ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

新潟キジハタ探索記(2)

新潟県糸魚川釣行。

前回の続き

キジハタ

当日1尾目として登場したキジハタは水切り型ジグヘッド・ドリフトAX20gが左右に水中ドックウォークするように動く、ワインド(ロックワインドリグ)でキャッチ。

ルアーに静動を与え、こちらから仕掛けて魚を誘い、喰わせて掛ける。

一連のプロセス、これがまた大きな興奮を伴う。

 

 

 

さて、本日の綴りはここからになります。

 

続いては、テキサスリグからワインドに切り替えた渡辺君にキジハタがヒット。

①

やはり、ワインド強しなのだろうか!?

 

 

テキサスリグで粘る、中田君にカサゴがヒット。

②

初めての日本海釣行!

初めて釣りあげたカサゴ!

「カサゴ初めて見ました!」とのこと、おめでとうございます!

③

それにしても、ここで釣れるカサゴは粒揃いで大きいのがいいですね。

 

 

そこで私はワインドから次のステップ、「テールスピンジグ」に釣り方を移そうと思いつつも、この間合いでまた別なリグを試したかったので仕掛けを切り替えます。

今回、次に登板させたかったのは「スコーンリグ」です。

海釣り専門の方だと馴染みの少ないリグだと思いますが、このスコーンリグはバス釣り由来の仕掛けで、琵琶湖発祥とされるスイミングラバージギングのひとつ。

ラバージグとシャッドテールワームと組み合わせて、ウィードの面を引いてくる釣り方というのが一般的ですが、北海道日本海側でもスコーンリグは出産で浅場にさしてきた3キロ級の大物クロソイ釣りに劇的にハマったシーンに遭遇しているため、クロソイの釣り方とも共通事項があるキジハタゲームであればこの釣法も通じる、相互に共有できるかもしれないと考えていたわけです。

早速、スコーンリグをセッティングします。

ラバージグにはデプス/ハイパーフットボールジグ(シリコンラバーモデル)1oz、ワームにはバークレイ/パワーベイトSW・Tテールシャッド3.7インチを使用しました。

リフト&フォールではなく、フルキャストした後はレンジ別に横引きして誘い出します。

リグが浮き上がり過ぎたと思ったら、リールのクラッチを切って沈めるわけですが、そこからの立ち上げの際には単調なリフトアップではなく、ホンガリングで刻み刻みでシビアにレンジコントロールしていきます。

浮き袋が柔軟に機能しているハタやソイを釣る場合には、浮き袋を欠くアイナメ(※アイナメは浮き袋が進化の過程で退化していった種族の魚です。)を釣る時よりも、きめ細かなレンジの刻みを意識することも大切です。

同じ「根魚」という括りであっても、種類ごとに身体の構造が違っている魚であることを生態面からも理解していければ、おのずと釣り方や釣り方の注意点も見い出せるものです。

中層を巻いていた時のこと。

クッ!というアタリが出たのでそのまま乗せるようにフックアップ!

魚の重さは確かに感じるのですが、あれ…!? キジハタほど引きません。

しかしヒットレンジからしてカサゴが喰ってくるようなボトムまで下げてもいないわけですしと思いつつ、水面に浮上したのは……なんとここでも出会えるとは思っていなかったマゾイでした!

④

キジハタ釣り中にムラソイが釣れることはありますが、キジハタを狙っていてマゾイが釣れたのは何気に初めてでした。

⑤

掛かったのはキジハタではありませんでしたがスコーンリグ、ソイにはやはり一定の効果が望めます。

 

 

そして、ボトム狙いのテキサスで粘り続けていた中田君にこれもまた人生初のキジハタがヒット!

⑥

「初めてキジハタ釣れました~!」

初めて手にした憧れの魚はいつの時代も、誰もがうれしいもの。

カサゴに引き続き、おめでとうございます!

