3月は南方系キジハタが開幕する一方で北方系アイナメ・ソイは5月から再開するとして、しばしお休みの季節。
ロックフィッシュ用のラインはスプールから全部引き出して、リールはオーバーホールへ。
リールは精密機器につき、定期的なメンテナンスは欠かせません。
バークレイのラインリトリーバー、長年愛用していますがこれ、とても便利なんです。
赤いボタンを押すとリールに巻かれているラインを自動で引き出してくれます。
普段使いではもちろん、取材先にも持参しライン交換の時間を短縮してくれる優れたアイテム。
利便性が高いですので、ライン交換がマメな方はぜひ。
さてさて!
サクラマスの季節を迎えました。
ですが……今月の予定を見てみると……(オフィシャルを除く、プライベートなサクラマス釣りには)ほんの僅かしか行けそうにないという具合。ジレンマは感じますが致しかたない…。
「3月」は社会では年度末ですし、釣具界では3月、4月の予定がどこも年々過密になっていることから、その反面フィールドで味わえる時間が減ってしまうのは現実で、いち釣り人としては名残惜しいものの、サクラマスはこの時期からの釣りですので、ちょっとでも釣りに行けたら気分転換のつもりで桜の名を与えられし鱒の息吹を…海なり、川なり、湖なりで感じ取ることができればと思っています。
希少な存在だけにアタリが頻繁に来ることはまずない魚です。
ですのでルアーはこだわりのアイテムを厳選して使いたい。
もちろん、フックの確認もおこたらず。
今年は待望の凄いトレブルフックが発売になります。
既に多くの方が知っていらっしゃるであろう、カルティバ/スティンガートレブルSTXシリーズ最新作の「STX-38」と「STX-45」の登場です。
38番、45番、待っていました!という方は多いのではないでしょうか。
ご存知の通り、PEライン完全対応、あのタフワイヤー素材STX-58同様のシリーズです。
サクラマス、アメマス、ヒラメ、シーバス、ハタなどでPEラインを使用する釣りでちょうど重宝するワイヤー径。
あとは!
北海道の渓流で70cmを超えるようなワイルドビッグレインボー(虹鱒)を5cmミノーのプラッギングで攻め落とすような場合にはSTX-38の針強度は相当なお助けアイテムになると思います。
従来のST-36では大物が掛かったときに伸ばされる、だけどST-46では針が太くて重いから、渓流の中に放り込む5cmミノーの動きがどうも悪くなってしまって思い通りのアクションが出せずに魚の食いつきが……という針バランスに関するこれまでの課題もこのタフワイヤー素材が採用された次世代トレブルフックの登場で「トレブルフックにおける悩み」はだいぶ解消されそうですね。
そんなSTX-38とSTX-45ですが、両者は針の形状が異なるのですが機能にも違いがあります。
詳しくは追々オーナーばりのサイトや発信情報で確認いただくとして、いずれにしてもPEラインで魚と引っ張り合いしたときでも痛恨のバラシを減らすための創意工夫であり、最終目標である「ランディング成功」という到達地点はもちろん一緒です!
今回のSTX、針の形も凄くかっこいいのです。
触ると、キンキンキンと鋭い音が響くくらいです。
STX-38(プロト)の♯6番はサクラマス用プラグに愛用。
これまではサクラマスプラグにはST-36、ST-36RDやST-46、ST-46RDを使用していましたが、今後はPEラインタックルでは「PEライン完全対応トレブルフックSTX」の出番が多くなりそうです。
できることであれば絶対にバラしたくないサクラマス。
信頼のSTX装着で、安心感も更にパワーアップです。
STX-38への針付け替え作業、何気に楽しいです(笑)。
これだけでテンション上がってきます。
川に!海に!
3月ということで、とにもかくにもサクラマス釣りにあちこち行きたくてウズウズしていますが、まずは目先の仕事をこなすことが今月の課題。
あとはちょっとした時間にサクラマスの単行本を読んだりも良い気分転換。
合間、合間で川に立つ情景を心に描いてー。
精力的に行動されるサクラマスアングラーの皆さんは、この春もぜひ良い釣りをされてくださいね。
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2017年3月2日 |
カテゴリー:製品情報
今日から3月―。
早いもので、先日ウグイスの「ホーホケキョ!」というきれいな鳴き声を聞きました!
