ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

NPO法人JGFA評議員更新手続き中

NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(以下:JGFA)のJGFA評議員(2年=1期)を2011年4月より担当させていただいているのですが、今年も4月からの新年度就任要請をいただいたので承諾書類の取りまとめをしています。

JGFA

2017年からの2年(2019年度3月末まで)の任期を務めるとトータル8年も継続させていただくことになるのですが、微力ながら今期もしっかりとお引き受けさせていただこうと思っております。

 

明日から春のお彼岸ですね。

「暑さ寒さも彼岸まで」という例えがありますから、これから春に向けての季節、楽しみな釣りがいっぱいな今日この頃です。

 

 

 

~~~★プロズワンからのお知らせ★~~~

 

●イベント情報

2017ルアーフェスタin仙台にブース出展致します。

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2017年、北国に訪れた少し早い春。今年も北上の大河にサクラマスという銀鱗を見た。

本格的な春を待つ水辺と水中の境界線―水面(みなも)。

①

海から川に回帰した勇姿がそこに。

 

本日は、一昨日出会った北上川のサクラマスのお話です。

サクラマス2017年3月13日

3月も半ばに差し掛かってまいりまして、明後日からは春のお彼岸入りが近づいてきましたね。

あと一ヶ月もすればこちら宮城県内でも桜の景色が広がる季節になります。

 

来るべき春が待たれるこの頃ですが、一昨日はフィッシングアパレルメーカー「リトルプレゼンツ」社さんの撮影でサクラマス釣りに。

4月に同社から発売になる腰当てベルト「AC-97 バックサポートベルト」の具合を確かめたり(長時間のウェーディング時に腰にかかる負担を楽にしてくれる機能性アイテムです。)、来年向けカタログ撮影と製品についての意見交換釣行会です。

 

 

さてさて、本題のサクラマスですが今年の初物はミノーにて。

魚の口元をかすめたのはフローティングタイプのサクラマス用ディープダイバー。

②

過日、この綴りでもご紹介させていただいたPEライン完全対応次世代トレブルフック、カルティバ「STX-38」(プロト)の6番を装着したカーディフ フリューゲル85D-F AR-Cが今回の立役者。

カラーは、チャートヘッドヤマメです。

ルアーは流速や水深、濁度、魚の棚(レンジ)、活性の有無に合わせて適材適所で使い分けますが、上層過ぎず、下層過ぎず、この日は“下層寄りの中層”を引きたくてこちらのミノーに絞った結果が良かったです。

AR-Cということで広く知られるように、このルアーの「飛び」には目を見張るものがあると同時に同ルアーは動きは角の取れたヒラヒラ泳ぐローリング系ミノーではなくて、どちらかというとシャッドクランキングミノーのような、やや強めのアクションで流れを泳ぎきるので河川規模が大きく広い場所で遠投を要しつつのルアーの近くにいる魚に気づかせる「力強さ」がほしいときに使い勝手の良いルアーですね。

言わば、少し水深があるところでも使えるミノーです。

PEライン1号、4000番スピニングリールに9ftロッドを用いて、ミノーを通したい流芯の向こう側まで思いっきりロングキャストし、任意のレンジをキープした状態で魚がステイしているであろうストライクゾーンを通すことを徹底しました。

ヤマメカラーのミノーを襲ったこの魚はご覧の通りリヤフック1本だけのフッキングだったのですが、PEライン使用時でもこれがまたバレずに済むから凄い。このあたりはトレブルフックSTX-38の機能に由来する部分で、同製品の最大の特徴「圧縮ロック」コンセプトのホールド力が垣間見れます。

 

オーナーばり社の公式ウェブサイトで仕様をご覧いただけます。

「STX-38」製品詳細→http://www.owner.co.jp/new/11793.html

 

待たれるこちらの針、STX-38は早ければ今月から出荷開始されるそうです。