 

と、いうことは……再びボトムを叩いていてもキジハタはまた釣れるのか…?とルアーローテーションを巻き戻し、つまりは「逆ローテーション」を試みて、出だしのテキサスリグを再投入。

⑦

パワーホッグ4”に即座にアタリが来て、フッキングが決まると釣れたのは案の定、やはりカサゴでした。

カサゴのサイズはとてもいいですね。

⑧

ちょうど、武田さんとダブルヒットになっていました。

 

テキサスリグでも時々キジハタはヒットするだろうけれど、やはり率が悪い。

キジハタ本体の停滞レンジがだんだん上がってきている今、あきらかに魚(キジハタ)の目線よりも、リグの位置が下で留まってしまう時間の方が多くなってしまうのが原因で結果、キジハタよりもヒットレンジが下にあるカサゴの方が反応が強い。

キジハタは「スズキ目ハタ科」だから、ここで少し【スズキ=シーバス】を狙う釣りについて、考えを置き換えてみたい。

シーバス釣りでは通常、魚の目線よりも上をルアーが通過するように引いてくることが前提であることを考えれば、キジハタ狙いの場合においてもそうした方が釣り方としては理想でしょう。

要は、「魚を浮かせて喰わす根魚釣り」がキジハタゲームでは色濃い。

 

そうなれば、スピニングタックルも大いに出番!

ベイトリールに比べ、多量のラインスラック(糸フケ)が出るスピニングリールの構造は、ルアーを投げて巻いてくる釣りにもとても相性が良い。

シーバスやヒラスズキの釣り、青物のキャスティングゲーム、海アメ・海サクラのキャスティングゲームにおいても、たいていは現状スピニングタックルが主力となっているのは言うに及ばず。

リールの構造上多く発生するこの糸フケは、時に釣りに必要な感度をも鈍らせるわずらわしい存在にもなりうる反面、うまく使いこなせばルアーをより自然に泳がせることも出来る。

用いるリグやルアーは、使う状況と組み合わせるタックル、そのルアー(リグ)で自分がおこないたい操作方法の相違で、ベイトタックルとスピニングタックルの双方をしっかりと使い分けることが出来れば、ロックフィッシュゲームはもっともっと奥深い釣りを堪能できる。

世の中、これほどまで釣具が豊富に出回っていても「本気でロックフィッシュを釣るための用品はまだまだ少ない」。

特にルアーの選択肢は他ジャンルの釣りに比較し、少ないのが現状だ。

だからこそ、既存のルアーやリグであっても、釣り人に課せられた“使い手としての奥行”が釣果を伸ばすための突破口となりうるのが現在のロックフィッシュゲーム。

トラウトやバス、シーバスのルアーフィッシングに比べ歴史の浅い後発の釣りジャンルであるからこそ、まだまだこれからの伸び代にも期待と発展を求めたい。

与えられた環境内で自分の持ち駒をローテーションして楽しむのもひとつだが、試行錯誤のうえに新しい概念やモノを取り入れつつ、自己の釣りもより高めていく努力をする“考えるロックフィッシュゲーム”を各々が実践していくことが、次の新しいステップへの進展、新しいテクニックの創造に繋がっていく。

今日のキジハタゲームの一大ブレイクは、南北のそんな釣り人達の熱い意識がそうさせたもの。

 

 

スコーンリグから再度のテキサスリグを経てテールスピンジグに切り替え後、待望の瞬間はそう間を置かずしておとずれた!

⑨

スピニングタックル×テールスピンジグ。

完全に宙層の釣りで、テールスピンジグは20gを使用。

水深17~22mのなだらかに起伏あるボトムのうち、私がこのキジハタを掛けたのは上(海面)から数えて10mの水深です。

⑩

マーキングPEライン(シーガーTENYA0.8号)を使っているメリットで、ルアーが今、どの層を泳いでいるのか?をラインのメーターピッチで細かく見ながら釣っているのです。

水深17~22mのうちの10mは、縦に長い障害物が入っていない限りは根など周囲に何もない環境(宇宙の宙と書いての「宙層」に相当。つまりはオープンウォーター域。)になりますが、ベイトフィッシュの群れがいれば特に気にする必要はないです。

キジハタは浮く魚だし、回遊型ベイトフィッシュの群れを追尾しながら住処となる根回りを一時的に離れて魚自身も移動して泳ぎ回ることも平気でしてしまう(釣り場釣り場での時間的活動サイクルもあります)。

キジハタを釣ったことがない人であれば、驚くかもしれない。

しかし、同じハタ科のバラハタの例をみてもそうだし、カリフォルニアに生息するハタ科のケルプバス(キャリコバス)もその傾向がある。

待ち伏せ型の捕食だけでなく、自らエサを追いかけて泳ぎ続けたり、エサを探し回るために泳ぎ、適当なエサを発見したときに襲うタイプの捕食もする。

ロックフィッシュグループに含まれる、アイナメ・ソイ・カジカ・カサゴ・メバル以上に発達した筋肉と強力な遊泳力を、ハタは進化の過程で獲得してきた根魚。

「フカカサゴ系の根魚」と「スズキ系の根魚」の根本的な違いである。

⑪

陽も完全に明るくなり、キジハタの魚体は一層と美しく輝く。

 

