その後は、しばし何も釣れない時間がまた続いた。
と、いうより日和に恵まれなかった本日だから、相変わらず波は高く、風も強くて釣りづらいがこればかりは仕方ない。
途中、20~30キロクラスのクロマグロがジャンプしているシーンに出くわす。
マグロが跳ぶ瞬間の光景は見ているだけでも凄い迫力だ。
が、こちらはロックフィッシュゲーム。
狙いの魚が根本的に違うため、手持ちの道具で何とかなるような相手でもないので、ただただそのシーンを目で追う。
この時点でテールスピンジグのみならず、ワインドも投入し続けているがこの日ワインドには一切の反応がなかった。
ここで場所を大きく移動となった。
次にたどり着いたのは荒い岩礁に海藻が生い茂るポイント。
フックむき出しのルアーでは攻めにくいと判断するが、まずは何あれテールスピンジグを投げ入れるがキャストの度にフックに海藻が大量に引っ掛かり、キャスト毎に釣りを阻害する。
これでは釣りにならないためにテキサスリグにチェンジ。
それでも海藻の密度が濃く、なかなか思うように海藻帯の隙間を抜けないで表面の面に乗っかってしまう感じがあるため、シンカーの天地を逆転させる。
そう!クランクシンカー「逆付けテキサス」だ。
シンカーの重さを変えずに、天地逆にするだけでウィードの隙間を縫うように入り込みやすくなるのがクランクシンカーの特徴だ。
更にフラット面が受ける水流も変化するため、相乗効果でリグのトータルアクションも変化をもたすことが可能となる。
今年5月の北海道のクロソイゲームの時もそうだったが、この方法はウィードの濃いエリアでは特に有効的。
さて、攻め方であるがリフト&フォールはせず、カリフォルニアのキャリコバスの釣りで勉強してきた「ヘビーテキサスによるウィード巻き巻き釣法」をご当地でも試す。
いったん、底取りしてから横方向にルアーを引っ張りウィードの面に当てるようにスイミングさせていく。
それが当たった!
自身、本日2尾目となるキジハタをキャッチ。
クランクシンカー1oz(逆付け)+ロックンビーズソフト+ツイストロック4/0+パワーベイト・パルスワーム6”(カラー:CGBFO)の組み合わせ。
外国のキャリコバスとて、キジハタと同じハタの仲間。
キャリコバスだけに効いてキジハタに効かぬわけがない!とばかりにこの釣り方での釣果はうれしいに尽きる。
海外での釣りは大変貴重なものとなる。
そこで得た経験を国内のフィールドでも役立てようと今も色々と模索し続けている。
このウィードエリア、攻めがいがあるが、風が巻くように吹くため船が流され過ぎて留まれないためにやむなく再び移動となってしまった。おそらくここを丁寧に探れば、もっともっと釣れるに違いない。
タックルデータ
■ベイトタックル(PEラインでのテキサスリグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト
●リール:エクスセンスDC
●ライン:シーガーマルティア2号
●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号
●シンカー:クランクシンカー1oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:ツイストロック4/0
●ルアー:パワーベイト/パルスワーム6”
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●ヘッドウェア:リトルプレゼンツ/ストリームレインハット
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
★山形県酒田市ボートロック船宿
■シルバースノー(小野船長)【受付番号090-2361-5967】
2014年11月13日 |
カテゴリー:釣行記
今回からは山形県のお話です。
キジハタは東北でも日本海側であれば狙って釣れる魚である。
昨年は暖流の勢いに乗ったのだろう、北海道寿都の定置網にまで入り込んだことでも注目を集めたキジハタであるが、秋田県沿岸部まではキジハタの幼魚が行き着き定着化の兆候が見られるが、古くはクロマグロのキャスティングゲームの好漁場として名を馳せる山形県の沖合「飛島」周辺海域のジギングゲームにおいて、マダイにヒラメ、クロソイやマゾイ、マハタなどと一緒にキジハタがヒットすることでもその存在はかねてより有名だ。
