根魚特有の“いかつさ”に高貴な気品さえ漂う大型のキジハタ。
口を開けた時の迫力感に緑色の眼球が宝石のような美しさを醸し出す。
アイナメ・ソイ・メバル・カサゴを発端とした旧来からのロックフィッシュゲーム。
ルアーで狙うメバル釣りはのちに“メバリング”と称され、その過程で新たなパートナー・アジと共に新しい世界観の釣りとまで昇華していった。
その一方、アイナメ・ソイ・カサゴの従来型ロックフィッシュゲームも、ハタという発展型ロックフィッシュゲームと共にこれからまた新しい世界観での根魚釣りの世界が拓かれようとしているのを強く感じている。
3部に渡って綴ってきた「行こう!キジハタの海へ。」シリーズであるが、今回は同日私の隣で釣りをしていた同行の仲間達の様子をリポート。
初めて見るキジハタという魚にどういった反応を示すのか。
東北太平洋側や北海道に在住するアングラーの皆さんにとっては、一番近い目線で見ている世界が彼らの視野だろう。
その同日の釣りに迫る!
新潟在住のアングラー・戸館君。
カサゴ釣りは実家のある茨城県で幼少の頃から経験あるため、お手の物。
ガルプSWダブルウェーブ3”(ホワイトグロー)のクランクシンカーテキサスはカサゴ狙いでも鉄板なんだよー!と本人の弁。
がしかし…キジハタは見るのも釣るのも今釣行が初めて。
カサゴ釣り以外にはアイナメ・クロソイ・ベッコウゾイの三陸ロックフィッシュゲームの虜になって久しいが、今回は現在の地元で狙えるハードロック系の根魚「キジハタ」に挑戦!
彼にとって未知の根魚であったキジハタだが、次第に感覚を掴み本命を手に。
「これがキジハタなんだね!」の一言は聞いていて私もうれしかった言葉。
キジハタって、本当に貴重で、希少で、大切にしなければならない魚なんです。
大本命、おめでとう!
カサゴもキジハタもどちらも見るのが初めての渡辺君が釣った初キジハタ!
そして初カサゴ!
同志のこういった瞬間に立ち会えるのって、うれしく思います。
かつて自分もそうだった時があるから、今度はそれを見守ることで釣り人としての喜びを共有・共感できるからです。
当日最大のカサゴは渡辺君の32センチ
そう!尺オーバーのカサゴです。
カサゴ=小型根魚のイメージがあるかもしれませんがカサゴもソイと同じ、あるいはそれに近い存在として考えて大丈夫です。
(パッと見た感じ31センチに見えますが、厳密に計測すると32センチもあったのです!)
なので、そう考えると小さなクロソイが大きなワームだって喰ってくるように、パワーホッグ4インチの2/0フックあるいは3/0フックにカサゴが喰ってくることもなんら不思議ではないと思います。
要は先入観のイメージが影響大きいですよね。
ワインドで仕留めた45センチのキジハタ。
船内、ワインド釣法が炸裂する最中、カルティバ/ファイアヘッド20gにバークレイ/ガルプミノー4インチ(日本未発売品)の“即席ワインド”で喰わせた1尾。
同魚の横持ちはこちら。
更にヒラメもワインドでキャッチ!
要領が良いので慣れない釣りでもすぐにこなすところに将来性を感じます。
このように今回初めてキジハタを釣った面々にも楽しんでもらえた糸魚川釣行。
キジハタって見たことない!
キジハタ釣ったことない!
