ロックトランジットを携えて。四国・瀬戸内キジハタゲーム(3)
瀬戸内海は香川。
ご当地に生息するキジハタたちの動きが活発化する日没を待って釣り場へ。
平日の夜にも関わらず、今宵終結したのはキジハタゲームに情熱を燃やすロックフィッシュアングラーの皆さん。
本日私が使うタックルは2つ。
ロングスピン用はロックトランジットRTS-902MH“ロングスピンキャスター90”グランドリミテッド。
もう片方はロングベイト用(当時はプロトタイプ)のロックトランジットRTC-922EXH“ロングベイトキャスター92”の2本立てです。
スピニングとベイト、1本ずつあるとオカッパリの釣りは安心感が増しますよね。
魚釣りの分からないところは、その日釣り場に行ってみないと当日の釣り方や状況が把握出来ないことが多く、予め1本の道具に使用するリグやワームまで絞り込んで決め撃ちしてしまうと、万が一そのパターンが通用しない状況に当たってしまった場合に困るため、アプローチの異なる2タックルの使い分けを私の場合はおこなっています。
単純に魚を釣るだけであればロングスピンでの釣りの方が手堅い感じはするものの、私は今回ロングベイトロッドの最終テストにつき、仮に適切なアプローチとは異なったしまった場合であっても今釣行に限ってはロングベイトの方に重点を置き、ロングスピンはサブにする心構えで来ました。
リールはスピニングがヴァンキッシュ4000HG、ラインがシーガーライトタックルフラッシュⅢ1号+シーガーグランドマックスショックリーダー5号(24lb相当)。
ベイトリールはエクスセンスDC、ラインはシーガーマルティア2号+シーガーグランドマックスショックリーダー5号(24lb相当)です。
キジハタ釣りのエキスパート・杉村さんは上の写真の通り、ロックトランジットRTC-702H“ヘビーライト”(当時はプロトタイプ)にハイギヤベイトリール、ラインはPE1号、タングステンバレットシンカー7gに3インチクラスのシャッドテールワームをセットしたスイミング対応のライトテキサスを組まれていました。
杉村さんはベイトリールでもPE1号を用いることで7gや5gといったライトテキサスをベイトタックルでも扱うことが可能となるそうで、こちらのロックトランジットRTC-702H“ヘビーライト”ではなんと3gや3.5gのウルトラライトテキサスもこのシステムで扱っていました。ワームの自重とフックの自重も合算すると仮に3.5gシンカー使用時でもリグ全体としてはトータルでは「5g以上」になっているという考えも頷けます。
近頃の瀬戸内海、シャッドテールワームのライトテキサスがキジハタに非常に効く!とのことでした。
ということで早速、実釣スタート!と行きたいところですが、移動性の低気圧が急接近中で、なんだか向こう側に見える雲がとてもあやしい感じです…。
真っ黒い雲が視界に入ってきました。
ずっと雨が降っていなかったご当地ですから事前のお話では海水温も31度とのこと。
隣県・高知の早明浦ダムの貯水率も30%を切っているこの渇水状態のタイミング、海とはいえ31度の“ぬるま湯”ともなると…ここのところは急激に釣れなくなり、魚っ気もない…とのことでした。
意外にも降雨にこれが恵みの雨と化すかと思えば、パラパラと小雨が降ったのちすぐに止んで今度は急に風が吹き荒れる具合に。
港の外側は風波がバシャバシャと音を立てているため、まずは風を避けられる港内側から釣りを試みます。
夜の遅い時間になれば風は収まるとの予報なので、それを信じまずは少しの間、辛抱の釣りは避けられない感じです。
出だしから今宵の釣り内容があやしい感じがちょっとしてきたのですが、釣れる釣れないは別として安全な釣りは可能ですので、うまい具合に誰かにキジハタが釣れるように祈るばかりです。
波のない港内側に目をやると、何かが水面下を移動しています。
私は夜でも偏向グラスを着用して釣りをしているため、常夜灯下など光がこもれる場所であれば水中を移動する何かを発見したのです。
尚、通常は夜間の偏向グラスは視界低下を招くおそれがあるため着用しないことが望ましいですが、それはあくまでも普通の偏向グラスの場合においてのこと。
私が愛用しているタレックス偏向レンズには夜間の使用も認可されているモデルもラインナップされています。
それがタレックス「モアイレンズ」です。
モアイブラウンとモアイグレーの2種類ありまして、夜間でも水面下のコントラストを知りたい!見たい!私の場合にはコントラス性がプラスされた夜間対応レンズであるモアイブラウンのレンズを着用。
それで見えたのがなんとこちら!
