ロックトランジットを携えて。四国・瀬戸内キジハタゲーム(6)
今宵の瀬戸内キジハタゲームも時間的には最終局面に差し掛かる頃合。
待ち望んだ瞬間がついにー。
本日の更新は、小生がキジハタとめぐり合う場面の綴りです。
自分の立ち位置の左から右へ潮の流れが次第に速くなってきました。
速いといっても激流ではなく、程よい感じの一定の流速です。
11gのブラスシンカーの比重で、底ベタせずにきれいに流れていく流速です。
釣れるならこのタイミングで釣っておきたい。
アタリは…来るか……。
一発来るのか………。
組み合わせたリグはご覧の通り、ライトテキサス。
詳細は、クランクシンカーSP 3/8oz(11g)【プロズワン】+ロックンビーズソフト【プロズワン】+ツイストロック2/0【カルティバ】+ガルプSWパルスワーム4”のモエビカラー【バークレイ】です。
こちらのリグ、イメージしたのはシャコであり、イカ(アオリイカの新子)です。
ワームの色も出来るだけシャコとイカの色に似せるように吟味した「モエビ」カラー。
半透明な透け感がグッドですね。
更に海底が砂地なので、モエビカラーは砂の粒子とも馴染むのでサンドボトムで使うにも相性も良いカラー。
リグを投げると水面に幕を張るPEラインの角度は真っ直ぐ軌道から次第に下にカーブして(流れをはらむことで)垂れていくからそれが行き過ぎたら回収してまた正面に投げる。
川のサクラマス釣りでスプーンを投げてダウンで流す釣りのそれに近いですね。
あるいはシーバス釣り楽しんでいる方であれば、シンキングペンシルを流れに乗せてドリフトさせる釣り方もこういったテイストがあるので、そういった感じで捉えていただくとこの状況の釣り背景が分かりやすいと思われます。
今、ここで行いたいのはキジハタを狙って獲るためのワームリグのナチュラルドリフト。
PE2号の糸の太さによる抵抗も今はラインスラックがちょうど良く出ていて、きちんとタックルが合っている感じがします。
砂地から敷石に切り替わっていく境目の中層を横に流していったときのことです。
「コツン」と小さいくも分かりやすい生物反応をロングベイトキャスターのティップは感じ取りました。
この衝撃、中層だからボトムではありません。根にぶつかったわけでもないから、これは魚のアタリでしかあり得ない。
「喰った……。」とラインスラックを高速で回収し、ひと呼吸置いてからのフルパワーフッキングを入れます。
流れの中で大きなキジハタをフックアップした瞬間の重み「ズドン!」がロッドに乗ります。
「来た!!」
相手はキジハタ。
同サイズのアイナメやソイを超える、あの強烈な感触が伝わってきました。
「これは、デカイ。」と、とっさに悟りました。
最低でも40センチはある手ごたえ。
魚は横に突っ込みますが潮の流れに乗られて万が一敷石の隙間なんかに入り込まれてしまったらラインに傷が入ってのその後の引っ張り合いになったときにラインブレイクが心配ですから、有無を言わさずリールのハンドルを力づくでガンガン回し続けます。
ロッドとリールの強度は心配いらないのですが、根ズレに弱いPEラインですから例え2号でもズタズタに根ズレした状態で魚と引っ張り合いをすることだけは避けなければなりません。
水面に魚の顔を出して一度、空気を吸わせてしまえばハタやソイは大人しくなることが殆どなので、ひとまず安心(アイナメの場合には浮き袋が欠如しているためこの通りでもないですが)ですが、まだ気が抜けないため、ここが最後の踏ん張りどころ。
痛快なファイトを経て、足元に寄せたら魚の大きさの確認とフッキング状態を即座に判断。
