。

評議員とは「IGFAルールやゲームフィッシュの資源保全などJGFAの活動理念を理解し、各ジャンル・各地域においてリーダーシップを発揮し、JGFAの目指すスポーツフィッシングの普及に努めて頂ける方」として、同協会役員選考委員会より人選されます。

再々就任にあたり大変恐縮に思うと同時に、これからも我が国のスポーツフィッシング界の牽引役の一員として、少しでも貢献出来ればとの思いから第3期目をお引き受けさせて頂いた次第です。

JGFAの基本理念である「いい釣りをいつまでも」の名のもとに、私達の愛してやまないスポーツフィッシングのより一層の発展を願い、ご挨拶とさせて頂きます。

                              NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会

                                    評議員 佐藤文紀

この手に掴む、春の兆し。

喧騒とする時間の合間を縫って、本格的な春の訪れが間もない川辺に立つ。

まだ眠る、東北は北上の大河。

 

夜明けは、もうすぐだ。

 

そうだ!

少し早い朝食をいただこう。

①

コンビニのおにぎりにインスタントの味噌汁。

簡素だが、自然の時間の中で頂く食べ物はみなご馳走だ。

 

お湯を入れたポットをこの時期の釣りでは携行しているのだが、朝冷えの身体に温かさが行き渡る。

そう、まるで身体が蘇るようだ。

 

釣りが出来る時間には限りがあるから、「今」というこの時間は尚のこと大事にしたい。

 

今年もどうか釣れますように―。

そう願って放ったミノーを水の底で銀光が襲った。

 

「来た!」

けたたましいドラグの音が静かな川面に響き渡る。

不意のジャンプをかわし、いなしに掛かるが、魚が思いのほか重いので相応の相手だと悟ればそのやり取りは一層と緊迫を見せる。

その重量は、3.5キロ強もある厚みあるものだった。

②

9センチのディープダイバー。

フックは、こだわりの赤針(ST-46RD)だ。

 

 

海からやってくる、春の恵み。

山の命を海に運び、そしてまた桜の季節に大海から舞い戻るそれは「川」と「海」の使者に他ならない。

③

毎年欠かさないこの瞬間のために今年もまた川に、海に、立つのであろう。

 

サクラマス。

④

この手に掴む、春の兆し。

 

この春もどうか幸せだと思える瞬間が皆さんにもありますように。

卯月。新年度のはじまりですね。

早いもので昨日から4月。

新年度のはじまりですね。

 

東北に帰ってきたら荷物が沢山届いておりました。

ほんの一例に過ぎませんが、お見せできる範囲でご紹介を―。

 

 

ソフトルアーのバークレイからは今月から順次発売になるパワーベイトSWシリーズのイールとバブルクリーチャーが。

①

イールは長さが、バブルクリーチャーは幅があるので、どちらも釣れる魚は選びますが、メインルアーの隙間を縫う穴埋めとして、機能的に活用できれば良いですよね。

ちなみにバブルクリーチャーはシルエットが静岡県伊豆半島の西伊豆エリアのアカハタが捕食しているセミエビ(ウチワエビ)の幼体に似ているとのことですので、今年のアカハタ狙いでも有効に活用できればいいなぁ~と考えています。

西伊豆海域のアカハタがこのセミエビの幼体を好んで捕食していることは、皆さんご存知の菅原正志さんと共に同地のロックフィッシュゲームの発掘に尽力されている船宿「ふじなみ丸」の藤井船長(伸さん)から昨夏に教えて頂きました。

アカハタ狙いの場合には…とりあえず「レッド」カラーだけは外せません!

アイナメ同様、アカハタは赤いワームに物凄く反応が良いですからね。

 

 

偏光グラスのZEAL OPTICS(フレーム)&TALEX(レンズ)からは今年から私が着用することになっているENZOが到着していました。

箱からして豪華です。

②

既に高級感が漂っています。

③

 

④

ENZOのフレームカラーはシルバー&ブラックで統一しています。

レンズカラーは、ロックフィッシュゲームでもお馴染みの「アクションコパー」と、イーズグリーンのブライト性能にもう一段、コントラスト性能を上げた「ラスターオレンジ」をセッティング。

思い起こせば…ZEAL OPTICS社さんとTALEX社さんと私で5年前に北海道にロックフィッシュゲームに行ったのですが、その際にTALEXさんが試作第1号のラスターオレンジを持参し、「佐藤さんに使ってもらいたい新しいレンズを作ってきたんです!」と手渡されたのが、このラスターオレンジの原型でした。

その後、5年の歳月をかけて開発されたラスターオレンジ。

TALEXの開発担当者はもとより、最初からこのレンズを見てきた私もラスターオレンジの誕生は心待ちにしていただけに、その完成にうれしく思っています。

それだけに私はひとしおの想いで今年からラスターオレンジの正式導入に至ったわけです。

それにしてもENZOはかっこいいですね!