過去には同地でも60センチオーバー(63センチ)の実績もあると、この海域に詳しい遊漁船の船長であれば知った話となっているようだ。
私がこれまで聞いたもので、釣りによりキャッチされたキジハタの最大魚は瀬戸内海の香川県での65センチが一番の大きさ。おそらくもっと大きな個体も世の中には存在しているのかもしれないが、この大きさとてキジハタの釣果としては最大クラスに属するだろう。
この65センチというサイズもエサ釣り(沖釣り)による釣果だが、キジハタ先進区の瀬戸内海と東北では魚影そのものの違いはあれど、釣りで釣り上げられたMAXサイズはそう大きく変わらないものでもあるため、今後の漁場と釣り方の模索次第では掘り起こされるポテンシャルにはまだ見ぬものを感じさせてくれる。
話を山形県の飛島海域に戻そう。
日本人はマグロ、マダイ、ヒラメというと目の色を変える人が多いようだ。釣りをしない人でもこれらは知っている魚の名前だろうから、世間一般的にもメジャーな魚。
そんなマグロやマダイといった魚種が豊富なこともあり、ご当地で根魚ばかりを専門的に狙う釣り人は昔からそう多くはなく、そのため「ロックフィッシュゲーム」という捉えられ方をすることも少なかったのが実情だ。
しかし近年、西日本を中心にキジハタを「ロックフィッシュゲーム」として専門性を持って「狙って釣る」ことが脚光を浴び、キジハタへ注がれる世間の目は明らかに多くなった現在。
当然、「高緯度地域でのキジハタゲーム」に注がれる注目度も同時に増してきている。
今回からの綴りは東北の山形県が釣りの舞台。
この日、ロックフィッシュゲームの大好きなメンバーが岩手県、新潟県から集まった。
宮城県から参加したのは私だけだが、各々キジハタにかける情熱を持ってここ山形県酒田の海に集合したのだ。
前日に爆弾低気圧が通過したこともあり、前日午後から夜中まで激しく降る雨に見舞われた。
迎えた釣行当日は雨後に吹く強風が収まりきらず、時間をずらして出船。
強風が静まる頃合いを見計らってようやくマリーナから出港するが、港を出たと同時に今度は高いウネリが体を激しく揺らす。
出港出来るギリギリのレベル。万が一、これ以上に風やウネリが強まればすぐに港に引き返すという条件つきでの出港となった。
乗船定員5名に対し、満席の5名のメンバーだが、あいにくの高いウネリのため早々に2名が船酔いでダウン。
場所や釣り方も限られるものの、ゆっくりと探って釣っていくような時間は今日に限ってはなさそうだ。
なので、これまでの経験を総動員して、とにかく最速でキジハタに辿りつく方法を私は模索した。
この日、船中一番最初に釣れた魚は戸館君にヒットしたイナダだった。
クランクシンカー+ロックンビーズソフト+ガルプSWダブルウェーブ3”(カラー:ホワイトグロー)のテキサスリグに喰ってきた。
ダブルウェーブは鯛ラバのように、ひらひらと舞うカーリーテールの“なびきアクション”が小型青物にも有効で、イナダ(ブリの幼魚)のみならずヒラマサやカンパチの小型もこのルアーは実績がある。
私も最初はテキサスリグから投入していたがキジハタからの反応はない。
そこでテールスピンジグにチェンジ。
ワームに反応が悪くてもテールスピンジグならば反応させられる魚がいる、というのもデイゲームでのキジハタ狙いにおける特徴だ。
この案は早々に功を奏した。
狙い通り、それほどの間を空けずキジハタにたどり着いた。
(魚縦持ち)
(魚横持ち。)
テールスピンジグをフルキャストし、ボトムから5m上げた状態を維持しつつ横引きして「巻いて」喰わせた魚だった。
レンジの維持さえ保てれば、「ルアーを巻くこと」そのものがキジハタのバイトを誘発する誘いになる。
サイズも44センチと、個人的にはこの1尾でこの釣行が十分に成立したほど満足感を得る釣果だ。
しばらくして、再びヒットの声が!
ご自身初となるキジハタを照山さんがキャッチ。
念願の憧れのキジハタ!
おめでとうございます!!
当日は高いウネリに強風という、あいにくのバットコンディションではあるが、キジハタの姿を見て釣り人達の活気は確かに上がってきた!