パワークラス「3」の38よりも強度が高い、パワークラス「4」設定の続くSTX-45は来月からの出荷になるとのことですので、いずれもPEラインを多用する方で貴重なヒットにも関わらず痛恨の身切れ・口切れ起因でのバラシに苦い思いをしたことのある方にこそ…この春のサクラマス釣りからぜひお試しいただければと思います。

刺さり良好、カッコ良さ抜群ですが、PEライン使用時になによりもバレにくい針です。

③

使うスピニングリールですが、どちらかというと自分は流れの中で引き抵抗の大きなルアーでもガンガン巻きたいがため、負荷がかかる中でも巻きスピードを保ちやすいパワーギヤの方が長年の使用で馴染み深いのですが、今年からはハイギヤモデルを導入しました。

ハイギヤリールは確かにパワーギヤリールよりもディープダイビングミノーが水を噛んだときの引き抵抗は少し手元にかかりますが、その反面ラインスラックの取り易さや魚がルアーの後ろについた瞬間のルアーの挙動をリールのハンドリングしながらの“変化”として感じ取れた具合は「お!」と思うものがありました。

 

流芯を抜けた頃、ルアーの後ろについた魚の気配を感じたため3、4回ほど巻き続けたところで“魚を落とす”ためにチョン、チョンとソフトトゥイッチを2回。

決して魚が嫌がらない程度の喰わすキッカケを与えるための、やさしいトゥイッチングであることにもここでは気をつかっています。

すると、すかさずティップが「グイッ」と入ります。

 

アワセをくれると、バット付近が魚の首振りでガンガンと叩かれているからこれは本命間違いなし。

 

「サクラマスだ!」

 

ルアーに喰らいついた魚は勢いよく流れに乗って下流へダッシュ!

猛烈なスピードダッシュと体をグネグネとよじる恐怖のローリングファイトを落ち着いていなし、ランディングは結実。

④

⑤

ネットに入った銀鱗を見て、「ああ、今年もこの瞬間に立ち会えて幸せだなぁ。」と、じわじわと達成感がこみ上げてくるものでした。

 

水中には障害物も多いから魚が流れに乗ってダッシュされた際に何かに巻いてしまったり、擦れてしまう心配は確かにあるのですが、この魚を釣った際リーダーも1箇所に傷が入っていたけれど、こちらもまた先日ご紹介させていただいたシーガープレミアムマックスショックリーダー5号だからファイト中に傷が入ってしまっていても急激な強度低下は避けられるラインゆえに、タフにやり取りできる安心感は「ここぞ」という瞬間こそアドバンテージ。

 

 

ここは、陸奥(みちのく)・宮城県北上川。

北海道の向こうの大海をも見てきたこの魚は、もとは山奥の渓流に棲んでいた1尾のヤマメ。

ヤマメとサクラマスの関係、山と海の関係を、もっと多くの方々に知っていただけたらうれしいです。

⑤b

未曾有の大震災から6年目を過ぎたこの春も、おかえりなさい。

 

 

Green&Blue。

水の旅人、サクラマス。

⑥

今年も特別な、特別な出会いであることを噛みしめつつ、ヤマメをはぐくんだ山々(緑)とサクラマスへと更なる成長をうながした大海原(青)に感謝―。

 

 

 

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■ロッド:ロックフィッシュロッド

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イベント情報

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「キャスティングPresents 2017ルアーフェスタin仙台」にPRO’S ONEブースを出展致します。

 

■イベント名:キャスティングPresents 2017ルアーフェスタin仙台

■日時:2017年4月22日(土)、4月23日(日)

■時間:4/22(土)AM9:00~PM17:00、4/23(日)AM9:00~PM16:00

■場所:夢メッセMIYAGI みやぎ産業交流センター

■所在地:983-0001 宮城県仙台市宮城野区港3丁目1-7

TEL:022-254-7111

FAX:022-254-7110

■交通:JRでのご案内例→JR仙台駅より仙石線で約18分にてJR中野栄駅へ。JR中野栄駅より仙台港方面へ徒歩約15分、タクシー約5分。他