というロックフィッシュアングラーは沢山いると思います。
いつかはぜひ皆さんにも釣って頂きたい魚です。
それが私の願いでもあります。
が、しかし「キジハタを釣る」ということはアイナメやソイを釣ることよりも遥かに難しい、ということも覚えておいてほしいのです。
それは釣り人としての心構えであったり、この魚に向き合う作法であっても構いません。
行けば確実に釣れる保証がある魚ではないこと。
ボウズも存分にありえる釣りであること。
それが希少な魚を狙う釣りでの避けられない現実なのです。
トラウトフィッシングで例えるなら、アイナメがヤマメでソイがイワナだとすれば、キジハタの存在はサクラマスになる。
私はこう考えています。
このサクラマスというのは本州のサクラマス釣りを意味します。
サクラマスという表現に、どれだけ希少価値の高い魚か、おのずとイメージが湧くと思います。
難しい魚は嫌という方もいるかもしれません。
お手軽、簡単に釣れる魚を好む方もおられることでしょう。
でも難しい魚だからこそ、釣り人は釣りたい!という衝動に駆られるのも事実であって、いつでもどこでも手軽に釣れる魚ではないからこそ、余計に憧れは募る。
ロックフィッシュゲームにもそんなカテゴリーがあっていいと思いませんか。
容易に釣れる魚ではないため、好き好みのはっきりする根魚でしょうが、私は好きです。
私とて8年かけても未だに一歩ずつしか進展していないけれど、その憧れは8年前となんら変わりがない。
サクラマスが好きな釣り人であれば、きっとキジハタは好きなはず。
きっと、好きになれるはず。
海底に潜む宝石のような魚・キジハタ。
このキジハタを発端としてこれから益々広がるハタ・ゲームの世界観を私は追及していきたい。
宮城から新潟県糸魚川市まで車を運転すること片道6時間半。
片道6時間半というと、ちょっと長く感じるかもしれませんが高速から高速への移動につき(下道は通らず)、運転での道中も意外と苦にならないので、宿泊を伴わない遠征釣行としてはギリギリの距離ながら釣り旅のワクワク感が楽しめる距離です。
6時間半の運転で港に到着後8時間の実釣。そして帰りの運転6時間半。
1日=24時間でちゃんと収まる範囲なので私は日帰りで行っています。
もちろん、翌日からは皆ふつうに仕事に邁進しています。
それでも「また行きたい!」と思うのがキジハタ釣りなのです。
難しい部分も多いから、熱くなれる。
キジハタシーズンはまだ続きます。
8月もお盆過ぎになると新潟の隣県である山形県でも本格的キジハタシーズンに入りますから、今頃は山形でも熱いシーズンを迎えている頃でしょう。
西も東も、まだまだ続くキジハタロード。
皆さんも、ぜひ。
追伸:
昨年11月に衝撃を受けた内容なのですが…なんとこのキジハタがついに北海道で捕獲されたという一件にはさすがに驚きました。
日本海側の寿都の定置網で11月中旬にかかったというのです。
詳細はこちら→http://otaru-aq.jp/2013/11/22/(北海道小樽水族館)
海流に乗って北上し、たまたま行き着いた先が寿都だったのでしょうか。
北海道といえば、言わずと知れたロックフィッシュの聖地。
特にここはクロソイの巨大なのが釣れますから、暖流の魚であるキジハタの存在は深く考えさせられますよね。
北限記録更新という、北海道でのキジハタの出現。
道内のロックフィッシャーはどうお考えになるだろうか……。
2014年8月21日 |
カテゴリー:釣行記
ワインドからの派生で考える、次なるベイトフィッシュパターンとは…。
エギのような左右への鋭いダートアクションでハードルアーに近い強い動きと視覚を伴うワインドの上を行くものとなると、必然的にハードルアーの出番となる。
釣っている水深が16~22mの間と考えれば、深場にも対応するハードルアーということで第一に「メタルジグ」がその筆頭格として思いつくが、メタルジグは思いの他、動きが単調で根魚をメタルジグで釣る際にはフォーリングの最中でしか魚を誘う場面が少ないのが一般的だ。
そう、オフショアジギングで根魚を釣る時には決まってフォールの最中にアタリを獲っている、ということを考えたことがあるだろうか―。
ソイにしてもメバルにしてもハタにしてもそうだが、激しいジャーク中にルアーを引っ手繰ってまで喰ってくる根魚は少ないのが実情だ。
この点が同じメタルジグを使う釣りであっても、青物狙いと根魚狙いの異なるところ。
そこで次の候補として考えられるのがタイラバやインチク、テールスピンジグなどがその筆頭格。
が、今はキジハタは小アジを追っている状況なので出来るだけルアーシルエットもベイトフィッシュライクなものが好ましいだろうと想定し、この3つの中ではテールスピンジグをピックアップした。
このテールスピンジグというルアー、フォール中は勿論のこと、横に引いて誘える点も大きな持ち味だ。しかもルアーが動けば必然的にブレードが高速回転するので周囲にフラッシングの光を放つ。
これが魚を呼び寄せる。
テールスピンジグ用のタックルはスピニングタックルを主力とする。“ラインのたるみ”をよく使うのでスピニングリールの構造上、スラック量の多いスピニングタックルの方が縦の誘いを多く使う場合にはベイトタックルよりも使い勝手が良い。
夏の日本海はベタナギであることが多いため、ラインやルアーがウネリや潮の影響を受けにくいのがうれしい。
そのため、20mほどもある水深でも30gのルアーでボトム付近での明確に操作性を発揮出来る。これが太平洋側となると、ウネリの周期の問題でなかなかそうはいかないことも多い。
投げるとこれがすぐに当たった!