ライトを照らして見た感じ、これは思った以上に魚が大きい。
「やった、でかい!、でかい!!」。
「これは45cmはありますね。」(佐藤)
「いやいや!! もっとデカイですよ、50クラスですよ!!」と、隣の堀川さん。
水面に浮かせた瞬間は45センチくらいに見えたのですが、実際この大きさのキジハタをマジマジと見るとなると、ちょっと痺れました。
野生の50cmクラスのキジハタは自身も初めてお目にかかりました。
素直に「やったぁ~!!」と思えるものでした。
アタリ1回、バラシ1回で釣果ゼロからのどんでん返し。
これなんですよね、「この1尾」にすべてを託していた。
サイズはたまたま大きかっただけですが、自分の狙った通りにキジハタが釣れるうれしさは本当に痛快で、更に40cmあれば言うことなし。
岸から40cmのハタが釣れるって実は凄いことなんです。
少なくとも、いつもいつも全員に行き渡る釣果では決してありません。
だから、今宵は期待以上の魚が運良く来てくれたんだと思いました。
一晩やって私の釣果はこのキジハタ1尾がすべてなのですが、この1尾との出会いが最高にうれしい結果であり、この1尾のキジハタに会いたいがために一晩寝ずに竿を振り続けたんです。
キジハタを狙うロックフィッシュゲームの魅力って、そんなところに大きな感動を覚えます。
あくまでも「自分の場合には」ですが、小さいのが仮が20尾釣れるよりも、アベレージサイズが10尾コンスタントに釣れるよりも、釣れるか釣れないか検討もつかない(むしろ釣れない可能性の方が高い)40cm、あるいはそれ以上の大きさのキジハタに挑んで獲れたときには「最高にうれしい、大満足!!」と心の底から湧き上がる喜びを感じるタイプの釣り人なので、まさにこういう出会いを待っていたのです。
この時で、時刻は午前3時51分。
あと1時間半もすれば夜明けです。
まさに一晩この「一発」のために粘っていた甲斐がありました。
フッキングの位置もバッチリ決まっていて、これなら糸が切れない限りはバレないでしょう。
「ロックンビーズソフト」を光らせたクッション兼バイトマーカー効果も効いていたと思います。
暗闇の水中の中で1点だけ光るところがあることは、魚が狙いを定めるのに効果が上がる気がしています。
こういうキジハタが喰ってくる、だからしっかりと獲り込める道具立ては必要。
そこに妥協してしまうと、一か八かの魚が掛かったときに後々後悔するかもしれない…。
しかし、それは原則“なし”なんです。
一撃必中で獲っておかねば……。
その後、再びロングスピンでは安定して釣果が出ていてこちらは私の目の前でヒットしたキジハタ。
常夜灯から漏れる光の下をなんとキジハタが泳いでいる姿も目撃。港内側の堤防の先端付近、こちらは水深7mほどですが、7mあってもキジハタは悠々と上層(水面下1m~2m近くの間くらいの層)を泳いでいました。
シャコやアオリイカを狙って、キジハタが上層まで完全に浮き上がって泳いでいるんですね。
こういうタイプの根魚ですから、ボトムをズルズル引きずってしまうとたいてい結果が伴わないことの方が多いんです。
同じロックフィッシュゲームカテゴリーでも魚の種類が違うと、それぞれで狙い方も異なります。
更に細かく言うと1魚種ずつ種類が違うわけですから、そこの違いを勉強していくとこのジャンルの釣りはもっと面白くなりますよね。
いずれにしても「あ!キジハタだ!」と泳いでいるキジハタの輪郭が見えたところにワームを落としての即ヒットだったから私も見てて興奮しました!
おめでとうございました!