■入場:前売券800円、当日券1000円(中学生以下入場無料)

※イベント当日は製品展示の他、PRO’S ONEブースにて限定販売品やお得なアウトレット販売も予定しております。

皆様、お誘い合わせのうえぜひご来場くださいませ。

 

 

■問合せ先:(株)ワールドスポーツ

TEL:042-535-6857

●詳しくは下記、イベント公式ウェブサイトをご参照ください●

■公式ウェブサイト:http://casting-lurefesta-sendai.blogspot.jp/

6年前の時を想う、2017年の3月11日。

夜明けを待つ被災地。

ここは6年前の東日本大震災において、最多の死傷者を出した宮城県石巻市―。

 

旧北上川が太平洋と出会うその河口。

ちょうどその中洲に掛かる海から数えて二番目の橋を、一週間前の夜明け前に出向いてシャッターを切った。

ここは海から押し寄せた巨大津波で多くの人が亡くなった惨劇の場。

私自身そのような悲しみの場所を積極的にカメラを持って歩くことには複雑な感情を抱くことから正直申し上げると抵抗を感じる人間なのですが、6年目を迎えるにあたり、また新しい一歩を踏み出すキッカケが作れればと思い夜明けぬ暗闇の中、一人向かったのです。

今回はその写真は載せませんので、皆さんの頭の中で、心の中で、私が撮った一枚の写真をイメージしてみてください。

本日は写真なし、本文だけの綴りですが、なによりも「6年前に思いを馳せる日」です。

お時間あるときにでも以下、文を目で追ってみてください。

 

 

人口の流失、企業の倒産が相次ぐ東北地方太平洋沿岸部。

福島、宮城、岩手とこの3県においてはとりわけ失われた人命と経済の損失は今も大きな爪痕を残す。

その規模を考えれば、もはや人知を超えた出来事であり、いかに強大なものであっても何か一つの力で再生どうこうなるものではない。

巨大地震に大津波、原発の爆発事故と3つの要素が複雑に絡み合った大災害。

近代日本の災害としては、戦後最大の被害規模といっても差し支えないものであろう。

 

 

夜7時を過ぎたJR石巻駅前から続く旧市役所通りまでの道。

その街並みに人の影はほぼなく、依然静まり返る。

 

若者が減った街にその未来を写すことは極めて難しいものと思う。

これからの時代、震災被災地では軒並に地町村規模での人口の縮小、経済の縮小が懸念されている。

我が国に到来した少子高齢化社会の波も更なる追い討ちをかける。

 

実際のところ、私の周りの同世代の多くはこの街を去った。

普通に考えて、無理もないだろう。

残る住宅ローンや自動車ローン、勤め先は津波で被災し勤続が困難となった。

それでも残った家族を守らなければならない苦渋の決断で、被災地を去るゆえ代わりの方法がないのだ。

 

その一方で、留まった者は言う。

給与は上がらない、だけど経済の流れから物価だけはどんどん上がっていく。

田舎ゆえに娯楽も少なく、特に趣味があるわけでもない。

話を聞きまとめると、彼らが言わんとするのは小さい子供を持つ子育て世代には、今の東北地方は極めて過酷な環境、ということだ。

 

このような最中、人間どこに喜びを見出せるのか、その言葉に乗る30代、40代の中堅世代の悲痛は計り知れない。

 

自身にとってもそうだ。

昔からの旧友の多くはいなくなり、残った友人は今や数少ない。

現状を考えれば、一連の震災の影響を受けない遠路に今後を見出した方がこの先の人生を考えるうえでは賢明であるかもしれない、と彼ら同様にこの6年間、私とてそう考えてきた。

 

ここにいると、いつも震災が頭の中から離れないから精神衛生上も好ましいものではない。

これはある種のトラウマと言って差し支えない。

あの日、その後に見た光景は生涯忘れぬものであり、これからも少なからず背負っていってしまうだろうといろいろな意味での覚悟はしている。

苦しい反面、己の場合には「もう少しここで頑張ってみる。」という一心で、この被災地に留まってみた。

 

幸い出張も多い身ゆえ、訪れる異郷の地では一時的に6年前の悲劇から視点を解放することで行き詰まった胸中をうまくやり過ごす術を見出し、これまで精神衛生を保ってきた。

 