タックルデータ
■スピニングタックル(テールスピンジグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー
●リール:ステラC3000HG
●ライン:シーガーTENYA0.8号
●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号
●スナップ:カルティバ クイックスナップ♯2
●ルアー:テールスピンジグ20g~32g
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●ヘッドウェア:リトルプレゼンツ/ストリームレインハット
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
★山形県酒田市ボートロック船宿
■シルバースノー(小野船長)【受付番号090-2361-5967】
2014年11月12日 |
カテゴリー:釣行記
★プロズワンからのお知らせ★
北海道の釣り総合誌「North Angler’s」2014年12月号(つり人社)が11月8日(土)に発売されました。
■Special Presents
ぜひ、ご一読下さいませ。
2014年11月11日 |
カテゴリー:雑誌掲載・DVD
新潟県糸魚川でのキジハタゲーム。
ここで初めてキジハタを見る釣り人、手にする釣り人も多く、そんな時は同じ時間・同じ空間を共有している私までうれしい気持ちになる。
かつては私とて、そうだったからだ。
もちろん、水族館に行けば生物としての、魚としての「キジハタ」を観る機会はあるかもしれない。
が、あくまでもそこにいるのは観賞魚としての存在だから、自分が釣りで手にしたキジハタとはそもそもの意味合いは違うということになる。
野生のキジハタを自分の力で釣りに行く―。
トラウトフィッシングが好きな人なら、心の奥底にいつしかサクラマスやサツキマスの造景を映し出すことが多いかもしれないが、それはごく自然なことだと思う。
あるいはモンスターブラウン(巨大なブラントラウト)やスーパーレインボー(巨大なニジマス)等もその域の釣りだろう。ビッグトラウトとの豪快な格闘は想像しただけでエキサイティングだ。
夢はもっと膨らむ。
日本のフィールドでは考えられないような大きさに育った海外のスチールヘッドやシートラウト、ドリーバーデンは憧れの対象としても大きな存在だ。そして、世界最大のサケであるキングサーモンともなれば、更に上をいくスケール観なのかもしれない。
その一方で繊細に、そして美しさを追い求める人なら、静かな森の中で出会うオショロコマやミヤベイワナ(オショロコマの亜種)の魚影を心に映し出しているかもしれない…。
又、イトウにビワコオオナマズ、アカメといった生息地が限られたうえに更に生息数までも限られている希少価値の高い日本原産種のうち、「日本三大怪魚」とも時に称されるこれらに憧れて、いつしかの「夢」の一つとして自分の意志で貴重な時間と大切なお金を使ってこれらの魚の生息地に出向くというものにも、このキジハタ釣りはスタンス的に共通しているものがある。
いつでも手軽に、簡単に、ばかりではない釣りもロックフィッシュゲームのカテゴリーにあってもいい。
私はそういった釣りも大好きだ。
仮に、人間、飄々(ひょうひょう)といとも簡単に目的を達成していたのなら、自分の場合においてはとうに魚釣りそのものに魅力を感じなくなってしまっていたかもしれない。
世の中、「趣味は釣りです!」という人ばかりではないし、むしろ釣りをしない人口の方が多いのだから。
と同時に、魚釣り以上に面白くて没頭できる仕事や趣味を見出している人だって世の中には沢山いるはずである。
ところが、どうだろう?
実際はまるで違って、私の場合には今日も一心に根魚を追う人生を続けている。
これが正直、「いいのか」・「わるいのか」は当の自分にもよく分からないが、現在までに後悔の念は抱いていないので、とりあえずこれまでの人生では「よし」としている。
いずれにしても「易しい釣り」から「難易度の高い釣り」までバランスよく構成されてこそ、ひとつの釣りジャンルとして今日の“ロックフィッシュゲーム”が確かに存在しているのだ。
「ハタを釣るロックフィッシュゲーム」は、近年少しずつ熟成されつつあるこのカテゴリーの中でもその目指す位置づけは人の目線よりも上の方にある。
出会える喜びが大きい魚は人それぞれその憧れを抱く魚の種類が異なっても、少なくともキジハタにはそういった念を抱いてもそれ相応の価値を秘める魚であることはよく実感している。
日本全国のロックフィッシュアングラー達がハタを追う旅はこれからも続く。
私も―。きっと、とりとめのないほどに長い旅路となりそうだ。
さて、この釣行でもキジハタゲームが盛り上がる最中、当日はこんなゲストも登場した。
マゴチだ!