北国の朝はまだマイナスの気温……。
仮にこんなときに釣りをすれば……写真のようにあっという間に凍ってしまって一時的な釣り不能なることもしばしば。
しかし、太陽の位置が高くなってくれば次第に現象は解消され、ふと目をやれば羽虫も動きだし、ウグイスの声も耳に入ってきたりすることがあります。
寒さは続くものの、自然界では既に春に向けて着実に動き出しているのだなぁ~と感じさせてくれるのが3月です。
先日も綴ったように今月くらいからは南の方から順番にキジハタの釣果も聞かれるようになっていきますね。
今年のロックフィッシュシーズンも各魚種それぞれにとても楽しみなものです。
そんなタイミングで、こちらの本がリリースされました!
ロックフィッシュマガジンvol.2
~美しき岩場の宝石と出会うために―。~
この「美しき~」のキャッチ、根魚を狙って釣りあげるうえでのウィークポイントですよね。
こういうことをいつまでも楽しみに持ち続けたく、私の場合には魚釣りを長く続けています。
「この世界観、いいなぁ~」と子供の頃からずっとそう思っています。
さて!
こちらの根魚釣り専門誌は、「考えるロックフィッシュゲーム」という連載を担当させていただいている月刊誌「ソルトウォーター」(地球丸)が手がける別冊シリーズです。
ご覧の通り、vol.2となる今号はキジハタが目印。
前回(vol.1)の表紙は宮城県仙台で私が釣ったクロソイが表紙でしたが、今回の第2号は本誌取材で島根県出雲で釣ったキジハタが表紙になっています。
その取材のとき、この表紙となったキジハタを撮影していただいたマネージメントエディター・RIVER-WALK編集長も自社のブログで綴られています。
RIVER-WALKブログ【岩場の宝石】(←どうぞこちらも!)
つい先日まで当ブログでも瀬戸内海を舞台としたキジハタ話を綴ったタイミングでしたが、この本のリリースと相まってちょうど良い季節の話題ですね。
もともとキングオブロックフィッシュなる存在には寒冷域に生息するアイナメが古くから知られておりますが、今やロックフィッシュ界の最人気ターゲットとして認知されるようになったキジハタという温暖域に生息するパートナーを得たことで、両雄が結ぶ北と南の統一化が進んで「ロックフィッシュゲーム全体」の魅力が助長、見直しがはかられています。
そんな近年稀に見るスターフィッシュがロックフィッシュの世界から輩出されたことは純粋にとても喜ばしく思います。
個性的な造形美や色彩美を持つ根魚たちは鱒(マス)のように美しい、とても画になる魚類です。
現在の日本で「ロックフィッシュゲーム」として狙われている魚の種類の多くは大きすぎず、小さすぎずのバランスがとても頃合がよく、どの根魚もしかるべき瞬間をおさえれば写真映えもします。
1尾1尾が宝物のような存在ですから、運良く釣れた際にはどうか丁重にやさしく扱って、「今だ!」と思う一瞬の姿を写真を撮ってみてください。
ゆらゆらと生い茂る海藻に、ゴツゴツした岩場。
そんなところを棲家としている住人たちは渓魚同様、素で美しい色彩を放ちますので魚の魅力を存分に引き出して写真に収めることも釣りの醍醐味、満足のひとつです。
ロックフィッシュファン待望の一冊です。
よろしければご覧になってみてください~。
本日は新しいムックのご紹介でした。
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2017年3月1日 |
カテゴリー:雑誌掲載・DVD
★プロズワンからのお知らせ★
雑誌SALT WATER別冊「ロックフィッシュマガジンvol.2」(地球丸)が発売されました。
●ロングスピン+ロングベイトの新戦術
オーバー9フィートのロングレングスがロックフィッシュゲームを変える
精度をともなう守備範囲の拡大 佐藤文紀
●アイナメ、べッコウゾイ、クロソイを相手に迫力のゲームを展開
東北大型ロックに照準 メイン3魚種「習性」から考えるリグ作り
佐藤文紀
●スイミングで誘う!! ボトムを攻め切る!!