「余震活動は全体として徐々に低下傾向にある」としながらも、「今後も長期間にわたって規模の大きい余震が発生し、強い揺れや高い津波に見舞われる可能性がある」。

3月9日付のニュースで発表されていた政府の地震調査委員会のまとめの掲載だ。

ご覧になった方も多いことだろう。

 

 

宮城県には昨年11月にも大きな地震と津波が再び押し寄せたばかりである。

元々の人口が少ない東北地方。広大な土地に対して住んでいる人が少ないわけだから北国としては北海道に次いで自然は豊かな方だ。

田畑や海に起因する第一次産業が主体の土地柄だから、都会のように第二次産業、第三次産業の数は少ない。

あくまでその場所の恩恵がそのまま経済につながっている土地ということになる。

今の社会を見ればよく分かるものであるが、若者が少なく、高齢者が増え続け、若手が就労する仕事先も少ないゆえに新しく東北に移り住む永住者は今後も少ないと見積もられている。

ますます過疎化は進んでいってしまう可能性の方が高い。

東北6県含めても、その総人口はたかだか知れているから、未来の東北に課せられた命題は今もなお大変重い。

 

6年前、自分の命もかろうじて救われた日でもある。

生き残れた、たまたまの幸運に感謝し、あれ以来、社会のために・人のために何か少しでも役立てる人間でありたいな、と心に思うものでした。

決しておごらず、謙虚に人間生きていきたいな、と改めてそう思ったものです。

 

 

 

2017年3月11日の本日は、あれから6年―。

今もなお私の親戚の多くは行方不明のままです。

きっと海のどこかにいる、そんな縁のなつかしい顔に思い馳せながら、静かに過ごす日。

 

 

北海道から帰って来た昨晩は、以前釣り雑誌の企画で担当させていただいた「サカナサク、海の旅。」(地球丸/ソルトウォーター誌で掲載)という一年間に渡る東日本大震災被災地の海を釣り歩くという他に類を見ない連載の模様を一人思いふける夜を過ごしました。

 

津波が襲来した千葉県九十九里浜~青森県六ヶ所村に至るまで。

その中には福島県の東京電力第一原子力発電所の近郊を取材した記憶も含まれています。

大の大人が言うのもなんだが、正直言って怖かった。

自分一人では行けぬ場所にも同行して下さったカメラマンの存在はとても心強く、二人三脚で成し遂げたその一年の旅はその後の人生にとっても大きな糧になっています。

 

6年目の3月11日、あなた様はいかがお過ごしでしょうか。

 

これから迫る首都直下型地震や南海トラフ地震と、この国に来たる未来の巨大地震や大津波の脅威から100%安全に逃れることは難しい。

それは明日かもしれないし、30年先かもしれない。

こればかりは分からないから、どうにもならないものでありますが、私が生きている間には再びあの日のような光景を見たり、再び経験するかもしれない。

 

だけど、時間はとまらないから人は「今」を生きていくー。

 

 

 

あの日は強い揺れのあと、雪が舞う金曜日でした。

6年後を迎えた本日の土曜日、地震発生時刻のちょうど40分前頃でしょうか。

あの日よろしく今日もまた小雪が舞ったタイミングで、頭の中は6年前にタイムスリップするものでした。

川を遡る黒い渦と知ってかったる街並みが水没している光景は今日もこの目蓋に焼き付いている。

家族を思って4日後に駆けつけることが出来たその日にはまだ引かぬ海水の中を胸まで浸って水の中をこいで歩いた水の冷たさも忘れられるものではありません。

「こんなことが世の中で起きていいものか!」と怒りを覚え、恐怖におびえながら必死に暗い水の中を突き進んだあのときのことをー。

 

 

今、生きていること。

今、生かされていることに感謝し、また新しい一年を「少しでも前向きに生きて行けれたらいいなぁ」と思う、皆で迎える・皆が想う、特別な3月11日。

 

文末にあたり、一連の東日本大震災において亡くなられた多くの御霊と今も尚きびしい避難生活が続く皆様に哀悼とお見舞いの意を申し上げ本日の綴りとさせていただきます。

クレハ合繊/シーガーのラインとフロロリーダーの組み合わせ。サクラマス釣りにフロロカーボンラインの特性を知って釣果に生かそう!