サイズこそ30センチ前後だがキジハタがしばし入れ掛かりになり、カサゴもバンバン掛かってくる。
手返し重視のためこれらの写真撮影は省いたほど。
更にはマダイの幼魚であるチャリコまで喰ってきた。
投げる場所は基本的にはナブラに向かってキャストする。周囲はオープンウォーターだ。
ボトムに根があるか、ないか、はこの状況ではあまり関係ない。
キジハタはベイトフィッシュを追い出すと根から離れてでもベイトフィッシュを追ってスクーリングすることがあるからだ。
それに小アジを追っているイナダのナブラがこの時間(昼近く)になると、あちらこちらに出現する。
が、ナブラに直撃すると着水から中層へ沈む過程で間もなくイナダがルアーをほぼ確実に喰ってしまうので(イナダは青物なので掛けてからのファイトは楽しいのですが、限られた実釣時間を考えれば本命外との長引くファイトは時間のロスになってしまうので、お土産でイナダを持ち帰る意志のない場合にはイナダは極力避けたほうがキジハタキャッチへの近道なのです)ナブラが少しおさまった時に意図して投げると、やはりキジハタが喰うのだ。
ご覧の通り。
40センチオーバーのキジハタが連続で喰ってきた。
青物であるイナダは足が非常に早い。アジの群れの中心をいつも追い回しているから、その群れのコア部から外れた、終わり気味のナブラ(鳥山が立った少し後)に投げるとイナダを回避して底モノまでルアーが辿りつく。
たいていこれに喰ってくるのはこのエリアの場合にはキジハタで、その他にはカサゴ、ヒラメ、マダイ、クロダイなどである。
水深が16~22mもあれば、真夏の晴天であっても本来夜行性であるキジハタも驚くような高活性化を見せることもある。
デイゲームでキジハタを狙って仕留めるには十分な水深が必要である理由がこのためだ。
ちなみに近年発売されているテールスピンジグにはブレード側にも親切にフックが取り付けられているものが出てきているが、キジハタの場合にはたいていはフロント側のフックに掛かってくる。逆にブレード側のフックに喰ってくるのはカサゴの割合がほとんどだ。
キジハタとカサゴの捕食方法の違いが見て取れる結果がフッキングポイントからも浮き彫りになるので、よくよく観察して見ていると面白いし勉強にもなる。
その後もテールスピンジグの独占場となった。
ワームリグで釣るより遥かに効率良く、大型のキジハタが獲れたのだ。
現在、様々なテールスピンジグを使い分けキジハタゲームにより適したものを模索中であるが、1oz程度のウェイトの物が20m前後の水深でのキジハタゲームで使いやすいと認識している。
それもワーム的にゆっくり引いてもバランスを崩さないものが良い。
今回釣っている新潟県糸魚川市沖のキジハタ釣りのポイントは広範囲に渡るが、いずれも根掛かりが思いのほか少なく釣っている側としては快適だが、根の荒いシチュエーションでは現状のワインドやテールスピンジグはスナッグレス性に乏しく使える場面が限定されてしまう事態に陥る。
これが最大のネックでもあるのだが、今後、スナッグレス性をより強化したワインドリグやテールスピンジグの存在がロックフィッシュ界の課題であり、私もそれを必要とする一員として熱望している。
いずれにしても夏の海でのキジハタゲームは痛快なロックフィッシュゲーム。
寒流を好むアイナメやソイが夏の高水温で次第に釣果低迷してくる時期に、反対に盛り上がるロックフィッシュゲームが暖流を好むハタの釣り。
キジハタ生息地に在住されている方はもちろん、ハタ科の根魚が生息しない地域の方々にも「自分たちの体験したことのない新しいロックフィッシュゲーム」として、そして「初夏~秋の釣りモノ」として、ぜひ釣行計画されてみることをオススメしたいと思います。
~おまけ~
まだまだ日中は暑い日が続きますが、この夏の釣りでのオススメアイテムです。
インナーのラッシュガード(アンダータイプ)も夏は重宝しますが、盛夏となるとこれがまた暑く感じることも…。
そこで短パン(ショートパンツ)から露出する素足に後付で被せるだけでOKなのが、このカルティバ/レッグプロテクター。
ロゴは「OWNER」社製ロゴバージョンがブラックとオリーブの2色、「Cultiva」ロゴバージョンがカモ(魚のシルエットの迷彩柄)の1色となっています。
写真は後者のカルティバ・バージョンです。