2017 メーカーイチオシロックフィッシュ TACKLES
ぜひ、ご覧くださいませ。
2017年2月28日 |
カテゴリー:雑誌掲載・DVD
2年以上もの試行錯誤を経て調子を整え、アラスカへも旅立ち、瀬戸内の至宝ともいうべき大魚も仕留めたロックトランジット。
シューティンウェイから受け継いだその揺るぎない信念に留まらず、独自の意味合いを持って生まれたまた異なる性格を持つ存在です。
3月ともなれば南日本では今年もまた新しい根魚シーズンの幕開けを迎える季節。
今やこの釣りは日本全国区で楽しめる釣りにまで成長しました。
世の中が変わり、認識ターゲットが増え、釣り場が全国に拡大し、釣り方の変化と新しい釣り方がどんどん生まれている最中。
ロックフィッシュゲームもまさに激動の時代。
そんな本日は、ロックフィッシュロッド「ロックトランジット」が背負う意味と、どういう視点から生まれてきた作品なのか、ということを開発に携わってくれた人々を代表して小生の方からご紹介させていただきますね。
ロックトランジットは、釣り人が釣り時間を楽しむための添え物であるがゆえ、「武器」でもなければ、「漁具」でもありません。
プロズワンが願わんとして想うは、只一つ。
釣り愛好家のどなた様でも「あぁ、釣りをしていて良かったなぁ」と思える幸せの瞬間、感動の瞬間、「ただあなたのそばある1本の釣り竿」という素朴な存在でありたいということ。
ですから、魚の存在やあなたの存在からいつも一歩下がったところにあるこの釣り竿はちょっと控えめな存在。
竿の化粧も目立ちすぎないよう、デザインの配色まで気を配っての彩りを施しています。
この人生の主人公は他の誰でもない、あなたのもの。
それも一度きり、です。
その一生、人生の思い出はあなた自身が作っていくものだから、人が強い望みで憧れの魚と対面を果たしたときに「この竿で良かったなぁ」となんらかの形でその手に握る道具にも少しの気持ちを向けてくれたら、釣り竿としてはそれだけで十分な役目を果たしていると思うんです。
持ち主の感情が一瞬でも「モノ」に注がれるその瞬間、それはまぐれもなく愛情です。
それがロックトランジットに与えんとする本望なんです。
ロックトランジットのロックは広義での根魚を意味するロックフィッシュのロック、トランジットは乗り継ぎという意味が込められています。
「乗り継ぎ」という言葉には、場所から場所を移動する際の乗り継ぎという意味合いもあれば(つまりは国内外どこでも使えるという捉え方)、他の釣りから新しく根魚の釣りを本気で楽しんでみたいときにその受け皿となれる存在(長く大事に使っていただけるようにという製品としての捉え方)としての乗り継ぎの意味合い、これまで使っていた竿からレベルアップを果たすときの受け皿となれる存在(ハイエンドロッドとしても満足していただける、所有する喜びを味わっていただける製品としての捉え方)という3つの主目的が込められているんです。
あくまでも静かに時を語る「モノ」として、釣り人それぞれの色に染まってくれる、そんな存在を目指した作品です。
釣り経験の浅い初心者~プロユースまで使い手それぞれに馴染んでいく深みも持ち合わせています。
例えば。
誤解をおそれずに言うならば、トラウトロッドはとても地味だと思うんです。
外装が。
ネイティブトラウトルアーロッドやトラウトフライロッドに見られるそれの多くは全体的に控えめなデザインが施されている。
だけど、すごく美しい。
そして、かっこいい。
それは釣り竿としての機能に、トラウトやサーモンの「美」という存在を引き立たせる役目も同時に果たしているからなんですね。
5年、10年、15年と……年数を重ねて竿が退色していっても色あせるどころか、輝きを増して見えてくる作品としての奥行きがあるな、と感銘を受けることもしばしば。
見た目の奇抜さや派手さとは一線を引いた、「つつましい美しさ」がこの世界の作品には確かにあって、簡単な言葉で表すとすれば私の中では“気品高い”という言葉にも当てはまるでしょうか。
いつかそんな竿を、ロックフィッシュロッドの世界でも表現できないものだろうかー。
そんなことも心の中で考え、長くあたためてきました。
シューティンウェイとはベクトルの異なる意欲作がロックトランジットということなのですが、それはまるでトラウトロッドのように獲物の美しさをより引き立てる存在ともなろう、気配りのデザインを随所に取り入れています。
今度はぜひ、皆さん方が魚のお写真を撮るときにロックトランジットをレンズの向こうにそっと添えて写真を写してみてください。
やがてその記憶は貴方の中では永遠に刻まれ、いつ振り返ってもその感動の思い出を心の中で大切に楽しんでもらえることと思います。
そんなときに添え物なる存在として、この美しき根魚釣りの世界でもそれが似合う釣り竿があったらいいなぁ、と。
ですから自己主張し過ぎずも確かな存在ある釣り竿をご提供したく、プロズワンならではの風合いでお届けしております。
ぜひ今年も。
根魚釣りを愛するどなた様も「楽しい!」と思える瞬間のお手伝いが出来ますように願って、1本1本大切にお作りしています。
幸いこの国は四方を海に囲まれた根魚王国。
北のウサギアイナメから南のスジアラまで凄い根魚はたくさんいて、既存のロックタックルでは無謀だとしてもクエとか、イシナギ、タマカイといった、ときには人間の体重を超えていく超巨大な根魚までいます。
だけど、大事なことは魚の大小が価値のすべてではなくて、それよりも美しい根魚は全国にたくさん生息していることに目線を移すともっと広い世界が開けてくるような気もしませんか?
