夏アイナメ!サマーロックを楽しもう!
過日、ちょい釣り!で、港にアイナメ釣りに出かけました。
朝の短時間釣行を楽しみます。
釣れても釣れなくても「夏の朝の海辺でのひととき」を楽しみたいものです。
港内にはカタクチイワシの群れが入っているのを目視で確認。
高品質な偏光グラスを持っていると裸眼では見えにくいこういった小さな存在まで“確かな情報”として目に入って来るので重宝します。
びっくりするほど大量に群れているというまでではないですが、それでもこの状況であればカタクチイワシを狙う個体もいるに違いないと踏んでの戦略を立てます。
捨石や船道など魚の付き場となりやすいゾーンをリグが通ると明確なアタリと共に反応してくるアイナメ達をフックアップ。
時期と地域柄、手前側で釣れる魚は少ないだろうと踏んで、ロングスピンで遠投をかけていきました。
魚の密度が高いであろう深いところもまで一目散にリグを送り届けたいわけです。
功を奏して写真のように同行の先輩とダブルヒットも。
私はバークレイ/パワーベイトパルスワーム4”ないしガルプSWパルスワーム4”+カルティバ/ジョイントアックス1/2oz(14g)~3/4oz(21g)+カルティバ/マルチオフセット2/0による、オフセットフック式ジグヘッドリグのスイミングにて。
下の写真がリギングした状態です。
ジョイントアックスの重さは21gで、針サイズは2/0です。
こちらのマルチオフセットはバス用の針ではあるものの最大の特徴は縦アイ式のオフセットフックという点で、スプリットリングを介してセットするジョイントアックスと連結するにはとても相性の良いオフセットフックです。
先月は愛媛県宇和島市での取材で、このリグを用いて岸釣りで65センチのマダイもキャッチしています(現在発売中の釣り雑誌「ソルトウォーター2016年9月号の【考えるRFG】ページをご参照」)。
足場が悪く立ち位置が固定されてしまう磯からの釣りで3kgオーバーのショア・マダイ相手に強引に引っ張り合いしても耐えられる強さがあるので、同製品2/0以上の規格であれば一般的な範囲での根魚釣りにおいて2~3kg台の根魚であれば安心して使える針です。
先輩は3インチのシャッドテールワームのクランクシンカーSPのテキサスリグのボトム着底後すぐに巻き上げ3回してのストップ(そのままフォール)を繰り返すとガツン!と喰うと語りつつ、よく釣っていました。尚、クランクシンカーSPの重さは14g、17.5g、21gを飛距離の長短と沈下スピードで使い分けるとのこと。
同じ場所でスイミング系の釣りで釣っていても釣り方が違ってもそれぞれに釣果が伴うように、釣り方ひとつとっても魚と出会える方法もいろいろ可能性がある、ということも雰囲気として伝わればと思います。
ちなみにクランクシンカーはスイミング時のワームとの一体感が特に顕著です。
このあたりはやはりロックフィッシュゲーム専用品として作られているので、ナツメオモリや丸玉オモリの代用では得られないフィーリングです。
シンカーストッパーでシンカーとフックを固定しないシンカーフリーなテキサスリグの場合、シンカーとワームのフォールには必然的にタイムラグが出ますが、そのフォールの間合いこそとても重要になります。
そのバラツキで釣れたり・釣れなかったりの釣果差も当然発生しますから、そういったところまで加味して釣りを展開されると、根魚釣りではフォールスピードがどれだけの影響を釣果に及ぼすのかが容易にうかがい知れるものです。
シンカーのフォールスピードにダイレクトに影響をもたらすのは、ざっくり言えば形状・面積と重心、素材の比重です。これに、セットするワーム素材の比重や形状に伴う水の絡みと最後に水深(水圧)と潮流の速度も密接に関係してきます。あとは針の軸の太さ(=重さ)と大きさも関係します。
その組み合わせの中で“本日の釣れる黄金比”を求めるのが、この釣りの持ち味であり凄く楽しいところ。
根魚の多くは総じてゆっくり落ちてくるものの方が反応良いことの方が多いですが、単純にフォールスピードが遅ければいい!とか早ければいい!というものではなく、どのくらいのフォールスピードに自身が狙って獲りたい魚が反応が強いかをこまめに割り出す、ということです。
それにしても!