前回はサクラマス釣りのフックについて触れましたが、今日はラインについてです。

サクラマスシーズンです。

何か少しでも知識の足しになれればと思い、少々詳しく書いてみました。

長編ですが、興味のある方は最後までお付き合いいただければ幸いです。

①

PEラインの使用を前提としてバラシにくさを追求した次世代トレブルフック、カルティバ/STXシリーズにSTX-38、STX-45の登場に伴い、今後はこういったPEライン専用トレブルフックの使用頻度は色々なジャンルの釣りで世の中的に高くなると思うのですが、私も例外に漏れずその多くの時間でPEラインの使用が大半を占めるようになってきています。

あえてここで語るまでもなく、PEラインの恩恵は大きいと思うのです。

②

サクラマスの釣りではメインラインにフロロカーボン単体で使うことは少ないものの、ナイロンとPEの2つがよく使われていますよね。

海サクラのショアキャスティングや海サクラのオフショアジギングに関しては言うまでもなくPEラインが主役ですが、私の場合には河川や湖でのキャスティングでもナイロンラインよりもPEラインの方が使用頻度高しです。

ただしこれは人それぞれで、よく行く河川や釣り方、釣り方の好みによって素材の異なるライン同士を使い分けるべきなので、単純にどちらのラインが良いというものではありません。

適材適所であることが前提です。

 

さてさて!

PEラインのキャスティングゲームでは摩擦抵抗の少ない8本拠りのモデルの方が飛距離に優れと水切れも良く、糸鳴りの低減につながるため「投げて巻いてルアーを動かす釣り」では多くメリットを生み出します。

サクラマス釣りではPEラインの号数は1号を使っています。0.8号や1.2号を使うこともありますが、基本は1号です。

愛用しているのはクレハ合繊「シーガーライトタックルフラッシュⅢ」。

③

10mごとに色分けされているだけでなく、1mごと、5mごとにも細かく色分けされているので投げた飛距離と巻き取った長さを見た目ですぐに判別可能です。

それでいてクレハ合繊が誇るPE原糸「シーガーリミテッドPE」の採用で従来品の同社PE原糸「グランドマックスPE」よりもグレードと使用感が上がっている点も見逃せません。

投げやすいしなやかさもあって、適度な張りもあるのでラインに起因するトラブルは極めて少ない。

ロックフィッシュゲームでのロングスピン釣法でも私はこのラインを使用しているので、媒体のタックルデータ欄で目にする機会も多いことと存じます。

私はメーターマーキング機能を視覚でも捉えて活かしているわけですが、単色でも別にかまわないという方にはシーバス釣りに人気の「シーガーR18完全シーバス」シリーズも良いでしょう。

原糸は同じ「シーガーリミテッドPE」なので、単色タイプかメーターマーキング入りタイプか、という色の配色の好みでも選んでいただけます。

現在、シーガーR18完全シーバスの方は“フラッシュグリーン”と“ステルスグレー”という目立つ色と地味な色の2色展開になっています。

 

私はメインラインは使いやすさ重視なので、何用、何用という糸のパッケージに書かれているような銘柄は気にしません。

銘柄よりも使いやすさの方に重点を置いています。

糸の特性でバックラッシュの多い糸や玉になってしまう糸、クセの強い糸やヨレヨレに拠れてしまう糸、耐久性の低い糸は根本的に使用しないようにしているため、そこはトラブルなく使える安心できる釣り糸がいいですね。

 

次はリーダーです。

私の場合にはサクラマス釣りでのリーダーはフロロ20lbです。あとは、ときどきフロロ16lb。

サクラマス釣りで使うフロロリーダーの銘柄は主に二つで、事前に室内でリーダーを結ぶ際にはシーガーグランドマックスFXを、現場でリーダーを結ぶ際にはシーガープレミアムマックスショックリーダーを使っています。

④

クレハ合繊/シーガープレミアムマックスショックリーダー。

 

グランドマックスFXも、プレミアムマックスショックリーダーも、どちらもソフトタイプのフロロリーダーというのが共通しています。

しなやかさが顕著ですので、バキバキに硬いハードタイプのフロロではありません。

ご周知の通り、PEライン自体はほぼノンストレッチなラインですから、魚の暴れをいなす意味ではショックアブソーバーとして代わりにリーダー部分で少し伸びてほしいわけですが、ナイロンリーダーよりはフロロリーダーの方が耐久性・耐摩耗性・強度が上回ることと水の中での屈折率の関係で透明度が高く、ステルス性に優れるのもフロロを用いる理由です。

④b