夏涼しく、日焼け止めを塗らなくても簡単に日焼け止め効果(UV99%カット)が期待出来るアイテムなので私もこの夏の釣行に愛用中です。
レッグプロテクター!
よろしければ、ぜひお試しください。
タックルデータ
■スピニングタックル(テールスピンジグ用)
ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー
●リール:ステラC3000HG
●ライン:シーガーTENYA0.8号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2
●ルアー:テールスピンジグ各種 1oz前後
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●レッグプロテクター:カルティバ レッグプロテクター
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
★新潟県糸魚川市ボートロック船宿
■彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】
2014年8月20日 |
カテゴリー:釣行記
この後、船長の息子さんがテキサスリグの回収中にイナダをヒットさせキャッチに至った。
イナダがいる、ということは付近に何らかの小魚がいるということに繋がる。
「キジハタのテキサスリグへの反応の鈍り」と「イナダがピックアップ中のテキサスリグにヒットした」というこの2つの事実はこの後の展開に大いに影響を及ぼすものだった。
ベタ凪ということあり船長が船室から出てきて一緒に竿を並べた。といっても操船の合間、船の立て方に余裕のある時だけ、さっと竿を振る感じであるが、さすが船長。
いきなり42センチのキジハタを釣ってみせてくれたのだ。
船長のキジハタ釣りでの得意技はワインド。
見てると、これが凄い。
本当に勉強になるのだ。
1ozのワインドリグをしっかりと動かすためにロッドはロックフィッシュロッドではなく、あえてエギングロッドを用いる。それもビシバシ系エギングを得意とする硬調のロッド。
ラインは勿論、PEラインだ。これがフロロカーボンラインであれば、20m底のボトムでキレイにダートアクションを出せないだろう。
船長の息子さんもワインドに替えてビッグフィッシュを3連発し、船長に至っては本日最大となる47センチを更に追加した。
親子揃って、凄い勢いでキジハタをキャッチしていった。
いずれもワインドによる釣果だ。
この時点でテキサスリグで粘っていた私も全くアタリが止まったのでブレードをつけたジグヘッドリグのスイミングにチェンジしていたが、こちらも全くのノーバイト。
カルティバ/ファイアヘッド20g+ガルプSWパルスワーム4”+オーナーばり/パニック集魚ミラーのブレードジグヘッドリグ。
そこで私も即席ワインドリグに交換した。
カルティバ/AXヘッド1oz+ガルプSWジャークシャッド5”へ。
(のちに左右のダート幅を広げるためワームのテールを更にカットして寸づめ仕様にしました。)
ワインド専用リグではないが、手持ちの道具でワインドに対応出来るものがこれだ。
他の同行メンバーに関しても、根底がアイナメ・ソイ系のロックフィッシュアングラーであるため、テキサスリグや直リグで粘っているため、アタリがなく苦戦を強いられているようだ。
ここで重要なのは、テキサスリグにしても直リグにしてもボトムを釣るのが得意なリグである、ということ。
しかし…今、考えなければならないのはボトムから離した状態でリグを左右に動かすには…ということ。
魚はいる。
確実にいるのだ。
そして、海底で明らかにキジハタ達はルアーを選り好みしている。
「反応するルアー」と「反応しないルアー」の差が明らかに出ているのがよく分かった。
テキサスリグがワインドに釣り負ける瞬間がこれだ。(でも、よくあることなんですよ。)
同じワームリグの釣りでも、キジハタゲームの場合こういった事例もあるため、ワインドの基礎知識がないままキジハタゲームに挑むと、場合によっては釣果にありつけないことも…。
今、キジハタは、それも掛かると総じて40センチ以上(最大47センチまで)の個体が強く反応しているのは明らかにワインドが起こす左右への鋭いダートアクションだ。