シャコエビです。
シャコエビは水面直下~水面下30cm~おおよそ50cmくらい下を泳ぎ回っているのです。
(写真を拡大してご覧いただくと、見やすいと思います。)
「え~っ!シャコエビって海中を泳ぐ回るの~??」という方も多いことと思われますが、実際こうして水中を泳ぐ回っている状態のシャコエビは私もはじめて観察しました。
それも1尾ではなく、複数匹であちらこちらで泳いでいました!
そのシャコエビを狙って襲っていたのがアオリイカの新子です。
アオリイカは小魚のみならずエビも大好物なのはエギング愛好家の皆さんなら知っての通り。
このときのように、水面付近を無防備に泳ぐシャコエビは襲いやすい格好のエサというわけです。
しまった!
こういう状況であればエギも一緒に持参すれば良かった(笑)と内心思ったわけですが、今回はキジハタ1本絞りの本格キジハタ釣行。
今日はあいにく誰もエギを持ってこなかった…と皆思っていたら、おひとり「あった!あった!」と。
先日使ったエギが運良くタックルバッグの中に入ったままだったらしく、ロングスピンタックルでキジハタを狙っていたワームリグを外し、エギにチェンジ。
その数投目でアオリイカを見事にゲットされました!
おめでとうございます!!
私のPEラインは1号を入れていてそこそこ太めなのですが、皆さんが使うPEラインは0.6号や0.8号が主体。
細いPEラインにロングスピンキャスター90であれば、緊急時には即席エギングタックルにも大変身。
この後も“ロングスピンキャスター90”でエギングしてアオリイカを立て続けけにキャッチしていきました!
アオリイカが釣れ続ける最中、エギを持っていない他の5名(笑)はまだ風が強いなかラインメンディングに注意を注ぎながらワームを繊細に動かして、きっといるではあろう…キジハタを誘い出していきます。
ライトテキサスに、ジグヘッド、ジグヘッドリグの上に軽量バレットシンカーを1つ乗せたテキサスジグヘッド、ジカリグ、チェリーリグ、ダウンショット。
どのリグにアタリが出るか…思い思いのワームをローテーションしながら希少な根魚「キジハタ」に一歩ずつ迫っていきます。
尚、リグの重さは5g~14gまでの範囲で、それ以上の重さは皆さん揃って「使わないですね~。」とのことでした。
水深に対して用いるシンカーの重さが平均的に重いものが多く使われているアイナメ釣り地域とは、そのあたりとも異なるアプローチをしている点も興味深いのではないでしょうか。
釣りを見ると、シンカーの重さでドスン!ドスン!と底を叩くような釣り方はしていなく、潮に馴染ませつつワームリグを自然に流す釣りをしているんです。つまりは、ナチュラルドリフトの釣りですよね。
なので、皆さんの道具立てを拝見するとスピニングリールはレバーブレーキリールの使用率も高く、浮力の強いPEラインを巧みなラインメンディングでさばききり、レバー機能も有効に活用してリールを操作をしていることが伺い知れます。
こういう釣りは磯釣りがとても盛んな西日本のフィールドに行くと、海釣りではもともとレバーブレーキリールへの馴染みが深い地域性もあってか目にする機会が多くなるのですが、私が知る限りでは北海道や東北のような緯度の高い地域に行けば行きほどロックフィッシュゲームのスピニングリールでレバーブレーキリールを積極的に活用されているケースは極めて稀に感じます。
同じ「ロックフィッシュゲーム」という括りにおいても、南北ではだいぶ大きなギャップがあるのですが、どちらかのイメージでこの奥深き根魚釣りの世界を統一してしまうのではなく、この地域差を両方深く知ることでそれぞれの長所を取り入れた製品化をプロズワンでは取り組んでいます。ロックトランジットもその取り組みの成果になっています。
さて、お話を戻します!
すると風の強い最中、お二人にダブルヒットしたようです!
「アコウだ!アコウだ!」と響き渡る声に、ついに出ましたか!と私も駆け寄ります。
釣りあげられていたのは良型のカサゴとキジハタ。
タイミングよく、ダブルヒットに至ったようです!
瀬戸内の宝石キジハタの出現に、一同の士気は益々高まりました!
まずは「おめでとうございます!!」
使用ロッドはロックトランジットRTS-902MH“ロングスピンキャスター90”グランドリミテッドです。
ついに出ましたね、キジハタ!
キジハタとの出会いはとても喜ばしいこと。
この魚に会いたくて、憧れるロックフィッシュアングラーは今や数知れず。
むむむ、ここはキジハタの生息する海。
今夜は眠れない夜になりそうな予感がしてきました!
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2017年2月17日 | カテゴリー:釣行記
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