 

同じ頃。

テキサスリグでの釣果が伸び悩む武田さんだが、初めて経験するキジハタ釣りということもありワインド(ロックワインド)も初めて見たらしく興味深々だったので、私のワインド用ジグヘッド・カルティバ/ドリフトAX 20g+カルティバ/ワインドフック(ケイムラ)M+プロズワン/ロックンビーズソフト+カルティバ/スティンガーダブルSD-33TN搭載の“サポートフック”仕様。)をお試しにとひとつ差し上げたところ、早速リギング。

「ワインドって凄いんですね~!」と驚きつつ、ワームはバス釣りで人気のスティックベイト、チビアダー(デプス/デスアダー4インチ)をセットして、ワインドに試行錯誤しながも慣れた頃合いで見事キジハタをキャッチ。

⑫

初めて手にした、念願のキジハタ。

おめでとうございます!

 

 

これで船中、全員がキジハタを手にしたことになる。

何よりな一日。

さぁ、まだまだいきます!

 

 

タックルデータ

■ベイトタックル(PEラインでのテキサスリグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:エクスセンスDC

●ライン:シーガーマルティア2号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●シンカー:クランクシンカーSP 1oz

●クッションビーズ:ロックンビーズソフト

●フック:岩礁メガトンロック2/0

●ルアー:パワーベイト/パワーホッグ4”

■ベイトタックル(スコーンリグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:クラドHG

●ライン:シーガーR18フロロリミテッド16lb

●ラバージグ:デプス/ハイパーフットボールジグ(シリコンラバーモデル)1oz

●ルアー:パワーベイトSW/Tテールシャッド3.7”

スピニングタックル(テールスピンジグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラC3000XG

●ライン:シーガーTENYA0.8号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ルアー:テールスピンジグ20g

●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ

●アンダー:リトルプレゼンツ/ウェットボトム

●パンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーショーツ

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO

●偏光レンズ:TALEXラスターオレンジ、 TALEXアクションコパー

★新潟県糸魚川市ボートロック船宿

彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】

ブルーオリオン30gでの積丹・海アメ釣果情報

北海道の中村さんより、海アメ釣果情報をお寄せいただきました。

 

「海アメ、サイズは36cmと小さいですが、数年ぶりに釣れたので嬉しかったです。

①

ブルーオリオン30gのカラーはブルーピンクでした。

ブルーオリオン「ブルーピンク」カラー

元気に暴れるので砂まみれになり分かりにくい写真になってしまいました。

まだまだシーズンですので、頑張ります!」

 

 

 

釣り場は積丹半島とのことです。

元々、太平洋側で人気の高い「ブルーピンク」カラーですが、近年では日本海側でも同色の効果は注目されています。

 

数年ぶりに出会えたという海アメ。

 

世界的見地からしても海の砂浜からルアーやフライを投げてイワナ(の仲間)を釣る、というスタイルは類稀なもの。

それだけに、その1尾との遭遇・出会いがとても貴重で、希少価値をも有するものです。

海アメの存在は獲物の大きさ以上に「釣った」という実感こそが、釣り人にとっての喜びをより一層倍増させてくれるものでしょう。

昨日は関東以南で「春一番」の強風が吹き荒れたというニュースが報道されていただけに季節の進行をまたひとつ感じさせてくれるものでしたが、その一方で雪国は依然寒さ厳しく、陽がくれれば澄んだ夜空にオリオン座が煌々と輝く季節が続いています。

真心込めて一つずつお作りしている巻きジグ・ブルーオリオン30gは、「魚」と「人」を繋ぐための道具です。

 

中村さん、素晴らしい釣果おめでとうございました。

新潟キジハタ探索記(1)

「暖冬」とは言われるものの季節柄、寒い日が続きますね。

①

 

待ち遠しい春という季節は、河川越冬型アメマス地域では流下するサケ稚魚を狙って捕食しつつも共に河口や海に向かうと同時に、サクラマスやサツキマスといった海洋生活を終え母川に帰還する遡上系トラウトも次第にシーズン真っ盛りとなるわけですが、その反面、あと1ヶ月もすれば九州から順を追ってキジハタゲームが随所で開幕していく、“キジハタ前線”も列島を北上し始めるタイミング。