⑤

釣り針をイメージした紋様(もんよう)が、独特を存在感を示す。

さすがVanqの血統を受け継いだ品格が漂います。

 

 

シマノからはオーバーホールが完了したベイトリールたちが戻ってきていました。

⑥

まずはメタニウムXGとエクスセンスDCが先行。

リールは精密機器ですから、定期的なオーバーホールは欠かせません。

とりわけオフィシャルワーク(つまり業務用)として使う私達、釣り師にとってはリールのコンディションを保つことは必要不可欠な条件。

今のリールはどれも耐久性は高くなっていますが、海釣りで使うリールは淡水での使用とは事情もまた異なりますから、リール内部がサビに侵されないことを私は特に重要視しています。

特にベイトリールの本体内部でのサビは飛距離の減退にすぐに繋がってしまいますので、その性能いかん次第で釣りに支障が出ることだけは絶対に避けなければなりません。

このエクスセンスDCはサンディエゴでバードサンドバスのビッグフィッシュを、メタニウムXGはロサンゼルスでキャリコバスのビッグフィッシュを仕留めたことでも自身の深い思い出に刻まれたリール。

同属の同サイズであれば、日本の魚よりも総体的に引きが強い海外の根魚をもゴリ巻きできるリールだけに日本国内の魚では尚のこと、安心して思いっきり使い倒せます。

 

 

クレハ合繊・シーガーからは極秘のラインが。

⑦

企業秘密につき、まだ詳細は明かせませんがクレハ合繊社が試みている新しい技術を導入した試作品のラインです。

プロトタイプ以前の「試作ライン」ということになります。

インストラクター業務では、こういった仕事もよくあります。

今回のも実釣テスト依頼品ですが、私もいち釣り人としての観点としても、使うのが楽しみなラインです。

 

 

NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(以下:JGFA)からは2015年4月期から再々任要請を受けた評議員の証書を頂きました。

⑧

2年周期なのですが、私は2011年4月から担当しておりますので3期(2年周期×3回=6年間)続けて務めることになります。

「よい釣りをいつまでも。」というJGFAの理念に基づいて、第3期目となる今期もしかとお努めさせていただきたいと心しています。

 

と、手短な紹介で各々失礼致しますがこんな感じです。

メーカーさん各位並びにJGFAさん、ご恵送ありがとうございました。

 

 

 

さて!

冒頭で述べた通り、年度が変わり、今月もまた忙しいという方も多い時期かと思います。

昨日の東北では秋田県のサクラマス釣りが解禁となり(例年6月1日解禁だったのが4月1日解禁に変更に)、秋田県に向かった釣友たちからは昨日は夕方~夜にかけて、それぞれがキャッチしたサクラマスの話題を聞かせて頂きました。

昨日はあいにくの雨にも関わらず、それに耐え、釣りをした中でまた素晴らしい1尾との出会いが果たされたようで何よりです。

釣られた皆さん、おめでとうございました。

 

私めは…本日は今月発売誌の担当ページの校正作業に、小社プロズワン内でも進む新製品の包装の案件を抱えている最中。

うーむ…、相変わらず地味に悩みます。

 

そんな本日、今日この頃です。

「釣り東北+新潟 2015年4月号」発売

★プロズワンからのお知らせ★

3月25日(水)「釣り東北+新潟 2015年4月号」(釣り東北社)が発売されました。

 

新連載

■ロックの世界を広げるロングスピン

~Vol.1 ロングスピン釣法の着眼点とその概要編~

写真と文:佐藤文紀

 

ぜひ、ご一読くださいませ。

「春の陽気に包まれて」in関西

関西に行っておりました。

 

桜の木。

①

つぼみも膨らみ、開花まで間もなくの様子に春を先取りできた気分に浸れてうれしく思いました。

4月に入れば北国・東北でもー。

 

関西へはそれ相応に何度も行ったことがありますが、今回初めて食した大阪名物・串カツ。

②

二度付け禁止!のマナー厳守で、ご当地グルメも頂きます。

串カツ屋さんへは東京湾ボートシーバス&クロダイの名門にして大人気の船宿「横浜アイランドクルーズフィッシングクラブ(icfc)」チーフキャプテン・遠藤さんとご一緒しました!