その後はパタリと魚の気配がなくなり、釣果もストップ。
全然釣れなくなった頃には夜が明けてきました。
朝マズメは期待とは裏腹にまるでダメで、タイミング的には暗いうちがベストだったのでしょう。
この釣行はこれにて完結。
終始、スニーカーで楽しめる港をフィールドに点々としたことも身体の負担が少なく、良かったです。
安心の夜釣りが楽しめました。
今回、こだわりを持って使っていたロックトランジットRTC-922EXH“ロングベイトキャスター92”は見た目のままの通り、とてもパワフルなロッドでアクション的には剛竿の部類に入ります。
太さ・硬さだけでなく、長さにもこだわって開発された9フィート2インチの長尺モデル。
大型根魚をフルパワーフッキングで掛けてブチ抜いて獲る!みたいな豪快な釣りにも平然と対応します。
しかし、ただ強い剛竿では魚を誘うための繊細さは演出できないため、7gリグも投げれる柔軟性も与えつつ、11g~ナツメオモリ10号(42g換算)のスーパーヘビーテキサスまでブン投げ出来る広い対応域を兼ね備えていることと、もう一つは縦の誘いだけでなく、横の誘いも掛けれてなおかつスイミングバイトも弾かない絶妙な張りと硬さに設計してある竿ですからアイナメ・ソイ・カジカのみならず、スイミングも重要なハタの釣りにも有効な竿に仕上がっています。
ですので、必要あればどこでも使える根魚竿です。
竿自体もとても投げやすいので、ルアーの飛距離もすごく飛びます!
この釣行をもって量産化決定となり、2017年の今日に至っています。
キジハタを求めた瀬戸内ロックフィッシュゲームは感動的な形で幕を引きました。
自身も有意義な時間で、ご当地のエキスパート方々、ロコアングラーの方々とも根魚話が大いに盛り上がるひとときを過ごすことが出来ました。
四国の皆さん、どうもありがとうございました。
清々しい気持ちで迎えた夜明けは、この釣行の〆に早朝からうどん店へ!
朝からうどん店がオープンしていたこともびっくりしましたが、早朝から讃岐うどんを食したのは初めて。
さすが、うどん県・香川。
一晩徹夜で竿を振った身体に讃岐うどんの優しい出汁の味が染み渡る……。
この後、一気に眠気が(笑)。
こうして一緒に釣りを楽しませていただいた皆さんに感謝しつつ、瀬戸内を後にしました。
豊穣な瀬戸内の海とご一緒させていただきました釣り人の皆さん方、どうもありがとうございました!
重複になりますが、キジハタを狙われる方!
ぜひこの組み合わせ、貴殿のフィールドで試してみてください。
きっと、いいことあるかも…しれません!
こうしている只今2月も早いもので既に下旬を迎えました。
3月になれば、南の方から順を追ってキジハタ釣りが今年もスタートしていきます。
楽しみですね。
今や大人気のキジハタ釣りもスタイルは様々。
臨機応変。固定概念にとらわれず、柔軟な発想で今年もロックフィッシュゲームを皆で一緒に楽しんでまいりましょう。
そんな夏の海が待ち遠しい、今日この頃です。
■使用タックル
●ロッド:ロックトランジット RTC-922EXH“ロングベイトキャスター92”
●リール:エクスセンスDC
●ライン:シーガーマルティア2号
●リーダー:シーガーグランドマックスショックリーダー5号(24lb)
●シンカー:クランクシンカーSP 3/8oz(11g)
●クッションビーズ:ロックンビーズソフト
●フック:カルティバ/ツイストロック2/0
●ワーム:ガルプSWパルスワーム4”
●アームプロテクター:オーナーばり/アームプロテクターOWNERネイビー×シルバー
●レッグプロテクター:オーナーばり/レッグプロテクターOWNERネイビー×シルバー
●フローティングベスト:リトルプレゼンツ/リトルオーシャン・ロックフィッシュPFD
●偏光グラス:ZEAL OPTICS/Vanq
●偏光レンズ:TALEXモアイブラウン(夜間対応偏光レンズ)
~~~★プロズワンからのお知らせ★~~~
通信販売品のご案内
■ロッド:ロックフィッシュロッド
通信販売限定! 4軸カーボン搭載のファクトリーチューンドモデルスピニングロッド「ロックトランジットRTS-902MH GRAND LIMITED」
ご購入方法はこちら
http://www.pros-one.com/rocktransit.html
■ルアー:メタルジグ
通信販売限定! ただ巻きジグ「ブルーオリオン」通販限定ヒラメスペシャルカラー!
♯13 ヒラメゴールド
♯14 ヒラメピンクキャンディー
ご購入方法はこちら
http://www.pros-one.com/blue_orion.html
2017年2月24日 | カテゴリー:釣行記