②

③

 

トラウトフィッシングと同時に、今年も盛り上がりが楽しみな全行津々浦々のロックフィッシュゲーム。

④

 

 

春、一番最初に開幕するのがキジハタのロックフィッシュゲームです。

キジハタ

そんなキジハタシーズンに先立って、「今年の釣り」に何か足しになればと今回から昨夏の新潟県糸魚川釣行記を綴ってまいります。

 

 

さて!

こちらの海でのターゲットはメインが「キジハタ」と「カサゴ」です。

まだ薄暗い時間帯ですが、今日も張り切って釣っていきましょう。

 

まずは「テキサスリグ」を投入。

⑤

この日、まずは反応したのはカサゴ。

サイズも大きいです。

クランクシンカーSP  1oz(28g)+ロックンビーズソフト+岩礁メガトンロック2/0+パワーホッグ4”(カラー:CGBFO)でキャッチ。

 

続けて同リグで釣り続行するものの、この日キジハタからのバイトは早々には訪れない。

 

 

ご当地において、夜間はエビを捕食しているキジハタが多いことから、夜の名残を引きづっている個体がまだ存在する時間帯には比較的、ゆっくりとしたテンポで誘えるリグがマッチすることが多く、そのために数あるキジハタの釣り方の中からテキサスリグを選んで投げています。

このあたりの海域では昼と夜で捕食しているエサが異なることが多く、併せてキジハタの食性も著しく変化していくから釣っていて面白くもあり実に手ごわい。

 

日中、小アジやカタクチイワシ等の回遊型ベイトフィッシュの動きが活発になると同調するようにキジハタの活性も更に高くなって遊泳レンジも大きく浮き上がり出すことがあるため、そうなると元々ボトム攻めが得意なテキサスリグへの効果は急激に薄れてしまう現象もよくあること。

テキサスリグを朝イチに焦点を充てて投入するのは、キジハタ本体がボトム寄りに定位している時間帯にこのリグの効果を最大限に発揮させるために「朝マズメの効力」が残っている間にボトム狙いを絞りたいため、です。

 

陽が昇ると、時間の刻みで太陽の位置が変わり水中へ入る光量と入射角も一緒に変わる。

それに伴いエサとなる生き物の種類別に動きの行動差が出る。

それに準じてキジハタの行動パターンも影響されていきます。

 

狙っている獲物も生態系の中のひとつとして捉えれば、ご当地の食物連鎖を成す構成からも釣り方を絞っていける。

キジハタゲームはそんなに甘い釣りではないからこそ、綿密な戦略性を持つことで釣果にも少なからず反響してくる。

それだけにタイミングの見極め、が重要です。

 

 

テキサスリグを続けていると、時折バイトが続きますがどれもカサゴのアタリっぽく、カサゴはカサゴで楽しい釣魚なのですが、これを釣るのに夢中になってしまうとキジハタは獲り逃してしまう可能性もあり、キジハタ向けルアーローテーションのコマを一つ先に進めます。

 

次の出番は「ワインド」(ロックワインドリグ)です。

ワインドはジグヘッドリグの種類の一つですが、専用ジグヘッドを用いることでアクションを最大限に引き出せます。

水深は最大20mまでカバーするため、ワインドジグヘッドはカルティバの専用品「ドリフトAX」の20gを使い、トレブルフックはケイムラ塗装してある専用フック、カルティバワインドフック(ST-36KM)をセット。針の大きさは使用するワームサイズに合わせてM(♯2相当)ないしL(♯1相当)をセットしますが、よく使うのはMサイズです。

ワインドはダートさせてからのフォールでアタリと取る釣り方につき、比較的早いテンポの釣り。

言い換えれば、ワームを使ったエギング(ソフトルアーエギング)のような釣りです。

 

今朝は曇天ということもありいつもより少し暗いので、動きの速いワインドリグを魚が水中でしっかりと捉え同時に追えるかどうか…が少し心配だったため、本当はもう少し陽が出てから投入したかったのですが、朝一にテキサスリグにキジハタが反応しなかったゆえの次の一手です。

⑥

間もなく喰ってきたのはキジハタ。

狙いは正しかったようでした。

 

