ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

古本と学生とスキー&登山用品の街

東京都千代田区神田神保町。

この街は昔から“本の街”(特に古本店が多い)として知られ、又、学校が多いことからも学生の街としてもその名が知られる場所である。私の出身校もここ神保町にある大学の姉妹校だったため、生徒手帳一つで出入り出来たことから、学生時代は何度か足を運んだことがあったので懐かしい感じがする土地である。

古本店含む、書店が多いだけに出版社も多く集まっているのも特徴的なのだが、なぜなのか…スキー用品や登山用品のショップが多いのもこの街を語るうえでは欠かせない要素だろう。

古本・学生・スキー&登山用品ショップ…この関連性はいかに…?

 

さて―。この日は、つり人社さんの動画撮影のためスタジオへ。

つり人社と言えば、根魚アングラーのバイブル「ロックフィッシュ地獄」や北海道のアングラーにとっては教科書的存在の「ノースアングラーズ」、バスアングラーなら誰もが知っている「Basser」など、多くの人気誌を生み出してきた日本で最も歴史のある釣り専門の出版社である。

そんな老舗の出版社と日頃から一緒に仕事させていただけることは業界人として誇りを感じると同時に自身も常に精進しなくては、と気が引き締まる思いだ。

昨年11月25日にリリースした小生著の「ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」はおかげさまで大変好評を頂いており、中でも北海道や東北といった根魚釣りの二大聖地では品薄状態のお店も出ているほどの勢いになっているそうだから正直驚きです。

それから先日1月25日発行号のニッポン報道研究所/日本釣具新報(※業界新聞)でも当本が誌面で取り上げられていて更にビックリしてしまいました。

 

大震災の年に幾多の困難を克服しながらも再度、筆を取った時。

頭の中にあったのは「頼む…東北よ、蘇ってくれ」、「死ぬなよ…東北の根魚釣り…」ということだけだった。

私がいる限り、根魚釣りの火は絶対に消してなるものか―。

そんな心境だった。

 

あの悲しみと苦しみに直面した昨年の春。

ライフラインの復旧と共に少しでも早く仕事復帰しなければ…と動き出した矢先。押し寄せた津波で全データが入っていたパソコンは水没し再起不能、バックアップUSBも流されてしまい、物書きの人間としてこれ以上にないほど失墜し、「本の出版はもう諦めようかな…」と正直なところ悩んだこともあったが、こんな時だからこそ、この根魚釣りは自分が守らなければ!との使命感に奮い立たせられ、1ページ目から一冊まるごと新たに書き直す決意をした。

「ガルプSWダブルウェーブ3”」「シューティンウェイ」、そしてこの「ロックフィッシュゲームがある日突然上手くなる」の3兄弟商品のリリース続行を決断したのには震災に屈せず、被災地なりに何とかして立ち上がろうとしている“私なりの意志表明”をしたからに他ならない。

そして今回の本は単行本であるから、一般的な釣り雑誌(月刊誌やムック)とは根本的に異なる作りの本でもあるのだが、こういった視点からの書物はロックフィッシュ媒体としては他に前例がないため、あえてこういう作風の本を作ろうと思っていたことに起因する。

釣りの本ではあるものの、タックルうんぬん、釣り方うんぬんではなく、「魚そのものに焦点を当てた」釣りの本。

根魚のことを知れば、もっと釣れるようになります。

逆に、どんなに最高級な道具を使っていても、どれほど素晴らしい釣り場に立っていても、相手(根魚)のことを知らなければ、思うような結果はそう望めないということを私自身が身を持って体験しているからです。

相手は生き物。“魚の気持ち”を考えずして、自分よがりな釣りをしていたのでは、いつになっても【自称:中級者】からの脱却は難しいことでしょう。

 

そういう意味では、このような切り口でロックフィッシュ本を製作し送り出せたことには「嗚呼、この本を書いてよかったなぁ」という気持ちと読者皆様への感謝の意は果てしなく大きい。

ご購入頂いた方、本当にありがとうございます。

 

つり人社さんでは現在、この「ある日突然」シリーズの著者それぞれに本のコンセプトや読みどころを語ってもらう動画を作成しているそうで、その第1回目に私(なぜ?)が呼ばれたのでスタジオに伺った次第。スタジオではこんな感じで撮影が進行していきます。左のお方は、つり人社書籍編集部のO編集長。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「佐藤さんが初めてなので、実験台だね!(笑)」と同社の書籍編集部O編集長と撮影スタッフから“笑えない冗談”を頂戴したあげく、「それでは、ハイ、いきます!」と最初からぶっつけ本番でしたが、一通り話し終われば「よし、OK!!」ということになり、スタジオのドアを開けると、そこで待っていてくれたのは同社のBasser編集部の皆様。

私はバスプロではないので、普通に考えればBasser誌とは何の関連もないように思われるが、ジャンルは異なれどBasser編集部とは普段から仲良くさせて頂いているので馴染み深い方々が多い。

 その後、Basser編集部ご一同様と食事に行き(A編集長、ごちそうさまでした!)、帰りの時間が押し迫ってきたため急ぎ足で新幹線に乗り込んで帰省。

 この動画は近いうちに公開されるそうです。