その動きはまるでエギング。水中を左右に跳ぶように動く。
こればかりはラインがシンカー中心を貫通するテキサスリグでは演出は出来ないのだ。
船室で魚探を見せてもらうと、いつの間にか上から下まで全層がベイトフィッシュで真っ赤になっている。
これは大量に群れる小アジの反応で、である。
キジハタのベイトはエビからアジへと変化。
太陽の位置が高くなりだして、光量が強くなったことでアジの群れが全体的に浮き出したのだ。
海が、ざわめき出す過程。
アジの動きが活発になるにつれ、それに伴いイナダもこのアジを狙って取り囲むようになり、海面上空には海鳥が旋回をはじめた。
鳥山やナブラが立つその一歩前の過程であるのが分かった。
イナダの層の下にはきっと、食性をアジにシフトしたキジハタが虎視眈々とこれを狙って泳ぎ回っている。
1日の中で変わりゆくベイトの種類。1日の中で変わりつく釣り方。
こういった僅かな時間での劇的な変化はアイナメゲームではそこまでのケースは普通考えられない。せいぜい干満の影響で魚のポジションが変わる程度に変化がとどまることが大半だ。
これがキジハタゲームとなると、こういった変化がどんどん必然の出来事として起きていく。
私がキジハタ釣りに魅せられた理由の一つとしてあるのは、こういったガラリと変わっていくゲーム展開の早さ。
いつまでも同じことを繰り返していても、その先に釣果がないこともある特有の難しさに従来型ロックフィッシュゲームにない新規性を見い出せたことが大きい。
この難しさは、長年ロックフィッシュゲームを真剣にやり込んできたアングラーなら、きっとお分かりいただけることだろう。
「難しさ」と「面白さ」が一体化している根魚釣り。更に元々、個体数が少ないときたらキジハタとの出会いそのものが1尾、1尾がどれだけ貴重になることだろうか。
次第にキジハタのみならず、カサゴもワインドのダートアクションに喰い出した。
それも相当な数のカサゴがワインドに強い反応を示してくるように。
カサゴまでワインドに喰ってくるようになると、より魚食性の強いキジハタの釣り方は更に一歩進んでいるに違いない。
次なる手は、ワームリグの釣りに留まらず。
アジの“きらめき”を巻くだけで演出できる、あのルアーの出番だ。
次回に続く。
タックルデータ
■ベイトタックル(PEラインでのテキサスリグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト
●リール:エクスセンスDC
●ライン:シーガーマルティア2号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●シンカー:クランクシンカー3/4oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁メガトンロック2/0
●ルアー:パワーベイト/パワーホッグ4”
■スピニングタックル(ジグヘッドスイミング&ワインド用)
ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー
●リール:ステラC3000HG
●ライン:シーガーTENYA0.8号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●ジグヘッド:
★スイミング用:ファイアヘッド20g(付属パーツとして、オーナーばり/パニック集魚ミラーをセット)
☆ワインド用:AXヘッド1oz
●ルアー:
★スイミング用:ガルプSWパルスワーム4”、ジャスターシャッド4.2”
☆ワインド用:ガルプSWジャークシャッド5”
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●レッグプロテクター:カルティバ レッグプロテクター
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
★新潟県糸魚川市ボートロック船宿
■彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】
2014年8月13日 |
カテゴリー:釣行記
深夜0時の出発。
宮城県から車で高速道路を走って6時間半。
新潟県糸魚川市へと到着。
さぁ、夏の日本海の海へ!