竿は斜め構えてバシッ!バシッ!と跳ね上げる動作をして、リグが左右にスライドして跳ぶように動かします。

ダートとダートの合間のフォールの最中に「カン!」と弾くようなアタリがあり、ここでしっかりとフッキングが決まれば、ズシッ!という力強い重さがロッドに乗ってきます。

これがワインドでのキジハタの釣り方です。

 

 

ワインドアクションでは一連の動作を止める時はリグがフォールしている最中だけです。

ステイさせるように、ボトムでじっと止めてしまうと偽物だと魚に見切られるため、フォール時以外はワームが常にダートし続ける(動き続ける)ことでソフトルアーのリグでありながら“ハードルアー寄りの集魚効果”が期待出来るリグ。

 

⑦

ワームはキレイなダートアクションを出したいがために表面に凹凸の少ないツルンとしたワインド専用ワームが水切り性能がよく使っていて心強いものですが、キジハタ狙いだからこそワームの色にも気を配りたいところです。

さしては、ケイムラが入っているワームカラーはキジハタ狙いにおいては釣果を大きく外すことが少ないので私は好んで使います。

世の中、いろいろな根魚がいますがキジハタは特にケイムラカラーに対する反応が良い根魚です。

今ではケイムラカラーのワームも数多くあるので、海域の潮色にマッチしたケイムラカラーを選べば尚のことベストでしょう。

 

 

 

タックルデータ

■ベイトタックル(PEラインでのテキサスリグ用)

●ロッド:シューティンウェイSWC-722EXHブラインドサイト

●リール:エクスセンスDC

●ライン:シーガーマルティア2号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●シンカー:クランクシンカーSP 1oz

●クッションビーズ:ロックンビーズソフト

●フック:岩礁メガトンロック2/0

●ルアー:パワーベイト/パワーホッグ4”

スピニングタックル(ワインド用)

●ロッド:シューティンウェイSWS-702Lスイミントレーサー

●リール:ステラC3000XG

●ライン:シーガーTENYA0.8号

●リーダー:シーガーグランドマックスFX 5号

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ワインド用ジグヘッド:ドリフトAX 20g

●ワインド用フック:ワインドフックM(ST-36KM)

●ワインド用ルアー:マナティー(ケイムラカラー)

●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ

●アンダー:リトルプレゼンツ/ウェットボトム

●パンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーショーツ

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO

●偏光レンズ:TALEXラスターオレンジ、 TALEXアクションコパー

★新潟県糸魚川市ボートロック船宿

彩波(高木船長)【受付番号025-566-3405】

「North Angler’s 2016年3・4月合併号」発売

★プロズワンからのお知らせ★

2016年2月8日(月)、北海道の釣り総合誌「North Angler’s 2016年3・4月合併号」(つり人社)が発売されました。

 

■NORTH ANGLER’S CLUB NEW GOODSコーナーにて、「クランクシンカーSP」が紹介されました。

 

ぜひ、ご一読くださいませ。

朝の場外市場で出会った高級魚。

築地市場。

①

勝鬨橋(かちどきばし)かかる墨田川に、その向こう側にはレインボーブリッジ。更に奥にはお台場一帯も見晴らせます。

 

先月のある日のこと。

近所にスーパーがないため、マメな細かい惣菜の買い物は特にしていなく、電子レンジで温めるご飯に、コンビニのサラダ、インスタントの味噌汁という、至ってシンプルな朝食続きにはなるのですが、特にこれといった不便も感じないものの、早起きして散策してみようと思い、築地市場へ。

朝の散歩にちょうど良い感じで。

今朝は朝食抜きで来たから、ここ(築地)で朝ごはんにありつくのが目的です。

 

「ん~。築地だからなぁ~…」と考えてたら、威勢のいい店員さんに促され、マグロが売りの飲食店へ。

朝からマグロかい!と自分に突っ込んでみたものの、なかなか食べられない代物につきアラ汁と共に早朝に味わう海鮮を完食。

 

朝から生ものをいただいたせいか、満腹感がハンパないです(笑)。

 

さすがにこの日は昼飯時もお腹は空かず、昼食は抜きで全然大丈夫(※本来はきちんと1日3食しっかりと適量をいただきましょう)でした。

 

 

少し時間があります。

 