私にクロダイの落とし込み釣りを教えて頂いたのが、遠藤さん率いる横浜icfcです。

なので、落とし込みクロダイゲームの先生的存在でもあります。

近年ではicfcさんが開発されたカラフルな飴玉型ルアーとして、クロダイ落とし込みゲームの新境地を切り開いた「クロダイキャンディー」が人気沸騰中ですよね!

色の効果でクロダイを釣る!! 凄く斬新なんです。

震災後は特に個人的な釣行日はなかなか時間が取れずにいるので今年は時間を作って、横浜でクロダイ落とし込みゲームも復帰出来たらいいなぁ…と考えています。

それにしても、久々にお会い出来てうれしかったです!

 

 

兵庫県ではバスフィッシングの大人気メーカー・デプスの奥村さんにも久々にお会いしました。

お会いするといつも気さくに話して下さるのでありがたいです。

それにしても、相変わらずクールでかっこいい社長さんです!

ジャンルは違いますが、釣り師としても、メーカー経営者としても、尊敬してやまない業界大先輩です。

人材を引っ張っていく、男としての強さとその存在感の偉大さをいつも感じずにはいられません。

 

 

この他にも、尊敬している諸先輩で著名なロッドデザイナーさんがいるのですが、今回初めてお会いしてお話できたことも有意義でした。

今は新天地に拠点を移られた方ですが、氏の手掛けた、かつてのシーバスロッドを触った時には、いち釣り人としての観点で申せば「この竿なら自分でお金出してでもほしい!」と思ったのを思い出し、当時ひどく感銘を受けたことが蘇りました。

Mさん!ありがとうございました。お会い出来て、光栄でした!

 

 

帰路、乗車していたバス車内一面に広がる大阪湾。

③

「大阪湾はチヌの海。」という言葉があるほど、こちら関西の大阪湾ではクロダイ(チヌ)とキビレ(キチヌ)の魚影が濃いことで全国的に有名です。

この他、タチウオ、シーバス、マダコ、マダイなどが人気の釣りターゲット。

ここ近年では、“アコウ”こと「キジハタ」の稚魚放流も大阪湾内でも少しずつ盛んになってきた動きを感じます。

大阪湾は典型的な都会のベイエリアではあるものの、四国・香川県での成功例もあるように、いつの日か、ロックフィッシャー憧れの根魚「キジハタ」が大都会・大阪のすぐ目の前の海でも、狙って釣れるターゲットにまで育つといいですよね。

市場でも希少価値の高い根魚として知られるキジハタは私達、釣り人にとっても同様に大変貴重な魚だけに、「魚釣り」という行為を通してこの魚と関わる際にはどうか大小構わずの乱獲だけは慎み1尾、1尾との出会いを大切にしていきたいものです。

キジハタって、それほど希少なロックフィッシュなのです。

言うなれば、根魚界のサクラマスのような存在だと私は捉えています。

いつでも、誰にだって簡単に釣れるわけではないけれど、「釣れたらうれしい!」ありがたみを実感する魚です。

 

全国各地、それぞれの地域で海釣りはターゲットそのものの違いや同じ魚種であっても釣り方やタックルが違っていたりとするから面白いし、今でも勉強になっています。

とりわけ今月は過度のハードスケジュールで常にどこかに行かなくてはならなかったので、久々に地元に帰ってきたら、ホッと安心すると同時に余計に疲れがどっと出た感じがしますが、月末の原稿締切日も控えているため、出版社から入稿の催促が来る前に……引き続き、気を引き締めて作業にあたりたいと思います。

 

ロッドの検品に出荷作業、新製品の生産と…予定帳を見たら4月も忙しない月になりそうですが、この様子だともうしばし丸々1日のお休みは頂けそうも…ないですね……(汗)。

ここまでくると、最後は体力勝負で(笑)、乗り切りたいと思う今日この頃です。