キジハタを狙い始めて8年目。今年もこの待望のシーズンがやってきました!
冬は大荒れのシケ模様が続く日本海ですが、夏は打って変わってベタ凪の穏やかな日が多い。
最初のエリアでは、テキサスリグから釣りをスタート。
キジハタ狙いのロックフィッシュゲームでは終始テキサスリグだけで押し通すとリグのバリエーションが総体的に片寄ってしまい駒不足になることもあるので、数種類のリグやルアーを使い分けすることが多いのですが、釣り始めにテキサスリグを投入する意義は「ボトムの起伏の具合を感覚として手に馴染ませるため」と「時間がまだ早朝だから」の2点の要素を私は重点としています。
北陸のキジハタ・エリアのボトムは大半が砂地であることが多く、砂地に生息するエビはキジハタに好まれるベイト。
特にエビが捕食されやすいのは時間帯的には夜間が多い。
なので、夜の間にエビを多く食べていたキジハタがその名残でエビをはじめとした甲殻類系ワームに反応しやすい朝マズメはこの手の釣り方で釣りやすい状態にあります。
ワームはパワーベイト・パワーホッグ4インチ、オフセットフックは岩礁メガトンロック2/0、シンカーはクランクシンカー1oz。オフセットフックとシンカーの間にはロックンビーズソフトをセット。
ご当地では通常の水深が16~22m、一番浅いポイントで10mと、キジハタ狙いとしては浅い方の水深ではあるものの、アイナメ狙いを事例として考えるとロックフィッシュゲームの中ではキジハタ狙いの釣りはメインとなる水深が「やや深め」にも値するかもしれません。
そのため、ラインはフロロカーボンラインだけでなく、PEラインも用います。
早速、キジハタがヒット。
この魚は出会えただけで、とってもうれしいのです。
リフト&フォールのアクションでも喰いますが、肝心なのは「フォール中にバイトが出ることを強く意識したフォールアクションを予め想定しておくこと」です。
事実、キジハタは浮いた状態のルアーを喰いやすく、逆にボトムでルアーをベタッと寝かせてしまうとバイトチャンスは大幅に減ってしまう。そうなると…むしろ、喰わないかもしれない。
そのため、ホッグ系のように元々スイミング用には作られていないワームシェイプを用いる場合には「いかにフォール中にアタリを引き出すか」ということが重要で、そのためのロングフォール=滞空時間の長いフォールが有効になってきます。
更に厳密に言えばフォール中のリグの姿勢、シンカーを追って追従するフックを含めた〝ノーシンカー状態“のワームの姿勢・バランスのことです。
眼球の色が緑色であるキジハタ。
当然、色覚も他の根魚とは違うはず。
現段階、緑系とケイムラ(UV・紫)系の2系統は釣果実績からして安定度抜群のため多用することが多い色です。
そうなのです、対キジハタ用ルアーカラーセレクトはアイナメ・ソイとも必ずしも共通するものではありませんので、これからキジハタを釣りたいという方はこの点もぜひ意識してカラーチョイスのバリエーションを組んでみてください。
キジハタに交じってカサゴのヒットも多々。
新潟・糸魚川沖で釣れるカサゴは総じてサイズが良く、25センチ前後が立て続けに釣れることも珍しくありません。
通常、マックスサイズで30センチという基準で考えれば25センチのカサゴは大物に入ります。
カサゴがヒットする場合、ルアーの停滞した層がキジハタが好むレンジよりも下のレンジを釣っている目安にもなります。
ルアー(リグ)を底取りした瞬間に喰ってくる場合にはともかく、周囲ではキジハタが釣れているのに、自分にはずっとカサゴばかりが釣れるという場合にはキジハタのレンジを外しているケース(より下の層ばかりを釣っている)も考えられるため、その見極めの判断材料にもなりますよね。
底取りはきちんと把握する必要はありますが、キジハタに狙いを絞るなら、あくまでもリグはボトムから浮かせることを意識。
ヒットは更に続きます。
が、しかし…朝の1時間が経過すると、次第にテキサスリグに対する反応が渋くなっていきました。
これ、キジハタ釣りではよくあるケースなのですが、単純に魚の活性が悪くなったというものばかりではなく、魚の食性に変化が起きている場合も多いのです。
時間帯や太陽の光量、突然のベイトフィッシュの来遊、潮の変わり目などなど…キジハタの行動に直接変化として結びつく要素が水中で起こることで釣り方やヒットルアーに大幅な差が出ることがあります。