高橋君がキャッチしたマゴチ!
佐藤君がキャッチしたマゴチ!
日本海側では太平洋側に比べるとどこのエリアも個体数が少なめのマゴチであるから、そんな中でも新潟県下はマゴチの魚影は多いほうだろう。
マゴチの生息密度が濃い地域でマゴチ釣りをしている人であれば、それが普通になってしまうからとりわけ何も感じないだろうが、そこは一種の錯覚に陥っているようなもので、他所に行ってマゴチを見ると実は凄く感動的だ。
いつも釣っている(知っている)魚が、ここでも釣れる!
これって、とてもうれしいこと。
この日、ヒットのあったマゴチはこの2尾のみ。
そう考えると…実はキジハタよりもマゴチの方がご当地では貴重な魚なのかもしれませんね。
マゴチは夏に産卵目的に浅瀬に接岸してくる魚。
岸釣りでもボート釣りでも全国各地で人気のターゲットだけに、もう少し釣期が長いと個人的にはうれしいのだが、短期集中型で釣れ盛るのもマゴチの特徴。
今釣行で出会ったマアジ、スズキ(シーバス)、カサゴ、キジハタのうち、一番の目を引いた魚として最後は自分の釣果ではないが、彼らが手にしたマゴチをぜひとも紹介したかった。
私自身、マゴチはロックフィッシュと大型トラウトと共に大好きな魚の筆頭格につき、この魚を語らずにしてこの綴りを終えるのは心苦しいものがあったのだ。
以上で本編、新潟県でのキジハタ釣行の綴りは完結するが、次に紹介するキジハタゲームの舞台は東北の山形県。
話のネタは尽きないが、さすがに全ての釣行は書ききれないので特に印象に残った釣行だけ抜粋して紹介しているが、山形のキジハタ釣りも印象深いもの。
その詳細は、次回にロックフィッシュゲームを綴る時からご覧いただこう。
★新潟県糸魚川市ボートロック船宿
■彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】
2014年11月7日 |
カテゴリー:釣行記
途中シーバスの釣果が印象的だったが、引き続き私の本命とするキジハタを狙う。
用いるのはテールスピンジグだ。
ボトムすれすれを引くとやはりカサゴも多々喰ってくるので、カサゴが喰わないレンジまでルアーを上げた状態を維持するとキジハタが掛かる。
フラットフィッシュゲームを嗜まれている方であれば分かりやすい例えかもしれないが、これはマゴチとヒラメの捕食ゾーンの違いに似ている。それがカサゴ(マゴチ)とキジハタ(ヒラメ)の混生域での“レンジによる釣り分け方”の一つだ。
確かな手ごたえは続く。
少しサイズアップしたキジハタは37センチ。
魚釣りは決して大きさだけではないが、今日はずっと35センチ未満が続いていただけに、このサイズアップはうれしいもの。
私の中でキジハタはサクラマスと同じく「その日、1尾でも出会えたらうれしい魚!(サイズに関係なく希少価値のある魚という認識)」だが、もしそれが40センチを超す大きさの魚であれば気分は更に最高!に尽きる。
それだけに十二分な満足を得る。キジハタとはそんな魚なのだ。
出会えること自体に、物凄い喜びを感じられる。
もちろん、望外の大物と出会える機会があるのならそれにこしたことはないが、心掛けとしては過度な高望みは謹んで向きあっている。
レンジは「ボトムから1m~3m浮かせた範囲」と「ボトムから3mから5m浮かせた範囲」の2つのレンジで私は操作をしていた。この細かなレンジ操作を可能とするのがPEラインのマーキングだ。マーキングされていないラインだと感覚だけの世界になってしまうから、具体的にこの微妙な操作が出来ない。縦方向に誘う釣りではPEラインのマーキング(色分け)は正確なタナ取りの意味でも大きな戦力になることを知ってほしい。
上記の37センチは「ボトムから1m~3m浮かせた範囲」でバイトを得たが、「ボトムから3mから5m浮かせた範囲」にルアーを持っていったら今度は39.5センチを追加することに成功した!
