台風に翻弄される今秋
台風連発でいったいどうなっているのか、日本列島。
週末ともなれば頻発する台風の通過に伴い、秋の行楽シーズンにも関わらずイベント関連は中止や延期が多く、レジャー産業にとってはあまりにも打撃の大きい今秋。
レジャー産業の中でも「釣り」というジャンルが含まれるアウトドア産業は軒並みに困り果てている状況が続いています。
先日の台風26号の余波が収まらないまま、次の27号、更に28号まで続いています。
前回の26号による台風被災地の方はもちろん、今後の台風の影響が特に大きく懸念される地域の方々はくれぐれもご用心下さい。
10月もそろそろ終盤―。
多くのフィールドでは各地でハゼ釣りの好機を迎えています。
現在発売中のSALTWATER誌の連載「サカナサク、海の旅。第7回宮城県東松島~女川」内でも触れていますが、【秋】という季節だけに天候に恵まれた際には波の穏やかな釣り場でマハゼを狙うのも乙なものです。
この釣りは「ニッポンの秋の風物詩」とも言える釣りの一つではないでしょうか。
エサ釣りではもちろん、集魚効果の高いワームを使うことでルアーフィッシングとしても楽しめるハゼ釣り。
写真の通り、この時は1/8ozジグヘッドにガルプSWファットサンドワーム4”をセット。ハゼ狙いでは同ワームの色は「ナチュラル」と「カモ」の2色あれば、個人的にはそれで十分。
リグの着底後、速攻で喰ってきたので一撃でフッキングしました。タックルはロックフィッシュ用のライトアクションのスピニングロッドでも、メバルロッドやアジングロッドでもOK。極め付けは、魚さえ岸近くにいるのならノベ竿を使うスタイルでも味わい深い釣りが堪能出来ますよね。
この時は、1本で万能的に扱えるスイミントレーサー(シューティンウェイSWS-702L)にPE0.6号の組み合わせでした。
ハゼ釣りの盛んな宮城県石巻市万石浦での一コマになります。
来月ともなれば北国、北海道や東北は冬の色を纏う季節に。
風も強く、海は荒れる日も多くなる時期ですが、天候が落ち着いた日には「ロックフィッシュゲームの冬の陣」が展開されることでしょう。
近況では北海道日本側の積丹半島の磯でスポーニングに伴うアイナメ(アブラコ)の岸寄りも始まっていますので、東北地方も間もなく本格化の見込みです。
特にアイナメの産卵は【緯度の高い地域から順に南下】してくるので、北海道の情報を知っていると東北での動向もおのずと掴みやすいですよ。
海は繋がっていますからね。
アイナメ狙いの場合にはぜひ参考にしてください。
更にエギングも熱く、同じく積丹半島の磯ではスルメイカ(道内ではスルメイカのことをマイカと称することが多いです)が爆釣し、足繁くフィールドに通い「ロックに!エギングに!で身体がもたない!!」と北海道の釣り仲間たちが言っておりました。
景気良い話を聞くとテンションも上がりますね。
これからの季節、北国のエギングで釣れるイカはスルメイカからヤリイカに切り替わる頃合いです。
ちなみに過日、瀬戸内海でテレビロケをしていましたが、私はキジハタ狙いだったのですが周囲の堤防はアオリイカ狙いのエギンガーだらけ。堤防もイカの墨跡が凄かったです。なんせ偏光グラスをかけてサイトしていると、ふら~とアオリイカが泳いでいましたから。
ワームバッカンの隙間にこんなこともあろうかと…エギを隠し持っていたので(実は密かに狙っていた!?)、少しだけエギングを試みようとしましたが「佐藤さん、まずはきっちり自分の仕事しようか!」とテレビ局のプロデューサーに“笑顔”で止められました(涙)。
イカの話で思い出しましたが、震災前は今頃の時期になると南三陸町(宮城県の旧・志津川町~旧・歌津町)にオカッパリでヤリイカのエギングに行っていたのを思い出します。
緯度の低い地域ではヤリイカと言えば深場の対象魚となりやすいため船釣りがメインですが、北国では沿岸のオカッパリで狙って釣れる釣りものです。
三陸沿岸はこれからがその季節。
北海道のようにパラソル級の大型ヤリイカ狙い!!までとはいかないまでも、宮城県や岩手県の晩秋~初冬は夕方~夜になるとヤリイカが接岸するので堤防からも狙える釣り場もありました。
被災地の夜釣りということもあり、震災後の今となっては気軽に行けるような雰囲気の場所ばかりではありませんが、エギングとロックフィッシュゲームのダブルヘッダーで釣りに行っていた時代が今ではなつかしい光景として、ふと思い出します。
さぁ、来たる本格的な寒さに備えつつ、これから再び盛期に突入する元気な魚達に逢いに行きましょう。
まずは今後の台風にはくれぐれもお気をつけください。
2013年10月25日 | カテゴリー:釣行記