1日のサイクルの中で釣り続けていくとそれを実感していくのがキジハタゲーム。
この変化に早く気づき、変わりゆく状況にアジャスト出来るか否かでその後のヒットの有無が変わっていくのがキジハタゲームの難しさであり、醍醐味でもあります。
次回に続く。
タックルデータ
■ベイトタックル(フロロカーボンラインでのテキサスリグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト
●リール:メタニウムXG
●ライン:シーガーR18フロロリミテッド16lb
●シンカー:クランクシンカー3/4oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁メガトンロック2/0
●ルアー:パワーベイト/パワーホッグ4”
■ベイトタックル(PEラインでのテキサスリグ用)
●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト
●リール:エクスセンスDC
●ライン:シーガーマルティア2号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●シンカー:クランクシンカー3/4oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁メガトンロック2/0
●ルアー:パワーベイト/パワーホッグ4”
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●Tシャツ:プロズワンオリジナル“控えめ”TシャツLIMITED
●レッグプロテクター:カルティバ レッグプロテクター
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
★新潟県糸魚川市ボートロック船宿
■彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】
2014年8月12日 |
カテゴリー:釣行記
夏、真っ盛り。
太陽に向かうヒマワリが満開に咲き誇る一方、夕暮れ時に空を見上げるとイワシ雲(うろこ雲)が鮮やかに夕陽に染まる。
もう、そんな季節なのか―。
ご周知の通り、イワシ雲は秋の雲。
空の上では季節はまたひとつ着実に進んでいる。
この2週間近く、ほとんど家に帰れず各地を転々とするツアー真っ最中。
さすがに夏の酷暑の影響も手伝って少しばかり疲労気味ですが…台風の影響が心配ながら今週末の新潟県キジハタ釣行でとりあえずはひと段落つく予定です。
近況ですが、東京湾シーバスガイド「横浜アイランドクルーズ」ご一行様との毎年恒例のロックフィッシュ釣行。
宮城県石巻市牡鹿半島にてベッコウゾイ。
釣り具の「上州屋」さんのスタッフとお店のお客様との同船釣行イベント。
岩手県大船渡市越喜来湾にてアイナメ。
そのまま新潟県へ走って、釣り東北社の雑誌ロケで佐渡島へ。
フェリーの移動時間が貴重な休息時間のはずが、カメラマンに乗せられちょっとだけ…はしゃいてみる(笑)。
新潟県より静岡県へ。
写真の目の前に見える大きな山が、そう!富士山です。
伊豆半島の西岸、通称「西伊豆」の海へ。
開始早々、3投目でいきなりのメーターシイラをキャッチ。
おや!? お隣のお方は!
声優・俳優としてご活躍される菅原正志さん。
釣り人の皆さんには釣り雑誌「SALTY!」やスカパー・釣りビジョン「五畳半の狼」の番組MCとしてもお馴染みですよね!
菅原さんからお誘い頂き、西伊豆の海でご一緒してきました。
キャスティングでのシイラ&アカハタ&カサゴ狙いのロックフィッシュ釣行です。
カサゴ!
オニカサゴ!(初めて釣りました!凄く貴重な魚につき感動です。)
アカハタ!(キジハタに続き、これからゲームの構築が始まるロックフィッシュ界の大注目ターゲットです。)
太平洋と日本海。
宮城も、岩手も、新潟も、静岡も。
緯度も違えば、海の中の生態系もまったく違うそれぞれの場所に行っても、相変わらず無我夢中で根魚=ロックフィッシュを追い続ける日々は大変有意義な時間となりました。
話題はどんどん溜まる一方ですが、日々をこなすだけで今は少しばかり精一杯ながら、追々詳細をアップしてまいりたいと思います。
2014年8月7日 |
カテゴリー:釣行記
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