あとはそこに希少価値や食味、大きさという名の付加価値が少しつくだけで、それよりもその人が目的の魚を追い求める動機や物語こそに根魚釣りの大きな魅力が秘められている気もまたしているんです。
そうすると、浅い海に生息する身近な魚から、深海に潜む滅多にお目にかかれないレアな魚まで釣り人と遊んでくれる魚はたくさんいますよね。
そしてそれは世界の海にも……。
根魚一尾に夢一生見続けられるのもそんなところから。
そんなロックフィッシュゲームの世界を思う存分に楽しんでいただけたら根魚大好きプロズワンとしてはうれしく、今年もそんなお手伝いできればいいなぁ~と思っています。
簡単に申しますと、「ロックトランジット」とはそんな釣り竿であってほしいなぁと一同、願っているんです。
機会がありましたら、ぜひ使ってみてください!
本日は「ロックトランジットを携えて。四国・瀬戸内キジハタゲーム」の追記としましてー。
3月!
良いロックシーズンの幕開けとなりますよう願いまして。
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2017年2月27日 |
カテゴリー:製品情報
今宵の瀬戸内キジハタゲームも時間的には最終局面に差し掛かる頃合。
待ち望んだ瞬間がついにー。
本日の更新は、小生がキジハタとめぐり合う場面の綴りです。
自分の立ち位置の左から右へ潮の流れが次第に速くなってきました。
速いといっても激流ではなく、程よい感じの一定の流速です。
11gのブラスシンカーの比重で、底ベタせずにきれいに流れていく流速です。
釣れるならこのタイミングで釣っておきたい。
アタリは…来るか……。
一発来るのか………。
組み合わせたリグはご覧の通り、ライトテキサス。
詳細は、クランクシンカーSP 3/8oz(11g)【プロズワン】+ロックンビーズソフト【プロズワン】+ツイストロック2/0【カルティバ】+ガルプSWパルスワーム4”のモエビカラー【バークレイ】です。
こちらのリグ、イメージしたのはシャコであり、イカ(アオリイカの新子)です。
ワームの色も出来るだけシャコとイカの色に似せるように吟味した「モエビ」カラー。
半透明な透け感がグッドですね。
更に海底が砂地なので、モエビカラーは砂の粒子とも馴染むのでサンドボトムで使うにも相性も良いカラー。
リグを投げると水面に幕を張るPEラインの角度は真っ直ぐ軌道から次第に下にカーブして(流れをはらむことで)垂れていくからそれが行き過ぎたら回収してまた正面に投げる。
川のサクラマス釣りでスプーンを投げてダウンで流す釣りのそれに近いですね。
あるいはシーバス釣り楽しんでいる方であれば、シンキングペンシルを流れに乗せてドリフトさせる釣り方もこういったテイストがあるので、そういった感じで捉えていただくとこの状況の釣り背景が分かりやすいと思われます。
今、ここで行いたいのはキジハタを狙って獲るためのワームリグのナチュラルドリフト。
PE2号の糸の太さによる抵抗も今はラインスラックがちょうど良く出ていて、きちんとタックルが合っている感じがします。
砂地から敷石に切り替わっていく境目の中層を横に流していったときのことです。
「コツン」と小さいくも分かりやすい生物反応をロングベイトキャスターのティップは感じ取りました。
この衝撃、中層だからボトムではありません。根にぶつかったわけでもないから、これは魚のアタリでしかあり得ない。
「喰った……。」とラインスラックを高速で回収し、ひと呼吸置いてからのフルパワーフッキングを入れます。
流れの中で大きなキジハタをフックアップした瞬間の重み「ズドン!」がロッドに乗ります。
「来た!!」
相手はキジハタ。
同サイズのアイナメやソイを超える、あの強烈な感触が伝わってきました。
「これは、デカイ。」と、とっさに悟りました。
最低でも40センチはある手ごたえ。
魚は横に突っ込みますが潮の流れに乗られて万が一敷石の隙間なんかに入り込まれてしまったらラインに傷が入ってのその後の引っ張り合いになったときにラインブレイクが心配ですから、有無を言わさずリールのハンドルを力づくでガンガン回し続けます。
