ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

思い出に浸る、穏やかな一日

白石川沿いに並ぶ、一目千本桜数日前から当地も天候が優れず、昨日は結構な雨の一日であった。一転して本日は清々しい晴天となり、実に春らしい一日。青く澄んだ空を見上げていると、自然と気持ちも高ぶってくるから不思議なものである。

前回のブログでは「今週末、天候が回復すればこちらの桜も満開を迎えそうだ」と記したが、本日も朝から片付けに追われ、気がつけば既にこの時間。無我夢中で作業を続けていると、一日の時間の流れがおそろしいほど早く感じてしまう。

景気づけに、どこか満開の桜を撮影しに行き、今日は桜の話題でも書こうかと思っていたが、ようやくひと段落ついたのも先程の事なので、昨年撮影した私のお気に入りカットを本日は掲載。場所は宮城県の県南に位置する「一目千本桜」。

「…ここは大河原町とその周辺を流れる白石川沿い約8kmに渡って、桜並木が続き、一目で千本の桜を目にできる、ということから“一目千本桜”と呼ばれている。1200本もの桜がトンネル状に並び、そのうち1/3は樹齢800年を超える巨木というのも特筆に値する…。」

と上記の文を昨年の「佐藤文紀コラム108」に書き記したので、当コラム読者の方であればご記憶の方も多いのでは―。

約8kmに渡る桜並木だが、個人的にとりわけ好きなのはJR東北本線・船岡駅の辺り。

青と緑と淡いピンクのコントラストが実にいいですよねぇ。白石川の清々しい川の水面に映る淡い桜の木々と、ちょっとレトロさを醸し出す駅周辺の雰囲気がとてもマッチしていて素晴らしい場所で「あぁ…今年もまた行ってみたいな…」と桜の季節を心待ちにしていた折の被災につき、今年は行けるメドが立たないのが何とも残念。その変わりに、この春は昨年の写真を振り返ることで「実際に行った気分」に浸っている次第。

余談ながら白石川は阿武隈川水系の支流で、上流域はイワナ・ヤマメの渓魚をルアー・フライ・エサ釣り共に楽しめ、中流域ではアユ釣り、下流域(特に阿武隈川との合流地点周辺)は巨大なヘラブナの大群を多く目にする格好の釣り場。ここのヘラブナはホントにデカい。又、この下流域ではバスフィールドにもなっており、白石川の最下流部は、数はそれほど多くはないが時に単発ながらもデカバス(思いっきり見えてる個体が意外とデカかったりする)が定位していることがあり、2年前の秋にもバンク沿いを引いていたビッグベイトを追いかけて来たデカバスを上手くフッキングに持ち込んだまでは良かったものの、ランディング寸前にまさかの大ジャンプをくらいバラしてしまう…という我ながら悔しい想いをした場所でもある…(笑)。

穏やかな春の風を受けてそんなこともあり、この辺りは豊かな美しい自然と共に楽しい思い出が沢山ある場所で、またいつか千本の木々を見に、そして竿を振りに訪れたい場所なのである。

さぁ、今年も桜の季節がやってきた。