カタクチイワシを狙っているであろうアイナメをイメージした展開でヒットしてくる個体はその大きさ以上に強いアタリを出すので明確な釣り感があります。
小魚=シャッドテールワームみたいな簡易図式も世の中にはあるため、イワシがいる時はシャッドテールワームを用いる方も多いかとは思うのですが、シャッドテールワームって実はとてもセレクトが難しいタイプのワームで、ワームの色、シルエット、サイズ、素材の硬さ、アクションの違いで同じシャッドテールワーム群でもよく釣れるものもあれば、全然釣れなかったりするものもあるので、製品の良し悪しというよりも、その場その場での使い分けのローテーションを組むことがとても大切です。
なのでシャッドテールワームは大きさのみならず、性質の違いで複数を使い分け出来るとよりベストですよね。
この釣行では、タックルだては至ってシンプルなロングスピン1本にしました。
ベイトタックルもあればさらに細かい釣り分けが可能ですが、短時間釣行であるということと、ベイトタックルではリールの構造上ラインスラックの出が少なくなるためナチュラルに泳がしたいジグヘッドリグは扱いずらい面があるため、ジグヘッド~テキサスリグに至るまで、更には近距離も遠距離も両方同時に1本でカバーしたく、短すぎず長すぎずの9ftロングスピンタックルはこの条件を満たすので使い勝手高し。
私はジグヘッドリグベースでの釣りを考えて魚を乗せやすく掛かってからもバラシにくいロックトランジットRTS-902MHオリジナルを、先輩はテキサスリグベースで考えて、より張りの強い掛け調子のロックトランジットRTS-902MHグランドリミテッドでこの日のアイナメ釣りを楽しみました。
ロックトランジットのロングスピンキャスター90シリーズはブランクのフィーリング差で2機種用意した製品ですが、基本性能はどちらも優れたものでありますが値段の差による優劣が顕著であるものではなく、「掛かってから、よりバラシにくい調子」(オリジナル)と「遠投先での瞬間的な掛け調子」(グランドリミテッド)というところも性格を異にするところです。
つまりは、ロッドの曲りのウィークポイントの差ということが一番の大きな違いです。
ですのでお好みでお好きな方を、あるいは、釣り方やリグに合わせて両方の使い分けが出来るようになっています。
もちろん飛距離に関してもシューティンウェイのノウハウが生かされているので爽快なキャストフィールと飛距離が備わっています。
満を持して登場した通販限定ファクトリーチューンド仕様の「グランドリミテッド」も現在、出荷が続いています。
元々は戦略軸のひとつ、として導入したロングスピン。
しかし、今ではそれだけでなくベイトキャスティングリールが投げられない・扱いが苦手という方でも心置きなく本気のロックフィッシュゲームに向き合えるようになったのもロングスピン釣法の良いところ、となっています。
北海道から九州まで、列島各地でのロックフィッシュゲームを楽しんでいただけたらうれしいです。
夏ロック面白し。
北国の短い夏。
皆さんも楽しい釣りを。
大変暑い時期ですので、くれぐれも釣りに行って具合悪くされませんよう体調にもお気をつけて夏の釣りを楽しみましょう。
■使用タックル
●ロッド:ロックトランジットRTS-902MH“ロングスピンキャスター90”オリジナル
●リール:AR-CエアロCI4+4000
●ライン:シーガーフラッシュⅢ NEO 0.7号
●リーダー:シーガーグランドマックスショックリーダー5号
●シンカー:カルティバ/ジョイントアックス1/2oz、3/4oz
●フック:カルティバ/マルチオフセット2/0
●ワーム:パワーベイト/パルスワーム4”、ガルプSWパルスワーム4”
●インナー:リトルプレゼンツ/ウェットトップ
●アンダー:リトルプレゼンツ/ウェットボトム
●ハーフパンツ:リトルプレゼンツ/SPリバーショーツ
●フローティングベスト:リトルオーシャン/ロックフィッシュPFD Ⅰ
●ハット:カルティバ/バケツハット
●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO
●偏光レンズ:TALEXラスターオレンジ、TALEXアクションコパー
2016年8月5日 | カテゴリー:釣行記