縦持ち。
この時点で、私の中では今日の釣りは十分満足の域に達していた。
正直、自分は納竿して後は皆の釣りを観ているだけでも構わない。
だが…、もし「もう1発!」の淡い期待を込めても許されるのなら…そのチャンスに全てを懸けたい!そんな心境にも同時にかられた。
横持ち。
いつ見ても、ひどくカッコいい魚。惚れ惚れする存在感がこの魚にはある。
この魚に出会いたくて、“キジハタの海”に足しげく通っているのだ。
よし!もう一発!甘い期待を込めつつも(笑)、もう一度、挑んでみよう。
願い叶うならサイズUPの壁に挑戦だ!
そこでもう一度、作戦を再構築する。
こうなると次からはルアーのレンジをボトムから5m上げた状態を維持して横に探ろう。もしデカいキジハタがこのエリアにいれば、きっとこの5mほどボトムから離して浮かせた状態にあるルアーを向こう(魚の方から)から喰い上げてくるはずだ。
この組み立てた考えは、またしても功を奏した!
ドン!と竿先を突いて持って行かれるようなバイトと共にギュン、ギュンとロッドが曲がって追従していく。
「これは来た!」
デカいとすぐに分かる。
キジハタは40センチを超えると別物のような引きをみせるため、その判別は容易だ。
同寸で比較すればアイナメやソイの40センチよりもキジハタの40センチの方が引きは強い。
なので、アイナメ釣りやソイ釣りの経験者で、これからキジハタを狙いたい!、本格的にキジハタも釣っていきたい!という方がいれば、引きの強さと魚の大きさに対してのギャップをまずは感じることもあるかもしれない。
トルクフルな引き味を堪能しつつ浮上したのは明らかに40センチを超えている魚体。
自分でネットを取りに行き、すくいあげる。
ランディングしたのは42.5センチのキジハタだった。
縦持ち。
横持ち。
この魚もまたテールスピンジグでの釣果だ。
キジハタに対するブレードの効果は圧倒的なもので、時にブレードの反射がないだけで全くヒットが望めないこともある。そんな時ほど、リグにしてもルアーにしてもフラッシングを強調することを考えたアレンジをすると、今までの反応がなんだったかのように感じるほど急に喰って来ることがある。
キジハタ狙いのデイゲームではなおさらだ。
魚のスイッチが入るってことが、「こういうことなんだ!」と素直に実感するのもこんなシチュエーション。
私はこの魚を最後に納竿。清々しい気分で釣りを終えることが出来た。
カサゴとキジハタのフッキング位置の違い(そのことは捕食方法の違いにも繋がっている)やテールスピンジグの重さの使い分けによるレンジ操作法は掴んでいるので、今ではテールスピンジグによるキジハタ攻略法はワームの釣り(リグの釣り)と同じく私の主力となるまでになっている。
ハードルアーではあるが、ワーム的に使うことが出来るのがスピンテールジグという存在だ。
そのことがロックフィッシュゲームでは非常に大きな意味を持っている。
将来的にはメタルジグもワーム的に使えるテクニックを見出せれば、岸釣りからヒットゾーンが遥かに遠い場合のロックフィッシュゲームでも必ず役に立つことが予想される。
現在、オフショアジギングの世界で大人気となっているスローピッチジャーク(スロージギング)の釣りもそういった要素が満載だ。
今年はキジハタをはじめ、アカハタやバードサンドバス、スポッテッドサンドバス、キャリコバス(ケルプバス)と国内外のハタ釣りに精一杯尽力していることも自身、ロックフィッシャーとして大きな意義を持つ一年となっている。
いずれにしてもキジハタゲームの徹底追及は、アイナメゲーム、ソイゲーム、カサゴゲームとは違うまた新しい風がロックフィッシュゲームに吹くことを実感している。
まだまだ発展を続ける、ロックフィッシュゲームの世界。
その世界観は広い。
タックルデータ
■スピニングタックル(テールスピンジグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー
●リール:ステラC3000HG
●ライン:シーガーTENYA0.8号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●スナップ:カルティバ クイックスナップ♯2
●ルアー:テールスピンジグ20g~32g
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●パンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーパンツ
●ヘッドウェア:カルティバ/バケツハット
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXイーズグリーン、TALEXアクションコパー
★新潟県糸魚川市ボートロック船宿
■彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】
2014年11月6日 |
カテゴリー:釣行記
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