フロロカーボンラインは取り扱い慣れない人ですとナイロンよりもゴアゴアして扱いづらいと最初は感じることもあるかもしれませんが、慣れもありますし、シーガーのフロロに関してはしなやかさも持ち味。

これまでの経験上、特に不具合はなく、むしろこのフロロリーダーには「ここぞ!」という時にずいぶんと助けられました。

真鯉

仮にこんな太いコイ(80cmオーバー)が川の流芯で掛かっても、シーガープレミアムマックスショックリーダー5号なら結びがきちんとしていれば問題なくあがってきます。

 

シーガーのフロロはカタログ・情報等をご覧いただければ一目なのですが、硬さの表示が明確なのと、ポンド数も明確に表記されているのでその点もぜひ細かくご覧になってみてください。

 

ここからは専門的なお話にはなってしまうのですが、通常フロロカーボンラインの5号(つまり20lb)相当の太さは標準が0.370mmです。

国内外たくさんのラインメーカーがあるわけですが、各社の製品の中には0.370mmよりも太い5号が存在していますので、そのあたりは同じ5号(20lb)でもフィーリングがガラリと変わってくるので釣り人はそのことをよく把握して購入する必要があります。

通常であればフロロの0.330mm=16lb(4号)相当、0.370mm=20lb(5号)相当なのですが、0.370mmで20lbではなく18lbと表記されていたりする場合もあり、その場合は後の20lb相当は実質22lbや25lb相当の太さ(mm)に知らず知らずにズレ込んでいる場合があります。

極論すれば、5号(20lb)のはずなのに0.370mmよりも糸が太いということは、糸の強度が標準直径よりも低いことになってしまいます。

たいていの場合は知らず知らずに製品イメージで購入することが多いとは思うのですが、この点だけはよく把握して購入することがおすすめです。このことは釣り経験の長い人でも、知っていない人が多いのですが、なぜかと言えば私たちが日本人ゆえに「号」で糸の太さを判断する傾向が昔から顕著だからなんだと思います。

号の表記はルアー釣りの人にとっても、エサ釣りの人にとっても分かりやすいですし、ルアー釣りの人であれば普段からポンド表記も同時に見慣れているので、こちらで糸の太さを判断してしまっているという人も多いことでしょう。

ですから17lbとか、18lbという端数や18lbという珍しいlb表記の場合には単純に4号と5号の間の4.5号という意味かと思えば実は違っていて、その銘柄のmm数(何mmで何lb表記になっているのか?という標準直径)を確認してみることをおすすめします。

つまりのところ、ラインの太さ選びは号数やポンド表記ではなく、本来はmm単位でラインの太さを判別した方が正確な値の太さを掴みやすいんですね。

ですが、フロロラインのパッケージに記載されている●●●●mmという数字をあまり気にしない人の方が多いというのが実情でしょうし、初心者の方にはmmでラインの号数を判断するのはなかなか難しいとは思うのですが、これも何事も経験でありラインをついても釣歴が長く詳しくなっていくと次第に分かるようになります。

中級者や玄人の方はぜひ今一度、ご愛用ラインの「標準直径」が何mmの太さを普段使っているのか確認してみて下さい。

そうなると例えばパッケージには18lbと書いてあるのにmmで調べると実は4号相当の太さでしかなく、自分が思っていたよう4.5号ではなかった!、本当は4号=16lbだった…という場合もあるかもしれません。

 

2lbや2.5lbといった超極細フロロカーボンですらアジングの台頭でよく使われるようになったご時世です。

ラインは4lb(1号)ほど強度が異なるとずいぶんと違うものですから、自分の愛用タックルの糸強度を正しく知るという意味では私の経験測ではとても重要だと考えています。

釣り人にとっては身近なフロロラインですが、実際のところあまり知られていない盲点になってたりします。

 

お話をシーガーのフロロカーボンリーダーに戻しますね。

0.370mm=20lb、つまり5号のフロロカーボンの強度ですが、シーガープレミアムマックスショックリーダーの場合には20lbではなく、22lbの強度になっています。

⑥

つまりは通常の20lbよりも2lb分強度が強いのです。

 

話はそれますが、ロックフィッシュ用に私が用いるグランドマックスショックリーダーの場合には更に強度が強くて0.370mmなのに24lbもの強度があります。

通常の0.370mm=5号=20lbよりも4lb強度が高い、こちらはなんと「24lb」強度なのです!