テクテクと、勝鬨橋を渡りました。

ボラかシーバス(スズキ)でも見えないかな?とか思って、橋の上から時折真下を気にしつつ歩きます。

②

隅田川沿いの市場を眺めていると、映画「築地魚河岸三代目」(2008年公開作品)をふと思い出します。

海外製作の超大作だけでなく、味わい深い邦画にもいつまでも印象に残る映画ってありますよね。

私の数ある好きな映画レパートリーの中でも場所柄か、この映画のことを思い出しました。(存じない方でも興味のある方はぜひ観てみてくださいね。)

 

 

話は戻って、(築地の)場外市場を散策していたときのこと。

鮮魚店をのぞくと、その日に水揚げされたカワハギなどの近海モノが既に並んでいるから、そのスピード感(漁師さんは夜中から網起こしに取り掛かって水揚げ後、今度は運送屋さんがトラックに積んで築地まで走ってくるのだなぁ~と。)にひどく関心したものです。

 

 

ずらりと、ハタが並んでいるのが目に留まりました。

アオハタとオオモンハタです。

どちらも1尾3500円(小)~4900円(大)のお値段。

50cmくらいあるオオモンハタには、1尾4900円の値がついていました。

 

さすが、「ハタ」。

いい値段します。

 

その後ろには活魚ストックの水槽がありました。

そこにはクエと一緒にキジハタが泳いでいました。

③

茶色いマダラ模様の魚がクエ(写真では2尾確認できると思います。)で、オレンジ色の魚がキジハタです。

 

クエは、クエとしてはそれほど大きくはない30~40cmあるかないかの大きさですが3尾いて、キジハタはそれ以上にたくさんの数がいました。

逆に言えば、クエとキジハタ以外の魚はこの水槽にはいない(入れられない)のだとか。

 

都民の台所・築地市場で働く「魚のプロ」からしても、クエは別格の扱いを受ける魚であるということは一目瞭然で分かりました。

 

クエ(九絵)は、言わずと知れた「超高級魚」としてあまりにも有名ですよね。

ちなみに私め、まだ食したことはございません(笑)。

 

そんな超高級魚と同じ水槽を泳ぐキジハタの扱いについても、やはりこの魚は食産業でも“特別な魚”として扱われている印象がとても強く受けたものです。

キジハタは大きくなってもせいぜい60cm台が最大なので、クエほど巨大化する根魚ではありませんが、魚種としては同属のハタです。

 

私たち釣り愛好家は知っているように「食材としての価値」と「釣りターゲットとしての価値」は必ずしも一致するものではないのも事実でありますが、釣りをしない人でも知っている魚だとか、釣りに全く接点のない人々においても「この魚は高級魚だ!」と知るくらい、世間に広く認知が行き渡っている魚はやはりポピュラーとなり得る魚なのでしょう。

 

 

根魚をルアーで専門に狙っている人=ロックフィッシュアングラーであればその関わり合いとして、必然的にキジハタと接する機会もおのずと他ジャンルの釣りよりもさぞかし多いことと思います。

ひと昔前まではロックフィッシュ用品は大きな括りでごちゃ混ぜになってる感がありましたが、近年ではキジハタ向け釣用品もだんだんに増えてきましたし、釣れる・釣れないはあくまでも結果論だから別として、「キジハタを狙う準備と環境」は整ってきていますよね。

 

世間で「高級魚」とされているキジハタを「釣り」というライブ感を通して出会える喜び。

築地場外市場の活魚水槽に泳ぐこの魚たちを見て、またその喜びもひとしおなのだ、とまたひとつ改めて悟った次第です。

④

それと、これは余談ですがキジハタ釣りは「サクラマスの釣り」に通じる世界観を昔から強く感じています。

⑤

釣れる・釣れない以上に「この魚がいる場所で本格的に狙う意義そのものに並々ならぬ魅力を感じる」からです。

 

 

先日は大寒波が襲来した九州ですが、日本列島の南部に位置するだけに九州の早いところですと3月になればキジハタゲームが始まっていきます。

今が1月の下旬であることを考えると、もう少しですよね。

4月のGW前には四国でも大型ヒット!の声も例年聞こえてきますし、5月になれば北陸の新潟県でもキジハタ開幕!ののろしが揚がります。

 

⑥

本日はキジハタの話題が出ましたのでこの流れに沿って、来週くらいから昨年度内に綴るタイミングを逃してしまった「キジハタ釣行記」を書き綴っていこうと思います。