ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

「SALTY!」2012年2月号×岩手県重茂半島

強烈な引きを見せた当日最大の52cmのメスのアイナメ

 

 

 

 

 

 

岩手県重茂半島、アイナメ(メス)52cm―。

 

12月21日発売の雑誌、SALTY!2012年2月号(アトリエ・ボイル)では、岩手県重茂半島ロックフィッシュ取材記事を掲載している。

重茂半島Withシューティンウェイ。

 

 

 

 

 

 

現在の私が、かつてその基礎を覚えたのが宮城県牡鹿半島の海だとすれば、岩手県重茂半島はその釣りの幅を更に発展させてくれたフィールドである。

黄金に染まった婚姻色が美しいオスのアイナメ(48.5cm)

 

 

 

 

 

 

アイナメという魚に焦点を絞れば、本州においては重茂半島以上のポテンシャルを秘めたる場所を正直私は知らない。そういう意味では本州最後のアイナメの楽園と言っても過言ではないだろう。

釣りの内容に関して詳しくは同誌の誌面を見ていただければと思うが、それよりも私が会いたかったのがこのお二人である。

勢運丸の佐藤浩樹船長さくら丸の木川信保船長「勢運丸」の佐藤浩樹船長(上)と「さくら丸」の木川信保船長(下)。

この二人とは私が本格的に重茂半島に通い出した6年前から親しくさせていただいており、これほどの素晴らしい海にも関わらず、当時はまだまだロックフィッシュ狙いで当地を訪れる人が少なく、この海の魅力を発信すると同時にその全貌を少しでも明らかにするためにお二人の船長方と共に開拓していきたいと思ったことから、遠方より足繁く通ってきた経緯がある。

この海で「アイナメUNDER WATERⅡ」の撮影が実現したのも、勿論お二人の尽力なしでは成し得なかったことである。

 

 

 重茂半島の魅力に取りつかれて以来、この数年前までは日帰り強行突破(行き片道5時間超の運転→到着後すぐに実釣7時間→帰り片道5時間超)の繰り返して2週間“間隔”で頻繁に通っていた時期もあった。

道中が長いため体力的には少々きつい時もあったが、いつ行っても魚が釣れるし、満足する釣りが出来たので自身の中でも重茂釣行は楽しくて楽しくて仕方なかった。

23gスプーン+ダブルウェーブ=スプーンリグでも連発!!本州において、50UPのアイナメがハズレなく毎回のごとく釣れる海。更にアベレージサイズが宮城県牡鹿半島よりも大きく、そして何より牡鹿半島のアイナメよりも遥かに力強い(筋肉質)のがこの海のアイナメの特徴である。

レッドとレッドバグキャンディーのダブルウェーブでは激入れ食い!!単純にアイナメという魚を釣るだけなら、東北太平洋側であればどこでも容易いことでもあるが、重茂半島のアイナメは次元が違う。

ここまで来なければ出会えない魚達がいるのもまた事実なのである。

 東日本大震災において同地も甚大な津波被害を被った場所で、半島北部の市街地(宮古市中心部)は海からそのまま到達した波ばかりではなく、流入する閉伊川を津波が黒い濁流となって遡上していった。

見慣れた街が変わり果てた姿となっていたことには改めて心が痛むものだった。

それでも、一から、いや“ゼロ”から出直しとなりつつも再び自分達の暮らしと街並みを取り戻すべく頑張っている“海の男”たちの姿を目に焼きつけるべく10月末、1日だけ時間を頂戴して駆けつけた。

 約1年振りに訪れた重茂の海でいざ、竿を出せば1投1本ペースで魚が釣れ続け、私一人だけで40本以上もの魚をキャッチ。そのうち最大魚も52cmと“本州屈指のアイナメ・名釣り場”重茂半島は今日も健在だった。

アイナメ・ソイの安住の地、岩手県重茂半島

 

 

 

 

 

 

アイナメ好きな貴方にはぜひ一度訪れて頂きたい海、岩手県重茂半島。

 三陸が誇る“アイナメの海”の今を、まずは誌面を通してご一読頂ければ幸いです。