⑤

クレハ合繊/グランドマックスショックリーダー。

 

渓流トラウトルアーやバス釣りのライトリグをやられている方でしたら4lb(1号)の強度でもいかに強さがあるかすぐにお分かりいただけると思います。

この差はとても大きい。メリットになる。

同じ0.370mmの5号で20lb以上の強度、24lbの強度があるなんてロックフィッシュゲームでは願ったり叶ったりなんです。

 

しかしこちらのグランドマックスショックリーダーは硬さが強いために伸びが非常に少なく(ハードタイプなので、その反面感度は最高!)、PEライン使用時のサクラマス釣りの際にはリーダー自体ももう少し伸びてほしいためこちらは使用せず、2lb分強度は下がるけれども20lbよりも強度が高くてやわらかいフロロリーダーのプレミアムマックスショックリーダー22lbを使用しています。

⑥

サクラマスにはこちらを使用する頻度が高いです。

釣りをするのがたいてい寒い時期が多いですから、強い糸でありつつも素材のやわらかさも現場の手の冷えた中で結ぶのも楽なんです。

 

下の写真(↓)は根ズレ上等なロックフィッシュゲーム、磯で釣りあげたアイナメです。

⑦

ですが根魚釣りとは異なり、サクラマスの場合には岩場を釣るロックフィッシュゲームほどズタズタになるようなひどい根ズレはそう多くはないがため、魚の習性から考えた釣り方の特性からしてもこちらの製品の方がマッチングしやすい、ということでサクラマス狙いの場合にはプレミアムマックスショックリーダーを多く選択しています。

 

⑧

ということでリーダーひとつとっても実は凄くバリエーションがあります。

針の素材が変わって強度が増した分、針は折れにくく、針は曲がらなくなってきました。

そうなると…スナップやスプリットリング、リーダー、ライン、リール、ガイド、ロッドのブランクにその負荷はかかってきます。

スナップやスプリットリングは金属ですので変形はしてもそうそう切断されるまでには至りませんが、リーダーやメインラインはあくまで「糸」ですから使用によって弱くなれば切れる宿命です。

 

おそろしいことに、釣り針の素材の改良と進化はこんなところまで影響を及ぼすのです。

 

タックルの一部分が変わると、全体にまで強度バランスの見直しが迫られる。

そういう観点からしても針強度の上昇はリーダーやラインのセッティングを今一度見直す機会です。

 

フロロカーボンでお困りの方がいらっしゃればもしよろしければ、クレハのラインもぜひ使ってみて下さい。

1971年に世界初のフロロカーボンラインを発表したのがクレハです。

クレハは日本のメーカーですので、この功績は日本釣具界の誇りといっても過言ではないでしょう。

 

今や世界中で愛される日本が世界に誇るラインメーカー・クレハ「シーガー」は言わずとしれたフロロカーボンラインのパイオニアメーカー。

アラスカに行っても、カリフォルニアに行っても、現地の釣具店にはシーガーのフロロカーボンラインは置いてありました。

日本では、大間のクロマグロ漁師さんも愛用しているほどです。

荒れ狂う海に己の命を懸けてまで出漁し、一攫千金の“黒いダイヤ”を釣りあげるために、本職の漁師も私たちと同じくクレハのフロロラインを使っているという事実。

フロロカーボンラインのメインラインやリーダーへの傷が原因で大物らしき魚をラインブレイクした…という苦い思い出のある方こそ、一度シーガーのフロロカーボンを試してみてください。

 

リーダーとしての最高峰の強度と機能を求めるなら「グランドマックス」シリーズを。

感度重視ならグランドマックス、強度は同じながらグランドマックスを改良しソフト化したものがグランドマックスFX。

そして、ルアーフィッシング用リーダーとしてのしなやかさとPEラインとの結束のしやすさを求める場合には釣り場での携帯性にも優れるシーガープレミアムマックスショックリーダーがまずは使いやすいかと思って本日はここに紹介させていただきました。

 

今日の綴りは釣り針の強度アップに伴う、釣り糸にまつわるサクラマスの話題をお届けしました。

 

専門的な視点からも深くお書きしましたが、結局は今年もサクラマスと対面できたらいいなぁ~という純粋な気持ちに過ぎないんですけどね(笑)。

 

ということで、私もラインをリールに巻いて…スタンバイ。

スタンバイOK

嗚呼、サクラマス釣りに行きたくなっちゃいましたぁ~(泣)。

 

 

 

 

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