積丹半島、磯ロック。
さて、ここからのネタは今年、2013年6月~8月までのロックフィッシュ・ネタを順次に綴っていきます。
まずは、その第1弾!
今年6月中旬、ここは北海道の日本海側に位置する積丹半島。
“積丹ブルー”と称される絶景のこの海は、昨年放送されたテレビ番組・BS日テレ「夢釣行~一魚一会の旅~」やDVD「ロックフィッシュのABC+DVD」のロケ地ともなりました。
この日、朝と夕方は海サクラ(海サクラマス)を狙っていました。
それぞれの時間帯に良い釣果に恵まれ(その内容は後程)、昼間は休憩を挟みつつ、ロックフィッシュ!
そう、アイナメ狙いで磯に立ちます。
春~初夏にかけての積丹半島は、朝夕は海サクラ(※海アメもけっこう釣れます)、昼間はアイナメの2本立て釣行が最高です。
これに夜のエギングやクロソイ、ヒラメ釣りが加わると…もう寝る暇がありません…。
青く透き通った積丹の海は、いつ来ても本当に、本当に圧倒されます。
道内の半島の中では今や世界自然遺産に登録された知床半島と共に、その雄大な自然のスケールを感じ取れる半島です。
個人的に思うのですが、いつの日か滞在時間の制約さえなければ観光でゆっくり来たいと思える場所です。それほど、例え釣り抜きでもこの海は、ただ見ているだけで十分なほど、来る価値があります。
「日本に、こんな海があるんだなぁ~!!」、「こんなブルーがあるんだなぁ~!!」とさえ思わせてくれる所で、私の大好きな海の一つです。
積丹半島の磯は平磯も結構多いので、起伏が激しく高低差も顕著な太平洋側の磯に比べるとエントリーが楽な場所で十分釣りになる場所も多いだけに、初心者~中級者にもおすすめのフィールドです。
写真のように磯全体が大きなタイドプールになっているポイントもあります。
ただし、背後に深い山が迫る磯の場合にはヒグマも生息していますから、この点だけは初心者の方は心得として認識し、注意して下さい。万が一に備え、私は「クマ避けの鈴」と「クマ撃退スプレー」は念のため携帯しています。
日本海側なので太平洋側と比べると釣れるアイナメのサイズは全体的に下回りますが、スマートで長さに伸びる個体が多い太平洋産アイナメに比べ、筋肉質で色彩の鮮やかなアイナメが数多く釣れるのも日本海側の特徴です。
体色も白っぽい個体よりは鮮やかな茶色やこげ茶色に発色する個体が多く、それらは住処とシェードを提供するコンブの存在も大きいです。
この海のアイナメ釣りでは生い茂るコンブ帯をいかにして攻略するかがカギになります。
The・コンブ攻略。どうですか!この量!!とにかくハンパないです。
コンブの宝庫である北の海では、草(ウィード)の中をどれほど効率よく釣っていけるかで「釣果の差」が歴然と出てしまうことも少なくありません。
更にコンブ以外の海草も物凄い量が生えているので、非常にやっかいなのです。
魚はこんな下に潜んでいます。
皆さんなら、こんな分厚いウィードカバーをどのように攻略されますか?
「クランクシンカー」の開発時に主力テスト地のひとつでもあったこの海では、もちろん最初からこのリグの出番です。
クランクシンカーのテキサスリグ!!
シンカーの突きの衝撃から結束部の削れを緩和するために「ロックンビーズソフト」(衝撃緩和材)を入れます。
クランクシンカーの重さは14gと17.5gでちょうど良い感じで、このウェイトの重さのリグを軽快に操作するために、ラインはいつもよりワンランク細めの14lbにしました。
ラインは試作品のクレハ製・蛍光オレンジ色のフロロカーボン14lbです。
タックルはスキップラン(シューティンウェイSWC-802EXH)。
“積丹ブルー”の背景にオレンジティップとオレンジラインが映えます。
偏光グラスはお馴染みのTALEXアクションコパー。
これだけ水が澄んでいる海域では偏光グラスの性能が最高に活きるシチュエーションです。コントラスト性能を極限まで高めているアクションコパーなら根や海草、シャローにあるものは浮き彫りにしてくれるので、ブラインドサイトの精度が最高レベルまで高まります。
時々、コンブの生えた磯周りを海サクラの群れが20尾くらいで水面下を泳いでいるのが見えます。海にいる時のサクラマスの泳ぐ姿はこんな感じに泳ぐのか、ということが見て取れます。
スケールの凄さを実感します。
話は戻って、釣れます!
積丹半島のアイナメ。
この日はパワーベイト/パワーバルキーホッグ3インチの「チェリーキャンディーシード」カラーに反応良好。
水がジンクリアな積丹半島では日中の光量が多い時間帯のシャローではクリア系カラーはかなりの戦力になります。
それとコンブがとにかく多い海なので背景と同化するコンブっぽい色を使うのもナチュラル色として効果的なこともあります。この場合、私は「カモ」を使うことが多いです。そして最後の奥の一手として「黒」です。
好調にヒットを続けるのは共に釣行してくれた積丹半島のエキスパート・池田さん。
ロックフィッシュゲームとオーシャントラウトゲームに精通し、釣りに対する姿勢がとにかく真面目で情熱的なアングラーです。
普段から釣り込んでいる人の釣りは、見ていてとても参考になります。
更に池田さんのお仲間の方も合流し、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
こうして数時間ではありましたが、のんびり・まったり・癒し系のロックフィッシュゲームを堪能。
喰わせの間合いを取れるシンカーであるいこと。そして、シンカーの重さだけに頼らずに形状を利用して草の中を効率よく釣ることが出来ること。
まずは、この「二大要素」を満たすために、明確な存在意義があるシンカーであること、そして形状・機能に独自性を持たせることに磨きをかけて徹底して作り上げた「クランクシンカー」の必要性を感じた理由の中には、東北の海は勿論ですがこの海の存在もとても大きなものでした。
「ロックフィッシュのABC+DVD」のDVDロケ中に積丹の海からフィードバックしていた要素は、その1年後に製品という形で集約させることが出来たのも、いちアングラーとしてうれしかったです。
それだけにこの海で釣りをすることは、単純に釣果を追い求めるだけではない意義が私にはあります。
喜びと感動に満ちた、思い出の海。
今年も再訪出来た喜びと相手をしてくれた美しき魚たちに感謝、感謝です。
タックルデータ
●ロッド:シューティンウェイSWC-802EXHスキップラン
●リール:レボエリートIBHS
●ライン:シーガー蛍光オレンジフロロカーボン(試作品)14lb
●シンカー:クランクシンカー1/2oz、5/8oz
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:岩礁カウンターロック1/0、2/0
●ルアー:パワーベイト・パワーバルキーホッグ3”
ガルプSWダブルウェーブ3”
●偏光グラス:ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ:TALEXアクションコパー
2013年8月15日 | カテゴリー:釣行記