ロッドとリールの強度は心配いらないのですが、根ズレに弱いPEラインですから例え2号でもズタズタに根ズレした状態で魚と引っ張り合いをすることだけは避けなければなりません。
水面に魚の顔を出して一度、空気を吸わせてしまえばハタやソイは大人しくなることが殆どなので、ひとまず安心(アイナメの場合には浮き袋が欠如しているためこの通りでもないですが)ですが、まだ気が抜けないため、ここが最後の踏ん張りどころ。
痛快なファイトを経て、足元に寄せたら魚の大きさの確認とフッキング状態を即座に判断。
ライトを照らして見た感じ、これは思った以上に魚が大きい。
「やった、でかい!、でかい!!」。
「これは45cmはありますね。」(佐藤)
「いやいや!! もっとデカイですよ、50クラスですよ!!」と、隣の堀川さん。
水面に浮かせた瞬間は45センチくらいに見えたのですが、実際この大きさのキジハタをマジマジと見るとなると、ちょっと痺れました。
野生の50cmクラスのキジハタは自身も初めてお目にかかりました。
素直に「やったぁ~!!」と思えるものでした。
アタリ1回、バラシ1回で釣果ゼロからのどんでん返し。
これなんですよね、「この1尾」にすべてを託していた。
サイズはたまたま大きかっただけですが、自分の狙った通りにキジハタが釣れるうれしさは本当に痛快で、更に40cmあれば言うことなし。
岸から40cmのハタが釣れるって実は凄いことなんです。
少なくとも、いつもいつも全員に行き渡る釣果では決してありません。
だから、今宵は期待以上の魚が運良く来てくれたんだと思いました。
一晩やって私の釣果はこのキジハタ1尾がすべてなのですが、この1尾との出会いが最高にうれしい結果であり、この1尾のキジハタに会いたいがために一晩寝ずに竿を振り続けたんです。
キジハタを狙うロックフィッシュゲームの魅力って、そんなところに大きな感動を覚えます。
あくまでも「自分の場合には」ですが、小さいのが仮が20尾釣れるよりも、アベレージサイズが10尾コンスタントに釣れるよりも、釣れるか釣れないか検討もつかない(むしろ釣れない可能性の方が高い)40cm、あるいはそれ以上の大きさのキジハタに挑んで獲れたときには「最高にうれしい、大満足!!」と心の底から湧き上がる喜びを感じるタイプの釣り人なので、まさにこういう出会いを待っていたのです。
この時で、時刻は午前3時51分。
あと1時間半もすれば夜明けです。
まさに一晩この「一発」のために粘っていた甲斐がありました。
フッキングの位置もバッチリ決まっていて、これなら糸が切れない限りはバレないでしょう。
「ロックンビーズソフト」を光らせたクッション兼バイトマーカー効果も効いていたと思います。
暗闇の水中の中で1点だけ光るところがあることは、魚が狙いを定めるのに効果が上がる気がしています。
こういうキジハタが喰ってくる、だからしっかりと獲り込める道具立ては必要。
そこに妥協してしまうと、一か八かの魚が掛かったときに後々後悔するかもしれない…。
しかし、それは原則“なし”なんです。
一撃必中で獲っておかねば……。
その後、再びロングスピンでは安定して釣果が出ていてこちらは私の目の前でヒットしたキジハタ。
常夜灯から漏れる光の下をなんとキジハタが泳いでいる姿も目撃。港内側の堤防の先端付近、こちらは水深7mほどですが、7mあってもキジハタは悠々と上層(水面下1m~2m近くの間くらいの層)を泳いでいました。
シャコやアオリイカを狙って、キジハタが上層まで完全に浮き上がって泳いでいるんですね。
こういうタイプの根魚ですから、ボトムをズルズル引きずってしまうとたいてい結果が伴わないことの方が多いんです。
同じロックフィッシュゲームカテゴリーでも魚の種類が違うと、それぞれで狙い方も異なります。
更に細かく言うと1魚種ずつ種類が違うわけですから、そこの違いを勉強していくとこのジャンルの釣りはもっと面白くなりますよね。
いずれにしても「あ!キジハタだ!」と泳いでいるキジハタの輪郭が見えたところにワームを落としての即ヒットだったから私も見てて興奮しました!
