北の大地を釣り歩く。(7)
その後は小型のホッケが数匹チェイスしてきただけだったが、このあたりで海アメを狙うには少し時期が遅いものの岩内港の中で海アメが出たくらいだから「島牧に行けば良型がもう少し残っているかも…」と淡い期待を抱いてしまった。
早速、この釣り場に見切りをつけて島牧サーフ(島牧村)目指して南下していたところで雑誌カメラマンから電話が入る。「仮に明日がまた悪天候でダメなら雑誌の原稿締切日に間に合わなくなるので、場所を変えて取材出来る所でやりましょう。何とか明日中に“一発”ドカン!とお願いします。」とのこと。
いやぁ~まいった。でも何とかせねば。とりあえず、タックルの入れ替えや準備もあるし、まずはベース拠点に戻らなくては。
結局、出版社とカメラマンを交えた打ち合わせの結果、行き先は留萌に決まった。積丹半島は相変わらず風が強いが留萌方面は風が夕方から収まり、今夜には海も静かになる予報らしい。
カメラマンが宿泊ホテルのロビーに夜10時に迎えに来てくれることになった。
きっと、今夜は徹夜コース決定だなとその時点で悟ったが…現在地は寿都。島牧まではもう少しの距離だが、宿泊拠点となっていた余市からだと、かなりの距離を南下していたため時間的に島牧まで行ってまた戻ってくるには必要以上に時間がかかり過ぎることから断念。ならば、このあたりのサーフで「せめて30分だけ!」と決めて竿を振ったが、他の釣り人誰一人いない広大なサーフは終始、無言を貫いたままだった。
それでもやりたい釣りができたので、個人的には満足。
また来年、次は本腰を入れて海サクラを狙いに行きたいものだ。
ということで、12時間に及ぶトラウト探しの旅を終了し、いったん宿に戻ったのもつかの間、そのままカメラマンが迎えに来て下さり、取材内容の確認とミーティング後、夜10時から3時間以上の移動時間を経て留萌へロックフィッシュ取材に向かった。
結果はご覧の通り、55cm/3.2kgを筆頭にモンスターサイズのクロソイを入れ食いさせる空前の大爆釣劇を演じた。一発どころではなく50UPも複数、45UPならボコボコに釣りまくり取材は大成功に終わった。
旅先では普段のタイムスケジュールと時間の流れも異なるが、土地面積が広大な場所では移動するだけでもかなりの時間と体力を要する。自分の住んでいる土地を地元と捉えるならば、そのから一歩でれば気温や湿度も異なるため、知らず知らずのうちに身体は疲れているものだが、釣り人たるものそんなこと言っているヒマはない。地元に帰ったらこの釣りは出来ない。ここに来ている今だから出来るんだ!と考えれば、私の場合は、時間の許す限り“ぶっ倒れるまで釣り続けたい”といつも思っている。
自分の初めて行く場所、時々しか来れない場所での釣りは特別なワクワク感がある。それに釣り人のスキルを大きく伸ばしてくれるチャンス。自分の釣りがどこまで通じるのか、本当の意味で釣り人としての真価が問われる場だ。
もっともっと腕を磨きたい。もっと、もっと魚のことを深く知りたい。自分の知らない海を見たい。いつもそんな気持ちで、身体の限界に挑んでいる。
限られた時間だけれども、旅先では「あの場所に行きたい!」、「あの魚も釣りたい!」と思ったら即・行動すべし。
迷いは無用だ。
なにせ広い北海道の全てを人間一人で釣り歩くなんて、気が遠くなるほどの時間が掛かるのですから―。
でも、やりたいと思いませんか?
少なくても私は例え一生涯かかったとしても北海道で根魚が釣れる場所は全部、自らの足で釣り歩きたいと思っているくらいですから(笑)。
生きてる間は夢が尽きることなさそうです。
最近では言う人も少ないと思われるが「北海道は、でっかいどう!」という言葉が世の中にはあるくらいだから…どうせなら、夢はでっかく!いきたいものです。
■タックルデータ
●ロッド:サーフスレイヤーSSLS-96MH-F
●リール:ステラ4000
●ライン:シーガーR18完全シーバス1号
●リーダー:シーガーショックリーダープレミアムマックス20lb
●フックは下記参照
★ミノー用:カルティバ シングル75M 1、1/0、2/0
★ジグミノー及びメタルジグ用:カルティバ ジグミノー段差 2、1、1/0
●ルアーは下記参照
★ミノー:タイドミノースリム175フライヤー北海道リミテッド
ログサーフ124F、ログサーフ144F、サスケ120
★バイブレーション:レンジバイブ90ES、80ES
★ジグミノー:バードック120S、KJ-11
プレスベイトHD、オーバーゼアー90S
★メタルジグ:撃投ジグ28g、40g、撃投ジグエアロ30g
●偏光グラス ZEAL OPTICS Vanq
●偏光レンズ TALEXイーズグリーン、アクションコパー
2012年7月27日 | カテゴリー:釣行記