おめでとうございました!
その後はパタリと魚の気配がなくなり、釣果もストップ。
全然釣れなくなった頃には夜が明けてきました。
朝マズメは期待とは裏腹にまるでダメで、タイミング的には暗いうちがベストだったのでしょう。
この釣行はこれにて完結。
終始、スニーカーで楽しめる港をフィールドに点々としたことも身体の負担が少なく、良かったです。
安心の夜釣りが楽しめました。
今回、こだわりを持って使っていたロックトランジットRTC-922EXH“ロングベイトキャスター92”は見た目のままの通り、とてもパワフルなロッドでアクション的には剛竿の部類に入ります。
太さ・硬さだけでなく、長さにもこだわって開発された9フィート2インチの長尺モデル。
大型根魚をフルパワーフッキングで掛けてブチ抜いて獲る!みたいな豪快な釣りにも平然と対応します。
しかし、ただ強い剛竿では魚を誘うための繊細さは演出できないため、7gリグも投げれる柔軟性も与えつつ、11g~ナツメオモリ10号(42g換算)のスーパーヘビーテキサスまでブン投げ出来る広い対応域を兼ね備えていることと、もう一つは縦の誘いだけでなく、横の誘いも掛けれてなおかつスイミングバイトも弾かない絶妙な張りと硬さに設計してある竿ですからアイナメ・ソイ・カジカのみならず、スイミングも重要なハタの釣りにも有効な竿に仕上がっています。
ですので、必要あればどこでも使える根魚竿です。
竿自体もとても投げやすいので、ルアーの飛距離もすごく飛びます!
この釣行をもって量産化決定となり、2017年の今日に至っています。
キジハタを求めた瀬戸内ロックフィッシュゲームは感動的な形で幕を引きました。
自身も有意義な時間で、ご当地のエキスパート方々、ロコアングラーの方々とも根魚話が大いに盛り上がるひとときを過ごすことが出来ました。
四国の皆さん、どうもありがとうございました。
清々しい気持ちで迎えた夜明けは、この釣行の〆に早朝からうどん店へ!
朝からうどん店がオープンしていたこともびっくりしましたが、早朝から讃岐うどんを食したのは初めて。
さすが、うどん県・香川。
一晩徹夜で竿を振った身体に讃岐うどんの優しい出汁の味が染み渡る……。
この後、一気に眠気が(笑)。
こうして一緒に釣りを楽しませていただいた皆さんに感謝しつつ、瀬戸内を後にしました。
豊穣な瀬戸内の海とご一緒させていただきました釣り人の皆さん方、どうもありがとうございました!
重複になりますが、キジハタを狙われる方!
ぜひこの組み合わせ、貴殿のフィールドで試してみてください。
きっと、いいことあるかも…しれません!
こうしている只今2月も早いもので既に下旬を迎えました。
3月になれば、南の方から順を追ってキジハタ釣りが今年もスタートしていきます。
楽しみですね。
今や大人気のキジハタ釣りもスタイルは様々。
臨機応変。固定概念にとらわれず、柔軟な発想で今年もロックフィッシュゲームを皆で一緒に楽しんでまいりましょう。
そんな夏の海が待ち遠しい、今日この頃です。
■使用タックル
●ロッド:ロックトランジット RTC-922EXH“ロングベイトキャスター92”
●リール:エクスセンスDC
●ライン:シーガーマルティア2号
●リーダー:シーガーグランドマックスショックリーダー5号(24lb)
●シンカー:クランクシンカーSP 3/8oz(11g)
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:カルティバ/ツイストロック2/0
●ワーム:ガルプSWパルスワーム4”
●アームプロテクター:オーナーばり/アームプロテクターOWNERネイビー×シルバー
●レッグプロテクター:オーナーばり/レッグプロテクターOWNERネイビー×シルバー
●フローティングベスト:リトルプレゼンツ/リトルオーシャン・ロックフィッシュPFD
●偏光グラス:ZEAL OPTICS/Vanq
●偏光レンズ:TALEXモアイブラウン(夜間対応偏光レンズ)
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2017年2月24日 |
カテゴリー:釣行記
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